みなさん
10~14歳の男子に発生する
膝前面の痛みをご存じでしょうか!?

シンディング・ラールセン・ヨハソン病

Sinding-Larsen-Johansson disease

SLJ病

です。

激しい膝伸展運動の繰り返しによって、
過剰な刺激を受け膝蓋骨に骨化障害がおこることで
痛みが膝前面に出現します


整形外科・スポーツ整形の画像診断・読影を学び、要点をついた撮影法を考える


膝前面に起こる障害は

・有痛性分裂膝蓋骨
・膝蓋靭帯炎
・オスグット・シュラッター病
・タナ障害
・SLJ病
などあります

この図の、絵は
膝蓋骨下端の浮腫と膝蓋靭帯の浮腫を表しています

SLJ病は、膝蓋骨下端の炎症のみです


整形外科・スポーツ整形の画像診断・読影を学び、要点をついた撮影法を考える


SLJ病は、骨端症です!!!

整形外科・スポーツ整形の画像診断・読影を学び、要点をついた撮影法を考える


骨端症なのでMRI画像で描出できます!

矢状断像が有効です

当院のMRI装置では
磁場方向と膝蓋靭帯のなす角により
マジックアングル現象が出現します!

よって、T2*強調画像を使用するときは
膝蓋靭帯の炎症反応有りと誤診してしまいますので
注意しています

対策は、脂肪抑制画像で膝蓋靭帯の炎症を見分けています!


整形外科・スポーツ整形の画像診断・読影を学び、要点をついた撮影法を考える


図のX線画像のように
膝関節側面像で膝蓋骨下端の不整像がみられます

しかし、症状がなくても不整像が見える時があります!
症状とX線画像が一致してSLJ病となります!

X線画像で
確認できないSLJ病もありますので注意してください!

治療は、
骨端症なので
手術しません

安静で治りますが
SLJ病という病態があることを
診療放射線技師として理解しておきましょう!!


これで今日は終了です
ありがとうございました!!