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第2弾:蒼い時のドリームキャッチャー26話

2022-12-05 11:08:39 | 第2弾:蒼い時のドリームキャッチャー


須藤典子を助ける時に直也は自分が自分でなくなることを感じていました。直也は電車でのあの瞬間に自分でも何をしていたか記憶は薄く良く覚えてはいませんでした。どんなに周りに仲間がいてもこの感情は変わらず孤独感と歪んだ感情から抜け出せない自分を直也は以前よりも強く感じていたのです。授業の間の休憩時間には真一と直也は2人で一緒にいて何でも話し合い直也は真一にクラス委員長にされたことを話します。
「やるじゃんか、クラスのトップじゃねぇかよ、生徒会長にでもなるか?」
真一は直也に励ましの言葉をかけていたが直也は気に入らず、ある行動にでようとした時でした。
「教員室に行ってくる!」
この言葉の意味を知る真一は直也がどういう行動をとるか予想がつき抱きついて止めます。
「お前、教員室で暴れるつもりだろ!お前の考えることが手に取るようにわかるよ。お前の目を見ればな。言ったはずだ!お前のようなやつらを見てきたって」
真一は直也の耳元で囁きます。
「直也、深呼吸してみな。気分が変わるかも知れねぇよ。変わらなきゃ離してやるよ、お好きなように、俺には関係ないからな」
真一の囁きは、いったんは気を静め深い深呼吸をして直也を止めることができました。各地を回りながら真一がどんな学生たちと会ってきたのか気になる直也です。直也の全てを知るかのような真一のさりげない言葉で直也は救われることがあるのです。中学にいた頃と同じように又は中学の真一ではないことを感じていました。その2人の姿を須藤典子は見て直也と真一の関係に何かを感じとったようです。その日から、しばらくは静かに学校生活が続きます。委員長と副委員長になると週に2回だけ生徒会の集まりに出なければならなかった。直也は、くだらない話だなと思いながらも、いやいや出席していたが生徒会の集まりで都市伝説のような話を耳にした直也。その伝説が学生たちに闘争心を持たせ暴力(喧嘩)をさせているという。この時は軽い気持ちで直也は思っていました。都市伝説など馬鹿らしいこと現実の話はなかったり話しの十分の一程度だろうと特に気にすることはなかったのです。副委員長の須藤典子は、その日が来るのを毎週のように待っていました。典子は、あの電車で学生かチンピラかに、からかわれた出来事から直也に興味をもつようになっていきました。2回目の生徒会の集まりが終わってから典子は直也にあるものを見せます。それはカバンに付けたドリームキャッチャーでした。
「ねぇ、直也君、これいいでしょ、ちょっとまねして作ってみたの、どう?」
直也は典子がどうしてそんなまねをするのかわからなかった、勝手にしろと思いながら無視しますが無視されても笑顔で見せる典子の態度が直也は気になりはじめています。気になりはじめたのはいいが直也は嫌な過去の出来事を忘れる為に地元を離れ私立の高校を選んだのに、また同じ繰り返しをしているような感じがしています。
「邪魔なアクセサリーでも必要なアクセサリー。久美子のドリームキャッチャー」
直也は、どうしたら、忘れることができるのかを考えていたが、まだ答えはありません。尊王寺学園に入って2ヵ月もすれば、だいたいの様子はわかります。直也や真一も学園内のことを色々と知り慣れてくると他の生徒たちとも仲良くなります。学園の近くには3つの高校があるが何処へ行っても喧嘩の話が絶えず噂で流れてくるのです。近くの高校は松陰高等学校は、松校(しょうこう)と崔高等学校は、崔校(さいこう)、尊王寺学園は尊学(そんがく)と略されて呼ばれています。そして3つの高校では同学校内でも常に対立して競う様に意味のない喧嘩をしていました。目と目を合わせれば喧嘩上等の生徒たちは互いに喧嘩を好んでいたのか伝説の為にか喧嘩で仲間達になるのか。たまに近くの木々に囲まれた公園で喧嘩を見ますが、つまらない喧嘩だと2人は思います。
「直也ー、つまらない喧嘩をするために伝説ってあるのかな?」
