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のぶりん「今から出ておいでよ」
この現状を、どうすればよいか思いつかなかったのぶりんは、九ちゃんを外に誘いました。
のぶりん「飲みにでも行こうか?ワンジと坊主と4人で、久々に」
九ちゃん「!?」
九ちゃんも、正直、うっぷんを晴らしたい気持ちでいっぱいでした。
葵にバカにされたような気持ち・・・。
そして自分の単なる勘違い?・・・。
その思いが交差し、歯がゆい気持ちでいっぱいだったのです。
九ちゃん「うさを晴らしても、ええんかな」
のぶりん「ん?ええんちゃう?カラまんといてよ」
しばらくして、4人は、以前よく行ってた居酒屋へ集まりました。
坊主 「で?どういうことなん?葵ちゃんは?」
九ちゃん「いや、それが・・・」
九ちゃんは、3人に、事の始終を話しました。
ワンジ 「まぁ、ひどい話と言えばそうやけど・・・」
坊主 「たしかに・・・でも結局は出会い系でしょ?」
九ちゃん「考えたらそうなんかな・・・」
坊主 「やっぱり、そういうのってウマくいかないんちゃう?」
ワンジ 「にしても、強い人とか負けてばっかとか、ひどいよな・・・」
のぶりん「・・・」
坊主 「結局、そんなもんちゃう?ネット上の恋なんて」
九ちゃん「はぁ~」
坊主 「たださぁ、九ちゃん」
九ちゃん「ん?」
坊主 「そんな人ばっかりじゃないと思うよ。良い人もたくさんいる」
ワンジ 「へぇ~、坊主も何か、この類いで経験あるの?」
坊主 「いやいや、例えばの話。悪い人ばかりじゃないよ」
ワンジ 「ほんまかぁ~、坊主なら隠れてやりそうや~」
坊主 「は!?そんなんせーへん!かわいこちゅゎゎわわわわわん!」
のぶりん「わぁあははははは(笑)」
ワンジ、坊主、のぶりんは、バカを言いながら、少しでも九ちゃんが元気になれるように騒ぎました。
一方で、この時、少しだけですが、九ちゃんは、みんなといることで気が晴れることができました。
葵とのことをすぐに忘れることは難しいかもしれません。
ある意味、想像の中の人物。
今、考えてることは、相手がどんな人物であれ、
『本当に好きだったことを心の奥にしまう』ということでした。
ワンジ 「ところでさぁ・・・九ちゃん?」
九ちゃん「何?」
ワンジ 「こんなときに、あれだけど・・・」
坊主 「そうそう!」
ワンジ 「来週末、市内マラソンがあるんだけど、出てみない?」
坊主 「失恋なんて吹き飛ばせ!レース!」
九ちゃん「・・・」
ワンジ 「走ること自体も好きなんやろ?」
九ちゃん「うん・・・でも今は・・・そんな気分じゃない・・・」
坊主 「まぁでも、前に進まないと・・・」
九ちゃん「どうせ、速くないし・・・気持ちがのらない・・・」
のぶりん「・・・」
ワンジ 「みんな出るよ・・・」
九ちゃん「別にいい・・・走りたくない」
ワンジ 「・・・」
のぶりん「なぁ、九ちゃん?」
九ちゃん「ん?」
のぶりん「別に参加しなくてもいいから、みんなの応援においでよ」
to be continued