『3.11にボクたちが誤解したこと』
出演(写真左から）：泉美木蘭（作家）シギー吉田(カメラマン）石丸元章（作家）田上順唯（ジャーナリスト） 切通理作（批評家） 被災地から参加(前半出演順)：サトウヒロユキ（仙台・Hon for Japan）佐野さん（新浦安・看護師）武田さん、畠山さん（気仙沼・南郷ベース）えれぞう（多賀城市・慰問集団仙台てっぱ会団長）…新宿・ネイキッドロフトより
行ってまいりました！言ってまいりました！トークライブなんていうと東北の片田舎に住む者にとってはまさに“初耳”に近いニュアンスがあるイベントですが、東京にはそのトークライブを専門に行っているライブハウスなんてあるんですねぇ。軽くカルチャーショックを受けてきました（笑）今回は様々な視点から３．１１を語るという趣旨の元に集まった出演者の方々が本音をブチ撒けるといった感じで、被災地に住む人達と被災地以外に住む人達のギャップが多少なりと浮き彫りになったような気もします。ただし結論なんかでるようなテーマではありません。前半の僕の出番は１時間遅れ、後半は最後のほうに飛び入りさせて頂きましたが、席に着いた途端にお店のスタッフの方にメモが置かれそこには『１１時を回ってますのでそろそろまとめて下さい』と書かれていました。結局は約４時間半に亘る長丁場。前売り券は完売、公式アカウントでの視聴者は５０００人を越え、来場者も真剣に聞き入るあまり飲食物の売り上げも異常に少なかったとか。都心部の関心の高さが伺えると同時に、被災地に住む我々は“被災慣れ”してしまっている現実もあるのでは…などと感じざる終えないのも事実です。
今回のライブの録画版はこちらで視聴できます。ご興味のある方は是非！http://p.tl/ruen
慰問集団仙台てっぱ会ＨＰ
http://sendaiteppakai.jimdo.com/
トークイベントに出演します。お時間がありましたら是非おいで下さいマセ
『3.11にボクたちが誤解したこと』
【日時】2011年9月19日 19時～
【場所】新宿ネイキッドロフト （東京都新宿区百人町1-5-1百人町ビル1F）
「被災地の現実なんて、テレビじゃこれっぽっちも伝わっちゃいないんですよ！」――マスコミからの情報だけでなく、個人がメディアと
なりはじめた世界で、千年に一度の大震災は発生した。
被災している人、救援している人、伝え聞く人……ボクたちは、これからどうお互いを知り、乗り越えればいいのか。
震災後の半年間、被災地に足を運びつづけた作家・泉美木蘭の現地報告をまじえながら徹底的に語り尽くす。
【出演】
泉美木蘭、鹿野えれぞう（仙台てっぱ会 団長）
被災地ボランティアの方（行政サイド＆民間サイド）、被災地へ
個人で本を届ける活動を行う方など
【Guest】
切通理作（批評家）、石丸元章（作家）、田上順唯（ジャーナリスト）ほか
●Open 18:00 / Start 19:00
●料金￥1000（＋飲食代）
●予約は以下URLで受付中
http://bit.ly/o52MeB
新宿ネイキッドロフト
東京都新宿区百人町1-5-1百人町ビル1階
(西武新宿駅北口1分 / JR新宿東口10分)
TEL 03-3205-1556
Website http://www.loft-prj.co.jp/naked/
携帯site http://www.loft-prj.co.jp/i/naked
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僕の事を昔から知っている知人に言わせると、一番“えれぞうらしくない”趣味である自転車。そりゃあ、長年バイク乗りの集団の親分みたいな事をやっていた頃の俺を知っている連中からみれば相当奇異に思うんであろうが、好きなモンは好きなんだから仕方がない。まー、好きとはいってもピチピチのウェアーを着てヘルメットを被り空力抵抗の低そうなサングラスをかけてシャカシャカと猛スピードで走る方々と違って、距離はそこそこ走ってもマイペースで目的地に着いたら温泉に浸かって帰りは電車で一杯やりながら帰る…などという健康なんだか不健康なんだか本人でも判断つきかねるようなことが好きなだけなのであるので、自転車も“クロスバイク”と呼ばれるロードレーサーとマウンテンバイクの中間のような、まさに健康なのか不健康なのか判別しにくい僕のような輩が乗り回すには手ごろなモデルを2台所有している。