『小山太郎先生、ドラムクリニック！』

　土曜日は、昭和音大の、高校生に向けたアンサンブルセミナーでした。

　今回の担当講師は、私の他、池田雅明さん（TB)、小山太郎さん（DRS)。

　しかし、台風直撃と重なって、電車も運休したりして、直前のキャンセルが多く出てしまい、結果として生徒さんはドラマーのみに。

　そこで、池田先生と守屋は、主に演奏の方にまわり、小山先生のご指導が中心のセミナーとなったのですが。

　小山太郎さんは、演奏が特別に素晴らしいことは今更言うまでもないですが、実は＜教育者＞としてもとても素晴らしいのです。わたしは、今まで彼と色々なクリニックでご一緒してきましたが、毎回、私自身大変勉強になっています。

　今回も、1時間の制約の中で、とても良いお話をたくさんされていましたが、ここで全部書いてしまうのも良くないように思うので、今日特にわたしが＜勉強になったなー＞（おいおい、ドラムの生徒じゃなくて、守屋先生が？）と思ったことを2点ご紹介します。

　＜その1.＞

　ドラムというのは、確かにアンサンブルの中の楽器だけど、このドラムセット自体がアンサンブルなんですよ。両手両足の音量バランス、とても大事なんです。

　ジャズの場合、最も大事なのは、ハイハットとライドシンバル。この音量が7とすると。

　スネアは5くらいのバランスと考えてください。

　そして、ベースドラムは、フェザリングして、まあ、0.5くらい。

　私の感想として、ほとんどのドラムの生徒さんは、バスドラの音量が大きすぎる傾向があると思います。具体的にバランス0.5なんだ！と言われると納得するなあ。

　＜その2.＞

　リズムは足ではなく、腰で、ダンサブルに感じること。これを僕は尻パル（尻パルス）と名付けています。尻パルを見た目にも、具体的に感じさせるプレイをしている代表者として、Bernard Purdieのプレイを参考にしてください。

　......Tonyじゃなくて、Bernard Purdieなんだ！

　＜2点のみと言ったけど、オマケ＞

　ドラムは、もちろんリズムキープ、その上でグルーブを作るのが一番の役目なんだけれど、それができたとして、次に大事なのが、＜デコレーション＞の役目。例えばそこそこの絵でも、素敵な額縁に入れると高級感が増すでしょう。そういう、良い額縁を作ってあげるのがドラムの役目なのです。

　......確かに。ドラム額縁理論、超納得ですね！

　今日の受講者の中には、高校一年生もいたけれど、とにかく高校生のうちに、こういう本質的なクリニックを聴くことができるのは、貴重な体験です。

　50代の私が聞いても感銘を受けるくらいだから、10代のうちに聞いたらさぞかし、今後のドラム人生、というか人生そのものにプラスになるだろうなあ・・・・。わたしなど、ぼーっとした高校生活を送っていたので、羨ましいなあ・・・・。

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