「 サイコだけど大丈夫 」by Netflix。 | HIDECOのヒプノセラピー/瞑想講座/レイキヒーリングサロンのブログ

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 韓国ドラマは、アダルトチルドレン(AC)が主人公の成長物語が多いので、私の仕事には大変役立っています。今日は、「サイコだけど大丈夫」についてお書きします。ちょっと怖そうなタイトルだったので、しばらく見る事なく過ごしていましたが、実際に見てみると、童話を素材にした、優しく心温まる素晴らしいドラマでした。

 

 

 主人公である、反社会性パーソナリティ障害と思われる美人童話作家が恋する、心優しい保護士の男性が典型的なACです。彼は、シングルマザーのお母さんから、

 

 

「 自閉症のお兄さんを支えて貰う為に

貴方を産んだのだから

何があろうともお兄さんを支える様に 」

 

 

 と子供にとっては、大変残酷な事を小さい頃からお母さんに言われながら育ちます。シングルマザーのお母さんにとっては本当に過酷な状況下であった事は理解する必要もあるとは思いますが、ここではその子供達にスポットが当てられドラマは進んでいきます。しかし、そのお母さんも12歳の時に殺人事件で亡くなってしまい、それからこの12歳の心優しい男性は障害を持ったお兄さんを支えながら死に物狂いで生きていきます。

 

 

 この保護士の男性が勤める精神病院で、主人公の美人童話作家や患者が繰り広げる数々のアクシデントを元に、心を開く事でそれぞれが治癒に向っていくという素敵な物語です。トラウマ治療の第一人者であるこの精神病院の院長のポリシーは、「 トラウマから逃げてはいけない  」というものです。主人公の童話作家も、「 お前は怪獣だ 」と呪いの様な言葉をお母さんに毎日言われて育ったために独特なパーソナリティに育ったという背景もしっかりと描いてあります。

 

 

 この童話作家は言います。「  童話とは、現実世界の残酷さと暴力性を逆説的に描いた残忍なファンタジーです 」と。良い悪いの判断は置いておくとして、過酷な環境を生き抜いてきた人独特の観察眼を感じます。グリム童話も原作はとても残酷なお話しである事はご存知の方も多いと思います。過酷な環境はこういうある意味、天才を生む側面もあります。

 

 

 ドラマの中で紹介されていた童話作家の作品

「 悪夢を食べて育った少年 」の内容が秀逸なので、ストーリーを紹介します。

 

毎晩、悪夢にうなされ眠れなくなった少年が

「 嫌な記憶を消して 」と魔女に頼みました。

「 そうしてくれたら、貴方の望むものは何でも差し上げます 」

少年は大人になり悪夢は見なくなりましたが、

何故か少しも幸せになれませんでした。

赤い満月の夜、魔女が見返りを受け取るために少年の前に現れた時、少年は恨めしそうな声で叫びました。

「 僕の嫌な記憶は消えたのに

何故、僕は幸せになる事が出来ないのですか? 」

約束通り、魔女は少年から魂を奪い

こう言いました。

 

「 辛かった記憶

激しく後悔した記憶

傷つけられたりした記憶

見捨てられた記憶

そういう記憶を胸に抱いて生きる者だけが

もっと強くもっと熱くなり、

そして柔軟にもなれて

幸せを勝ち取れるのだ 」

 

だから忘れるな

そして乗り越えろ

それが無理なら

魂が成長しないのだから

いつまでも子供のままだ 」

 

 

 この主人公の男性が女性の同僚に「 キャンプに行こう 」と誘われた時の、寂しそうな横顔が忘れられません。彼は、ただ「 休みが取れたらね 」とだけ言います。この彼にとって、多くのACにとって、心から休む事、つまり無邪気に遊ぶ事が出来ないのです。遊び方を知らないのです。心休まらないのです。リラックスが出来ないのです

 

 

 しかし、主人公の童話作家はいつも「 遊びに行こう 」と、この保護士の男性を誘います。無邪気に遊ぶ事を知らなかった男性は次第に、子供の様に無邪気に遊ぶ事を知っていきます。

 

 

 面白いのは、最後に、ずっと支えてきた筈の自閉症の兄が遊びの地で

 

 

「 いつまでも遊んではいられないよ。お仕事しなくちゃ 」

 

 

 と言って仕事のオファーと共に迎えに来たエージェントと帰路につこうとするのです。アダルトチルドレンがアダルトチルドレンを卒業したら、障害になっていた兄が立派な仕事を得てACである弟の重荷を下ろすのです。これはファンタジーではないと私は思います照れ

 

 

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