国際ピアノコンクール、
本の中に出てくる課題曲の音源を探してみました。
二次予選は、
40分以内の演奏(4~5曲)。
演奏順に紹介します。
(明石→マサル→塵→亜夜)
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栄伝亜夜(えいでんあや)20歳
かつて天才少女として国内外のジュニアコンクールを制覇。
CDデビューもしていたが、13歳で母を亡くして以来、
長らくピアノが弾けなくなる。
このコンクールで仲間たちと出会い、驚くほどの進化を遂げていく。
(映画では松岡茉優さんが演じている。)
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第二次予選の1曲め
ラフマニノフ
絵画的練習曲 音の絵 Op.39-5
約6分の動画
https://www.youtube.com/watch?v=vfLMeY86Gfc
楽譜付き音源
https://www.youtube.com/watch?v=WaFiU77kr7s
高島明石(28歳)の感想
一音一音にぎっしりと哲学や世界観のようなものが詰めこまれ、なおかつみずみずしい。
演奏を聴いていると、遥かな高みから睥睨(へいげい)する高次の存在を感じてしまう。
彼女を使って誰かが「弾いて」いる、そんな気すらしてくる。
技術は音楽を構成するピースのひとつにすぎないことを思い知らされる。
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第二次予選の2曲め
リスト
超絶技巧練習曲 第五曲 鬼火
演奏動画
(3:20までが「鬼火」で、そのあとは別の曲です)
https://www.youtube.com/watch?v=N0w3KIIw5rc
楽譜付き音源
https://www.youtube.com/watch?v=LsggmCF1Cys
高島明石の感想
曲名の通り、ちろちろと燃える青白い炎を思わせる、細かい音符がびっしりと並ぶ、難曲。
冷たい、暗闇に揺れる炎。
めまぐるしく動き回るたくさんの青い炎。
浮かんでは消え、消えては現れ、ゆらゆらと上下し、時に大きく、時にしぼんで小さくなる。
亜夜の指が止まり、ふっと炎が消えた。
↑
黒木さんの動画の3分18秒あたり!
このような演奏の終わり方もあるのですね~!
黒木さんの演奏も、鬼火がふっと消えるようなイメージなのですかね。
興味があったので、いくつか動画を見てみました。
最後の終わり方も、さまざまなようです。
福間洸太朗さんの演奏動画
鬼火が消えるのは3:33あたり
https://www.youtube.com/watch?v=5NcXkj5s0ko
辻井伸行さんの演奏動画
鬼火が消えるのは3:53あたり。
(なお、演奏前には、鍵盤の位置を確認しているような様子もうつっています。)
https://www.youtube.com/watch?v=JDsOUOncBLc
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第二次予選の3曲め
菱沼忠明「春と修羅」
(4つ前の記事に詳細あり)
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第二次予選の4曲め
ラヴェル ソナチネ
約10分。水野魁政さん(中2のとき)の演奏動画。
https://www.youtube.com/watch?v=jJVfemcFElI
どことなく古風な響きのする三楽章からなる曲。
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第二次予選の5曲め(最終曲)
メンデルスゾーン 厳格なる変奏曲
約11分の演奏動画。
https://www.youtube.com/watch?v=0zaBm7RUaWs
マサルの感想
静かに始まり、さざ波が寄せては返す。
やがて波は高まり、咆哮する。
激しいパッセージは、ラストに向かってクライマックスを迎えている。
なんという見事なフィナーレだろう。
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第二次予選24名のうち、
第三次予選へすすめるのは12名。
ここで、ついに、高島明石が脱落。
(しかし、「奨励賞」と「菱沼賞」を受賞!)
他の3人は第三次予選へと駒をすすめます。
(ただし風間塵は、ここでも審査員の評価が割れ、またまた合格ラインすれすれでの通過!)
次は三次予選の曲紹介です
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