バイクのブログ(YSP大分)

前はYSP大分の公式ブログでしたが、そちらでは少し書きにくいこともこちらで書いていきたいと思います。

令和の2ストローク、YZ125 2022年モデルに乗ってみました

2021-11-25 14:05:58 | #バイクブログ


11月23日に八女で開催されたYZ試乗会に行ってきました。

YZシリーズといえばオフロードの競技専用モデル、
ちなみにこれらはモトクロス、エンデューロのシーズンにあわせて発売されるため
年間通していつでも買えるというオートバイではないのです。

今はというと、かろうじて予約もできる期間中ではあるので、
今回の試乗会には期待した人が多かったのかもしれませんね。

たくさんの方が訪れており会場は駐車場確保にも苦労するほどでしたよ。




今回の試乗会で目玉になるのはやはりYZ125につきるといえるでしょう。
このバイクは2ストロークエンジン、ナンバー付のバイクの世界ではかなり前に絶滅しているエンジンです。

ナンバー取得の必要性がないレース専用バイクであればこそ細々と生きながらえてきたこのバイク
なんとエンジンが十数年ぶりに完全リニューアルされて発売されたのです。

レースしないよという人も、2サイクル独特の胸のすくような爽快な加速感は、
過去にNSRやTZR、古くはRZなどを乗っていたことのある方にはわかりやすい魅力でしょう。


現在、ヤマハ以外では海外メーカーしか生産していないため非常に貴重、
日本のほか3社は生産を終了し、あるものは骨董品レベルで古いものが多いです。

ヤマハもずいぶん昔に設計されたものを仕様を変えず地味に生産を続けていたという程度ではありますが、
それが今回、新設計のエンジンをわざわざ作った、ということで業界的にはかなり話題になりました。

そういう私もYZ125 2017年式モデルのユーザーでもあり、
当然新世代の2ストはかなり気になるところ。試乗して乗った印象をお伝えしたいと思います。



今回、一般と販売店の試乗枠は別になっていました。
順番が来たので乗ってみましょう。

ひとりあたり5周できます(十分すぎてひととおり乗り終わったらへとへとでした)

外観で見てもわかるのがシュラウドやサイドカバーの形状部分の変更、
これは乗りやすい、乗りにくいとかではないのですが、
慣れしたんだこれまでのYZ125とは、膝でグリップした感触も違い、新鮮ですね。



エンジンを始動すると、力強い2ストサウンドが響きます。
いままでよりも元気がよい音、パワフルさを感じさせますね。
俗に「弾きがよい」と表現する音。
今までのYZとは別物であると音だけで理解しました。

違いでいえばキャブレターもミクニからケイヒンPWKに代わっています。

そういえば過去、30年前現役でモトクロスを走っていた時、
ミクニをケイヒンに換装したことがあります。
当時、ホンダ系はケイヒン、ヤマハ、スズキがミクニを使っていたのですが
特性が変わるとかで試してみた記憶があります。



一発のツキについてはケイヒンがパワフル。一方でミクニはスムースな印象があります。
今回の試乗でもそういえばそんな印象だったな、これもそんな感じだなぁと思い出しました。

ちなみにノーマルだと調整が少し濃いとのことなので、初心者だとかぶらせてしまうかもしれません。

今回ゲストで来られていた鈴木健二さんによると
付属のニードルなどを使い、薄めにしてあげるとよいとのことでした。



エンジンのパワフルさに所以する変更はそれだけではないようです。
クランク、およびローターもそれぞれ重くなっています。

これは例えば「コマ」に重りをつけて回すと慣性力が増して延々と回り続けます。
それと同様にクランクの改良で慣性力が増しトルク感が大きくアップします。

今回のコースは山砂で一部砂っぽい土質のため
私の2017年式だとおそらくですが、砂にパワーを喰われてしまいます。
YZのエンジンは昔から良くも悪くも軽い、砂や泥のコースではトルク不足が課題です。

しかし2022年式はパワフルさが増しており、
パワーバンドに入ると操作次第では、路面の重さ関係なく振り回されてしまうようなこともありました。

125でここまでのパワーはなかなかのものです。
旧YZ125をどんなにチューニングしてもこうはならないでしょうね。



日本では比較的固めで転がり抵抗の少ないコースが多いのですが
海外のコースでは砂などが深いコースも多いはずなので、海外メーカーのバイクにくらべ
トルク向上の要望がきっと多かったのではないでしょうか。

今回の新エンジンはそれにしっかり応えた変更になったのではないかと思います。

2サイクルの爽快な加速感や音、そして独特のオイルの香りは4サイクルのそれにはないもの。
とくに過去オフを経験していて2ストに乗っていたという方はなおさらです。
ファンライドにおける2ストの存在感はさらに増しているといえるでしょう。

機会があれば、令和の時代の新世代2ストローク、楽しんでみてください!






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