「伝説?馬鹿か、お前はよ。都市伝説の話はちょっ聞いたけど、つまらないよ、そんなんために喧嘩?するかよ」
「あいつら(喧嘩学生)可愛そうに思えるよなー」
「あぁ、何のためにかはわからねぇけど、あいつらなりに何かがあるんじゃね」
直也と真一は喧嘩上等でも無理に喧嘩に参加することはなく他学生たちの喧嘩の価値観や意味が根本的に直也と真一は違っていました。直也と真一は学生達を護身の為と仲間達を守るための喧嘩です。ある日には真一が赤点をとり補習授業を受け直也は近くの公園のベンチで横になり真一を待っています。真一は待たせたなという顔をしながら駅に向かおうとしたとき紺のジャケットに紺のズボンの姿をした先輩の6人が2人を囲むように立っていました。
崔校の学生連中でニタニタと笑いながら言います。
「お前ら、尊学のもんだろ、一年か、ちーとばかし、金くれねぇかなー」
その6人は直也と真一に喧嘩を売ってきていたのです。
「どっかで会ったことあるんか?見たことあるような」
直也が電車の中で須藤典子を助けた時の3人組の一人がいたのです。直也と真一は6人の顔を一人一人に眼(ガン)を飛ばします。
「いいけど、何百倍で、返してもいいかな~、なぁ」
真一は6人を相手して話しだした時に直也が突然!電車で会った相手の前に向かったのです。
「お前、あんときのこと覚えてるか?」
直也は崔校の一人に声をかけ、この中でリーダー格は誰かを知ります。頭(リーダー格)を知った直也はリーダーの一人を殴りつけ馬乗りになり左手で首を抑え右の拳(こぶし)で顔面をなんども殴りつけはじめます。真一は止めようとするが崔校の連中5人も直也に蹴りつけていきます。しか、直也は5人は無視し蹴られようが殴られようが一人だけをターゲットにして相手の顔が真っ赤になるほどに自分の拳(こぶし)の皮が剥がれようが、とにかく殴り続けます。真一は他の5人を直也から引き離そうとし直也が殴り続けるのを止めようとするが止めることができなかった。崔校の他の5人は、もう手も足も出さなくなり、やばいと思いながら、ただ目の前の殴りつける直也を見ていただけです。真一は崔校の5人が離れると直也の両手を抱きかかえるようにして直也の殴ることを止めさせます。直也は息を荒くしながら真一に抱えられ腕の中で静かになっていきます。周囲には大勢の学生達が取り囲みながら、こう言う学生たちもいました。
「死んじまってんじゃねぇか」
「やべぇヤツが、尊学にいんのかよ」
「やべぇヤツだと?お前らも一緒だろ!くそっまた皮むけた」
取り囲んだ生徒たちは驚きを隠せず直也を見つめています。直也は取り囲んだ生徒たちを見回しました。血だらけになった右手をあげて直也は周りの学生達に言ったのです。
「おめぇらも同じようになりてぇか、今のうちに俺ば殺しとした方がいいよ、へへへ」
このとき真一は直也は過去のできごとから逃れようとしてる、でも、どうしたらいいのか分からないでいるのだと感じていました。真一は他に直也の歪んだ心の怒りや憎しみ悲しみや苦しみを知った時でした。直也はどうして地元の公立高校へは行かず地元を離れたのかを真一は知ることにもなりました。この喧嘩の話は学生達の情報屋によって各学校の喧嘩上等の学生達に伝えられ都市伝説の世界だけではなく直也の存在が新たな世界へと道がつくられます。この出来事は大島春樹の事故死以来の大きな問題で警察署でも3つの高校でも問題視されることになります。


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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
こんにちは^^ (セレナ)
2022-12-09 13:38:32
お久しぶりです
ブログにコメントいただき
 いつも嬉しく思います
ありがとうございます^^
寒くなりましたね、、お身体ご自愛くださいね。
ありがとう (ショウ)
2022-12-10 14:33:45
今後ともよろしくお願いします

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