学校の先生の理不尽な指導の仕方や怒鳴り声がつらく、登校するのが苦しくなっている小学生のご相談をお受けしました。
お母さんに連れられ、スクールカウンセラーのところへ行くと、
「どこでも嫌なことはある。そういう時にいつでも休めば済むというわけではない。」
と言われたのだそうです。
そうですね。休めば済むってことじゃないでしょうね!
でも私は、そんなことを少なくともスクールカウンセラーという役割を持つ人が言うとは、驚きでした。
その子どもを見れば、話を聴けば、すぐにわかるはずです。その子がわがままでラクしようとしていてイヤなことから逃げ出そうとしているのかどうか。
そのスクールカウンセラーの発想は、イヤなつらい経験をたくさんした方が打たれ強くなるっていう幻想です。根性論?っていうのでしょうか。
これって、
心がつらさにさらされすぎて麻痺していっている。苦しみの後にそこそこの結果が出た場合、そのつらさのおかげ、という風に原因と結果として繋げてしまう。
という状況でしょうか。
これ、心が壊れてきてますよね。壊れ切らないで済んだだけです。こうしてまた幻想が伝播します。その人が先輩や大人になった時、人にもそうやって強いる気持ちが出てきます。つらい思いをせずに結果を出すなんてズルイ!と心のどこかで思ったりします。
理不尽なつらさと良い結果を無理にでも結びつけてしまう心ができてしまいます。それを崩すのは怖いことなのです。自分の過去を否定するのは誰だって怖いものです。
また、こういうこともあるでしょう。
根底には絶対の信頼関係がある環境で、厳しさの中にもそれ以上の安心感と達成感を味わっている。
この場合は、努力はしているけれどイヤな経験をしているわけではありません。切磋琢磨という感じ。
細かく言えばもっと色々な状況があるわけですが、
こういうのを見分けられないのであれば、子どもの心身を支えることは難しいでしょう。
理不尽な経験は、特に責任感や正義感が強く高いモラルを持っている子どもたちに絶望感を与えます。絶望感で打たれ強くなることはあり得ません。
素晴らしい能力を持つ手本よりも、正しいことを当たり前に正しいと言う大人たちが身近にいることが非常に重要なのです。
そういう中においては、子どもたちは自分自身で育っていきます。努力も欠かしません。
最低限の環境を用意する努力もせずに心のプロとは思えない発言をする人がいることには本当に言葉を失ってしまいます。
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