ドイツ映画の方の「ルートヴィヒ」です。や、わかってるんですよ、比べちゃいけないんですよ、わかってるんだけどどうしてもヴィスコンティの「ルートヴィヒ」が浮かんでしまう、辛い。
どこまでも明るく軽妙に華やかに描き切ったのは天晴と言えるとは思います、如何にも若者らしい王の姿は新鮮です。そこは受け取り方かなあ、取り様によったら軽くて深みが無いとも取れてしまう。好みの問題か。
それにしても、あのファンタジーな映像は個人的にはいらんなーと思ってしまった。ロマンチストであった部分を強調したかったのかな?少々寄りすぎて安っぽくなってしまった感じ。しかし、親しみやすくわかりやすいと言う点では圧倒的に優れています。
若い頃のルートヴィヒ役ザビン・タンブレアはフレッシュに若々しく王を演じ印象的でした。その姿は「狂王」と言うよりは「並外れたロマンチスト」と言う感じ、狂気まで感じさせない分共感は得られやすそう、まだどちらも未見で興味のある方は、こちらを最初に、次にヴィスコンティ版を観る事をオススメします。余り褒めてないですけど、かなり面白く長さを感じさせないし良く出来てると思います、若干史実としてそう来る?的は所はありましたが、映画的にはOKです。
やはりルートヴィヒ役が2人いたのはちょっと?だったかな。ザビン・タンブレア一人に演じて欲しかったですね。
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マリー・ノエル監督作品
ルートヴィヒ( 18~26):ザビン・タンブレア
ルートヴィヒ(40):セバスチャン・シッパー
エリザベート:ハンナー・ヘルツシュプルング
ワーグナー:エドガー・ゼルゲ
リヒャルト・ホルニヒ:フリードリヒ・ミュッケ
ヨハン・ルッツ:ユストゥス・フォン・ドホナーニ
ローレンツ・マイヤー:ザムエル・フィンツィ
オットー:トム・シリング
ゾフィ:パウラ・ベーア
マクシミリアン・ヨーゼフ:ミヒャエル・フィッツ
ハインリヒ・フォーゲル:フランツ・ディンダ
†††2012年 ドイツ
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