結構な初雪が降り、職場の店は暇状態。
こんな日は1日暇なので、やる気の無いスタッフは「来なくて良いよ」と連絡し、今日は2人で回す事にした。

今日一緒に働いた同僚は、責任者として半年前に入社した。
本当によく働き、とにかくポジティブな性格で、この子を嫌うスタッフからの無視も顔に出さずに来た。
若いのに芯の強さがあると私は感じながらも、時に声をかけ弱音を吐かせる、それが年寄りババアの役割かと思うし、人間これほど常にポジティブなはずが無い。きっとしんどいはずだと私はこの子をそう理解している。
大丈夫かと聞けば必ず大丈夫だと答えるから、私が私の気持ちとして本音を少し愚痴り、この子のしんどい部分を吐かせる。
そうする事で、最近はやっと愚痴を吐いてくれるようになってきた。
それでも他のスタッフからは、「何を考えているのか読み取れない程の作り笑いと空元気が感に触る」と声が出る。

そんな雪の日、私はこの子と2人だった。
あれこれ仕事をしながら話す中で、この子から「お父さんが3人の連れ子がいる女の人を連れて来て、初顔合わせの食事の時に…」という話題になった。
たまに姉妹の話をするが、うちの娘と同じ歳かなという感じはしていたから、歳が離れた姉妹がいるのかと何となく分かっていたが、なるほど‥そういう理由があったのかと知る。

自分の意思とは関係なく、突然父親の彼女と連れ子3人がやって来て、自分は長女になった話や、iPadを幼少期から与えられて来た3人の姉妹は会話をせずに食事をし、なかなか会話の共通点が見つからなかった事、どんな気持ちになっても父親の彼女には気持ちよく暮らして貰う為に絶対に反抗はしなかった事、だから彼女と姉妹達とは上手くやってこれた事をサラリと話した。
この子の強さとポジティブさは、そこが原点なのかと分かった気がする。
早くに家を出、ディズニーランドのスタッフとして住み込みで異国に数年暮らしたのも、子供が好きだからと言う理由だけでは無かったのかも知れない。

私はうちのスタッフが無視した時に、この子が辞めてしまうのでは無いかと心配した。
しかし「そんな事で私が参る事なんか無いわ」と笑った。
強さには、そこに至る経験がある。
雪で良かった。
ゆっくり話せたから。
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