写真の奥に写っているのが中長距離を走るのに使用しているそれなりに知られているメーカーのクロスバイク(そんなに高いモデルじゃないけど)で、手前にあるのが買い物や駅に行ったりするのに使っている某大型スポーツ用品店のオリジナルブランドの安価なクロスバイク。どちらも気に入って愛用していたのだが、手前の自転車は４ヶ月以上使えなかった。実はこの自転車、3月１１日の津波で海中に没したのである。かいつまんで説明すると、震災前に職業訓練校にこの自転車で通所していたいたのだが、3月９日の夕方が土砂降り雨で、帰りはクラスメイトの車に乗せられて自宅に帰り、翌１０日に自転車を積んで帰るため車で学校に行ったが自転車のワイヤーロックを自転車置き場のポールに絡めて施錠していたにもかかわらず肝心の鍵を忘れてしまい持ち帰ることができなかった。そのことを友人に話すと『じゃあ、明日の朝に家に迎えにいってあげるよ』と大変ありがたい申し出を受け、3月11日の朝は友人の車に自転車の鍵を持って乗り込んだ。そこへあの津波。全員の車が行方不明になったにも関わらず、僕の自転車は前述の通りワイヤーロックが自転車置き場のポールに絡めてあったので流されることなく残っていた訳である。当然海水に１６時間以上浸かっていたのだが、なにしろ震災後は水が出なかったので洗うことも出来ずに放置。その１ヵ月後に全部のワイヤーとシフトレバーが腐ってしまいギアチェンジどころかブレーキすら動かなくなった。ところが通所していた職業訓練校の設備の被害が甚大で閉所。志半ばで路頭に迷い無収入になってしまい修理も出来ない。それ以前に購入したスポーツ洋品店も津波で被災し（現在も）休業中。でも最近、短期間ながら収入の見込みがついたので多少遠いが別の店舗に持ち込み修理を依頼。久しぶりの復活となったわけです。
まぁ、どうでもいいようなハナシです。でもなぜ、そんなどうでもいいような事を長々と書き綴ったのかと申しますと、僕の家は津波被災地域に隣接しています。でも一見は日常生活を送っているように見えることでしょう。実際、この自転車のハナシにしてもたいした事ではありませんし。でも、こんなたいしたことがないハナシの一つや二つ、この震災の被災地域に住むものであれば誰しもがあるでしょう。問題は“たいしたことがない被害の基準”です。当たり前の事ですが僕の自転車がどうなろうとニュースになるようなことはありません。言い換えればマスコミが見向きもしないようなことは“たいした事がない”と言える訳です。僕の家から近隣の駅まで徒歩２５分。津波が来たエリアではありませんが、その間に倒壊しかけた家や取り壊した家が１０件近くありました。これは僕の周囲に限ったことではありません。先日、3月１１日に震度７を記録した内陸部に住む友人と久しぶりに電話で話しましたが『街中でたくさんの家が倒壊したけど、ボランティアの援助もないしマスコミにも取り上げられない。こっちの被害だって相当なもんなのに津波が来ないってだけで忘れ去られてる』と怒ってました。
マスコミってのは、自転車が壊れるのも家が倒壊するのも結果的に似たような扱いなんですねぇ…
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津波に父親と共に呑みこまれた盟友タイガージェット・シンイチ。以前、僕がヤツの自宅跡に立てた墓標の前にライダーズクラブ【宴会旅団】の仲間が集まった。たまに会うヤツ、１０年以上ぶりに会うヤツ…ロクでもない連中が集まってロクでもないことばかりやっていた。そんなロクデナシの集団が愛すべきロクデナシのために用意した送り火は爆竹。墓標の前で鳴らしまくる。まるでサバンナのようになってしまったかつての住宅地に乾いた爆竹の破裂音が鳴り響いた。
今度は此処で酒でも呑むか…
