終わった恋愛 | ばいばい

ばいばい

遥か望む彼方の光
君を照らし出さなくていい
狂おしい花びらを舞い散らせて
堕ちる桜を抱いて 眠る

愛していたかは今となっては分からない。
途轍もなく執着していたことだけは分かる。
愛されたかった。
私にだって性欲くらいあったんだ。
ジェンダーアイデンティティ。
性的指向について考えたくらいだ、性的接触のない関係はもどかしかった。
性的虐待もあって距離感なんて分からなかった。
そういう関係を持ちたくないらしい相手に「私もそういうのはいらない」って言って…。
ご機嫌取りに終始してしまうのは、歪んだ親子関係をそのまま恋愛関係に適用していたから。
テンプレートにこだわる私は、誰かに相談することも出来なかった。
カウンセリングも受けていたのに、精神科では精神疾患のことしか語ることは出来なかった。
余裕の欠片もない私と、過去に縛られた人では、未来なんて見えなかった。
破綻したから生きていられるなんて皮肉。