貧しくとも清し(まずしくとも きよし)

 

 

「清貧(=せいひん)」という言葉がある。

人は貧すれば鈍するという言葉もあるが、巨万の富を持った人でも、心が貧しければその人間性は鈍く(にぶく)なる。
 

「清貧」清廉のために貧しいこと。貧しいながら心清らかなくらし。
    行いが清らかで私欲がなく、そのために貧しく暮らしていること。
    私利を求めず、行いが正しいために、その生活が貧しいこと。
 

「清廉(=せいれん)」心が清くて私欲のないこと。
「清廉潔白(=せいれんけっぱく)」心が清く正しく、自分の利害・私欲に心を動かされないこと。
「廉」は、清く正しい。「潔白」は、心や行為のいさぎよく正しいこと。

漢字の「人」を意味する人偏(にんべん)に夢と書いて「儚い(はかない)」となる。だから人の夢ははかない。
同じく人偏(にんべん)に憂い(うれい)と書いて優しい、優れていると読む。人の心に憂愁のあることが、やさしさに繋がる。

日本のバブル経済が始まった頃に「清貧の思想」と云う本が出た。ベストセラーになった。『貧しくとも清い』は人が人として生きていく時に、心がけておくべきことであると想う。

 

 

 


お金・財力が貧しい。容姿が貧しい。能力・才能に貧しいと例えあったとしても、人の心が潔く(いさぎよく)清らかなれば、人の道を間違えることはないであろうとおもう。