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気仙沼市内で【サウンドラボ】を主催するジャズギタリストの斉藤氏を通じ気仙沼市議会議員の村上氏からの依頼で参画させていただきました。このイベントは11日～１３日まで気仙沼市内で開催された【けせんぬま港復興際】の会場のひとつで出店あり、郷土芸能である虎舞や和太鼓、地元、気仙沼高校のダンス部、ご婦人方のサークルのダンス、花火大会…ｅｔｃの何でもアリのお祭りです。そんな雰囲気ですから“大騒ぎ”を身上とする仙台てっぱ会のステージはピタリとハマってしまいます。今回はハチポチジャグバンドＤＵＣＫテツの2組。ハチポチで会場を和ませた後にテツで爆破…みたいな構成が見事にハマり気仙沼のゆるキャラ“ほやボーヤ”も巻き込んで大騒ぎとなりました。とにかく皆さん元気です。最近は公演に来るたびに安堵感が増していきます。素晴らしいことです。帰りに志津川を通った際に防災センター周辺の瓦礫撤去の終わった建物の基礎しか残っていない空き地に車を止めてアイスクリームを舐めるカップルや、津波で流さて周囲に何も残ってない道を楽しそうな子供と手をつないで歩く親子を見かけました。道端には花火大会と書かれた看板。楽しそうに歩く家族を見ているとその周りには震災前と変わらない街並みが見えるようでした。心の復興は僕たちが考えている以上に進んでいるんだなと思いました。
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３月２３日から公演を始めて４ヵ月半の間、１週間に一回以上はステージを組んでいましたが今回初めて２週間ほど予定が空きました。予定していた公演がキャンセルになったのが理由ではありますが、以前ならすぐに別の会場を見つけて飛んでいくほど切迫感がありました。しかしながら最近は避難所がほとんどなくなったことに加えて、同様の活動をする方も増えたようで以前よりは余裕が出来ました。僕らが多少なりともヒマになるのは喜ばしい限りです。さて、今回依頼があったのは宮城野区にある岡田西公園に出来た仮設住宅。自治会で七夕祭りをしたいけど、七夕飾りを飾る以外は何も決まってないとの事で仙台てっぱ会で参画する運びとなりました。依頼を受けたもののステージのスタートが１８：００。照明設備がない…さて、どうしたもんか、とホームセンターに行ったら１４４０円の作業灯を発見して２個購入。それをステージ前に据えて自宅にあったスポットライトをテントのフレームにくくりつけて…工夫すれば何とかなるもんです。今回の参加は【三味線の岡崎秀明】【ウクレレ昭和歌謡のイク＆パーカスえれぞう(めずらしく参加)】【アフリカン太鼓チームぽれぽれ】の３組。今日はお祭りとあって、皆さん開演前からビールやかき氷を片手に楽しそうです。そんな雰囲気ですから最初から宴会モードでスタート。舞台裏(と、いうほど立派なものじゃありませんが…)から観客の様子を見てたときに熱いもの込み上げてきました。瓦礫だらけの街を通り避難所に足を運び続けていたときに見たかった光景がそこにあったからです。傍らにいたイクが「もうすぐ私たちもいらなくなるよねぇ」と、うれしそうに言ったのが印象的でした。仙台てっぱ会を立ち上げたときに掲げた目標は「仙台てっぱ会が必要なくなって解散すること」でした。今回の公演で初めて目標に近づけた実感があります。まだまだ時間は掛かると思いますが、とにかく“いらなくなるまで”頑張ろうと思います。
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今回は【らいく祭り】と銘打った夏祭りでの公演です。会場となった和光幼稚園から公演依頼が来たのが先月末。ＰＴＡの方の中に七ヶ浜国際村での公演を御覧になった方がいらして、仙台てっぱ会に白羽の矢が立ちました。幼稚園等では良く見られる光景ですが、一番上の写真の奥には瓦礫の山。実はこの幼稚園も１メートル以上の津波が押し寄せて数人の園児を含む職員が、翌日に自衛隊のヘリコプターに救助されるまで閉じ込められています。この幼稚園のある同性寺周辺も全壊した家屋が点在し、水田の中には３・１１当初のままの状態で放置されています。この幼稚園が再開したのが５月中旬。復興したお祝いに夏祭りをやろうとＰＴＡの方々が立ち上がりましたが、出せるものといえばＰＴＡで運営する飲食ブースのみ。通年であれば不用品を持ち寄りバザーを開催していたそうですが、今回の震災の影響で全く集まらないために何も出来ない…と、いうわけで仙台てっぱ会で参画することになりました。今回は子供達が中心でしたので、バルーンアートの安細さんと、毎度おなじみの結城敬介のジャグリング。特に刀や犬、手首につけられるヒマワリ…次々と形を変える風船に子供達が大喜びです。もちろんジャグリングも大好評で皆さんに楽しんでいただくことが出来ました。ステージ終了後は結城敬介の皿回し教室。毎度の事ながら熱中してるのは大人たちだったりします(笑)
