トラブル修理-BMW 325i(E90) エンジン冷間時に絶不調 | フリークのブログ

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お客様より、愛車がエンジン不調とのご連絡。

 

エンジンが冷えている時がとにかく調子が悪いそうです。

私が過去に書いたブログ → こちら と同じ症状らしく、

どうやら、しっかり暖まらないとまともに走れない様子。

 

年明け6月に車検なので、もしその時でも大丈夫そうなら・・・とお客様。

 

恐らく、年末年始の繁忙期から、そしてその後訪れる年度末繁忙期まで気にかけて頂いたのかと思いますが、もしも上リンク先と同様の原因・症状であれば、エンジンやキャタライザーまでダメにしてしまう可能性もありますので、お客様ご都合の良いタイミングですぐにお預かりさせて頂く事になりました。

 

 

実はこのお車、オランダのECUチューンメーカーによるチップチューンと、そしてインマニを本国使用に換装していて、かなり楽しい仕上がりとなっているのですが・・・

もしも原因がECUだったら、これはかなり難しい診断になるのでは!?という事が頭を過ぎっていましたが・・・

 

さてさて、原因はなんでしょうか。

診て行きます。

 

 

 

 

お預かり時はエンジン快調!

コンピュータ診断してみます。

 

・29E0 DME 混合気制御

・2AEC DME NOxセンサー/自己診断

・2A2B DME 混合気制御

・2A2C DME 混合気制御2

・291E DME 混合気制御2

・5DEC DSC 走行性能低減

 

以上6つのDCTがストアされています。

 

お客様ご自身で診断された情報とほぼ酷似しています。

 

 

 

こちらは、お客様より事前に頂いたDTC情報です。

 

診断結果からまず読めるのは、ミスファイア検知が1件もされていないという事。

どうやら今回のこの症状は、上記リンクとの症状と非常に似てはいるけれど、原因は別にある模様。

 

DTC情報だけを信じると飛んでもない方向に向かってしまいますので、ひとつずつ現車確認を行い、DTC内容の裏付けと関連付けから追いかけ、ひとつひとつ紐解いていきます。

 

 

 

朝一の冷間時。

お客様の元での症状発生状況と酷似状態でシリンダー内部HCを計測します。

6気筒全てHC濃度問題無し。

インジェクターからの燃料垂れは無さそうです。

 

そのまま排ガステストするも、排ガス濃度も問題無し。

ただ・・・、硫黄臭い。

燃料薄いのか!?

 

 

 

失火検出は無いし排ガスもそれを検知しないけれど、

点火系も一通り点検。

 

 

 

次はスモークテスターの出番です!

 

 

 

おや!?

インマニフラップモーターの取り付け周辺からモクモクと・・・


実はこのフラップモーター、このモデルでの国内仕様では非採用のパーツです。

つまり、本国インマニに一緒に付いていた部品。

 

もしもこれが故障したら、部品検索を何を軸に追いかけようか(笑)・・・

なんて雑談しながら、

 

 

 

開いてみると、ガスケットがドロドロになっていました。

一応形は保っているけれど、表層が溶けて少し薄くなったのかな?

 

 

 

次にこのスモークテスター使う時は、中にアロマオイルを入れて焚こう!なんて案も浮上(笑)

 

アロマに包まれて、高貴な気持ちで崇高な診断を・・・

 

 

 

なんて冗談言ってたけど、部品外してみて・・・

 

 

 

こりゃ・・・

 

 

 

ガスケット単体で出る様な構造じゃないね・・・

 

部品交換しか方法無しでは・・・

 

 

一先ず、本当にこのガスケット部が原因なのかを確かめる為、

パーツ全体を綺麗に掃除&インマニ内部も手の届く範囲は清掃。

液状ガスケットを塗布し、硬化を待ってエンジン始動!

 

めちゃくちゃ調子良いじゃないですか!!!

 

 

その日はそのまま夕方まで触らず放置し、

夕方しっかり冷えた状態でのエンジン始動。

問題無し!

 

そして、翌朝一番のエンジン始動も問題無し!!

 

その後試運転で30km程度乗らせて頂いてのコンピュータ診断も全く問題無し!!!

 

 

今回はこれでお客様に乗って頂こう!!

でももし再発するようでしたら、

 

 

 

このパーツを持つ国内仕様車両を見つけていますので、またご相談下さい。

ちなみに、部品価格は約6万円、国内在庫は現時点では無しです。

 



ご用命、ありがとうございました<(_ _)>

 
 <参考データ:車両走行距離  49,600km>






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愛媛新聞社の「マイベストプロ」に掲載されました