10年前、私は千葉に住んでおりました。
引越しを控え、仕事でお世話になっていた
原宿のデコShopにご挨拶に行った帰り。
当時3歳の二男を連れて、
1時間以上、駅のホームに停まったままの電車。
息子も愚図りだすし、駅員さんに聞いても
「揺れが断続的にきているので再開の目処がたたない」
仕方なく、最寄りのJRの駅まで歩こうと
地上に上がりました。
二男を抱いて、最寄駅まで沢山の人達に紛れて
歩く途中に見た物は。。。
ビルのガラスが割れて、道路に飛散している光景。
何処から持ち出したのか、ヘルメットを被って歩く人達。
そして着いた駅は【新橋】でした。
そう、TVで流されていた沢山の【帰宅困難者】達。
私達もその中にいました。
JRが動かないと聞き、コンビニで食糧&お茶
そして携帯用充電器を買ってTAXI乗り場へ。
3時間以上並んでも、来たTAXIはわずか2台。
帰宅は諦めて何処かに泊まろうと
眠ってしまった二男を抱いて
幾つかのホテルを回るも全て満室。
ヒールでずっと移動していた私の足もボロボロ。
私1人ならまだ何とか夜を越せるけれども
3歳の息子連れでは、ちゃんと暖かい安全な場所の方が。。。
途方に暮れていた時、
そこに泊めていただけるとの連絡。
本当にありがたかったです。
何とか到着した後は、
お店で寝られるように色々準備をして下さいました。
それだけでも本当にありがたいお話なのに
居合わせた店主のお知り合いの方が
「小さい子を連れているのに、もっと暖かい場所で」
と、そのお店のある建物の12階にある事務所で
泊めて下さいました。
暖かい毛布に、携帯の充電もさせていただき
その親切心に、本当に涙がでそうでした。
朝方まで鳴りやまないサイレンの音。
緊急車両の赤い光で街が染まってました。
そしてひっきりなしに起こる余震。
まるで悪夢なのかと思うような一夜。
でも本当の悪夢は東北で起こっていたんですよね。
翌朝、泊めていただいた事務所のTVに映ったあの光景。
東京のそれとは全く比べ物にならない物でした。
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あれから10年。
沢山の人に助けていただいた記憶は
決して薄れる事はありません。
日本人って、こんな時でも
見ず知らずの親子にこんなに優しくしてくれるんだ。
いただいた恩は忘れません。
そして、私も誰かに優しく出来ますように。
今年も家族揃って過ごせることに
あらためて感謝します。
MIKA
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