ここは被災地です。しかも津波を被り一時は閉鎖された幼稚園です。でも、震災前と変わらぬ子供達の笑顔にあふれています。
これは特別なことではありません。何処の被災地に出向いても普通に見られる光景です。
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皆様から寄せられた義援金
１２８，１７８円
日本財団を通じて被災地に送らせて頂きます
御協力ありがとうございました
【今回の出演者】
タトラ
HOTCH-POTCH JUGBAND
サンキュー手塚
アフリカン太鼓チームぽれぽれ
結城 敬介
ほでなすブルースバンド
ＤＵＣＫ☆テツ
仙台てっぱ会大騒ぎ隊
次回もお楽しみに！！
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本日、約１ヶ月ぶりに事務局のネット回線が復活しました。ちなみに震災の影響ではなく僕の事務的なミス(？)によるもの。更新が大幅に遅れまして申し訳ありませんでした。
さて去る７月１１日に名古屋からはるばるやってきたのは表題の中部理容美容教育団体協議会の理容師の方々１６名とスタッフ４名の計２０名。この日から、さらに遡ること数週間前に仙台てっぱ会に毎日新聞社を通じて慰問先のコーディネイトの以来があったのが発端です。聞けば、この方たちが名古屋から散発ボランティアの受け入れ先を捜したところ、何処の自治体からも断られてしまったそうです。このブログを購読されている方ならご理解いただけると思いますが、遠隔地からいらっしゃる“慰問活動をするボランティア”に対する行政の対応はいつも同じです。聞けば本人たちも被災地に来ることに大分戸惑いがあったようで、例えば実際に来たところで散髪する方がほとんどいないのではとか、散髪中にどんな話をすればいいのか、等々。結局、６０人の方の散髪を行い、散髪中も普通のお客さんと同じように対応して…早い話が普段と変わらない仕事をしていたわけです。僕は会の方々にお話を伺いながら見学していましたが『来てよかった。報道以上に被災地の光景はショックだったが、報道以上に被災者の方々は明るかった。』とおっしゃっていました。その通りです！被災地を復興させるには被災者が明るくなければ進まないんです。そして中部理容美容教育団体協議会の方々には名古屋に帰ったら、マスコミ報道では決して伝わらないことを伝えてもらえれば…そのためなら仙台てっぱ会はできる限りの協力をしていきます。
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７月１６日(土)１０：４０～１１：４０放映の仙台放送【あらあらかしこ】で仙台てっぱ会の活動が紹介されます。
お時間のある方は是非ご覧下さいマセ
あらあらかしこＨＰはコチラ→http://ox-tv.jp/arakashi/p/index.aspx
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２０１１年７月１７日仙台てっぱ会
復興支援チャリティーコンサート ２ｎｄ
【会場】
マークワンビル２Ｆ(仙台ＰＡＲＣＯ)前
１２：００～１６：３０(雨天時は１Ｆ)
【出演】
サンキュー手塚(パントマイム)
大道芸ワールドカップin静岡'９８～99ワールドカップ優勝
ほでなすブルースバンド
民謡ブルース
アフリカン太鼓チームぽれぽれ
アフリカン
結城 敬介
ジャグリング
タトラ
オリジナルポップス
ＤＵＣＫ★テツ
ロカビリー
ＨＯＣＨ-ＰＯＣＨ ＪＡＧ ＢＡＮＤ
ポップス
【ＭＣ】
泉美木蘭
作家
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志津川からの帰り道、沿岸部に津波警報が発令。海岸線を津山に向かって走っているときだったが、避難する方は皆無で、港では作業員が瓦礫撤去を続け、その模様を写真に収めている観光客の姿も見えた。まるで津波に呑み込まれる寸前の多賀城市のような光景。もし、３・１１と同規模の津波が来ても今度はみんな逃げるから被害は少ないんじゃないか、と思っていたが、結果はあまり変わらないのかもしれない。なぜなら、津波経験者の僕自身も何の緊張感もなく沿岸部を走り続けていたからだ。
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