小児用コロナワクチン副反応調査(1回目接種)Vol.2
かわむらこどもクリニックではコロナワクチン接種を推進しています。当院では接種に関する意識調査を2021年4回行い、前回は5〜11歳への接種に関しての意識調査も加えました。小児接種意識調査では年齢が下がった分だけ保護者の不安は増し、調査では副反応を心配する声が最も多くなりました。
コロナ感染者は減少していますが頭打ちで、小児感染者の割合が高い状態が続いています。
皆さんに協力いただいている5-11歳小児用コロナワクチン1回目副反応調査結果です。
冒頭に窓口で行っている接種希望に関するデータも示してあります。
接種を迷っている人は、是非参考にしてください。
目 的:小児用コロナワクチン1回目接種副反応調査
方 法:アンケート調査(Googleフォーム)
期 間:2022年3月12日~4月20日
対 象:当院で1回目接種を受けた5〜11歳児
結 果:回答数 102件
以下の設問はVol.1の続きです。
・副反応症状や不安で救急や医療機関を受診しましたか
受診した:1;1%
生活への影響について
・生活への影響はありましたか
軽度:7;6.9% 中等度:2;2.0% 強度:0;0.0%
参考:12歳以上
強度:12;3.2%
・あなたにとってワクチンの副反応はどうでしたか(総合的)
中等度:2;2.0% 強度:0;0.0%
参考:12歳以上
強度:12;3.2%
・2回目は接種しますか
考 察
Vol.1にも示しましたように結果でも分かるように、問題となる副反応はほとんどなく、総じて12歳以上より軽微です。そして、全ての接種を受けた人が2回目接種を希望していることが何よりの証です。
さて短期の副反応に関してはさほど問題はないことは理解できたと思います。ということで次はワクチンを接種するかどうかです。小児用ワクチンのオミクロン株に対する有効性はあまりデータがありません。
最近米疾病対策センター(CDC)は小児病院31施設にCOVID-19で入院した小児患者のワクチン効果について報告がありました。報告の内容は次のとおりです。
5~11歳の年代入院した患者群267人の平均年齢8歳、82%が基礎疾患を持っていました。内20人(7%)はワクチン完了者で、247人(93%)は未接種者でした。42人(16%)が重篤化し、2人にECMOが適用され、1人が死亡ししました。重篤化した42人中の38人(90%)はワクチン未接種者でした。5~11歳に対するワクチンの入院予防効果は68%でした。重篤化予防効果に関してはサンプルサイズが小さく分析には不十分でした。ただし、重篤化した患者のほとんどは未接種者でした。まとめとして、5~11歳の小児のオミクロン株による入院を約3分の2に減らしていたと結論されていました。(資料:BNT162b2 Protection against the Omicron Variant in Children and Adolescents., 30 March 2022. NEJM.)
感染者は少しずつ減少傾向ですが頭打ち、地域によっては再び増加傾向を示しています。年齢構成では、相変わらず小児の割合が高いままです。
小児での感染拡大を防ぐためにも、小児用コロナワクチン接種を考えましょう。
※コメント
アンケートへのご協力ありがとうございました。皆さんのおかげで一つのデータとしてまとめることができました。
項目は多岐に渡るので、内容を区切っての報告となります。
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小児用コロナワクチン副反応調査(1回目接種)Vol.1: