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梅垣織物【 手機(てばた) 】の柄を紹介させて頂きます
この商品は双重織という特別の技法で織った弊社の手織りの商品です
( 数少ない手機の一つですが・・・)
この意匠 ( いしょう ) 『 柄 』 は、鎌倉時代から室町時代初期に完成された日本に
おける代表的な伝統芸能で、歌舞伎に並んで国際的にも高い知名度を誇る〔 能 〕 を
モチーフにした柄です。
〔 能 〕 に用いられる衣装 ・ 笛 ・ 小鼓 ・ 大鼓 ・ 太鼓などを題材に、全て異なる柄を
用い総柄にして通常の数十倍の 『 紋紙 』 もんがみ ( 帯の設計図みたいなもの ) を
使用しています。
【 能佳雅美文 】( のうかがみもん)
双重織とは、古来の神社仏閣に伝承される有職裂に多く見られる 『 錦地組織の織物 』 で
緯糸 ( よこいと ) を水に浸して、経糸 ( たていと ) と組み合わせながら織り上げて
いくものです。
それによって糸が細くしまって強く織れ、またその糸が自然に乾くと、生糸 ( きいと )
本来のまろやかな風合いをかもしだします。
このように、緯糸 ( よこいと )を濡らしながら職人さんが一段一段丁寧に織り上げて
いくのが【 手機 】 です。
そしてこの商品のように色を多色使いできるのも 【 手機 】 の特殊技術のひとつです。
( 太古 )たいこ
“ 太古 ” ( たいこ ) と言って帯を締めた時に背中から腰の辺りにくる場所の文様で
写真にあります< 鼓 > の上下にある柄は実際には露出しません。
( 返し太古 )かえしだいこ
“ 返し太古 ” ( かえしだいこ ) や “ 果文 ” ( はてもん ) という場所は帯を締めた時に
上の “ 太古 ” の裏側になり、ほとんど露出する事がないのです。
それは、着装時の構成はもとより 【 鑑賞時 】 でもストーリー性のある、とても贅沢な
意匠構成で総柄にしてあるからです。
( タレ文 )
( 果文 )はてもん = 着付けをする時の( 手先 )てさき
≪ 素材について ≫
【 絹糸 】 高品質の繭から最も細い糸を使用し、絹本来の 『 しなやかさ 』 を求めています。
【 金箔 】 和紙に本漆を薄く引き、その上に本金箔を二度張り ・ 三度張りした昔ながらの
製法の箔を用いて、絹風を損なわないようにしています。
【 染 】 天然草木染めに近い含金染料を使用する事で、重みのある色彩を出すと共に
耐光・堅牢度を高めています。
( 未仕立てなので両端がきれいではないですが・・・)
現在ではこのような仕事をして頂ける職人さんがいなくなりとても残念です。( 弊社には )
最後までお付き合いくださり、ありがとうございました
追伸
9月21日(水)〜26日(月)
午前10時〜午後8時
阪急うめだ本店
9階アートステージ
(催し最終日は午後6時終了)
上記日程で阪急うめだ本店にて弊社の帯も展示しております。
これから織れない手機の商品など今までご覧いただけなかった商品も数点展示されます。
この機会に是非ご覧頂けると嬉しく思います。
会期中の数日は梅垣が展示会場にてご説明させて頂きます。
どうぞよろしくお願いいたします。
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