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otetsuさん「供養」 感想と宣伝

2021-12-03 21:33:55 | 日記
otetsuさんの最新アルバム「供養」
1週間毎日数回転以上聴いたので、感想をば…。15曲入りという大作なので、感想も長文…。
長文になり過ぎたのでTweetではなくこちらに記録。
 
Tr1-テスティアナ
飛び立った(あるいは飛び下りた)、裏切った大切な人への愛と恨みの言葉と感じました。
 
Tr2-遠くの声、届くの誰に
Small Worldとか、transient dreamに通じる曲調かなと。本作の中では最も前向きなイメージの1曲。
 
Tr3-Tinnitus Mockery
先行公開されていた内の1曲。耳鳴り、嘲り。塞ぎ込んで内に激しいものを溜め込んでいる。Tr1からのつながりを感じる。
 
Tr4-Cras
本作で最も難解。最も憂鬱さと暗さを感じる。死とか血なまぐさいものを感じる。それを忘れたいという気持ち。
 
Tr5-化かし合い
胃袋収録「Samhain」に似せた、宵祭的な曲調、ややポップに。恋人同士というか、人と人のやり取りには駆け引きがついてまとう。
 
Tr6-愛は得体が知れない
個人的に一番好きな1曲。愛が何なのかなんて考えだしたら、行き着くとこういう結論になる。でも愛をしてしまうし求めてしまう。
 
Tr7-雨は軈て
なくなったものを求めてしまう、いなくなった人をまた探してしまう気持ち。でも諦観が既に根を張っている。
 
Tr8-涎菊
先行公開の内の1曲。萎れて枯れていくものを見送る。長い夏が遅く終わるよう。
 
Tr9-ラビリンス
ルカ姐の叫びから始まる強烈な導入、前の曲からの上げ幅で吃驚する。曲も詩もinsaneでpsychedelic、妄想の迷宮に囚われている。
 
Tr10-蝶眠り夢結び
明日に備えて眠る。明るい未来を夢見てというよりは、何気ない毎日が戻るかもしれないと少し期待して。
 
Tr11-ラセン
短い1曲。ゆっくり渦に巻かれて、でも最後は呆気なく排水口に呑まれて、最後は何も残らない。
 
Tr12-fish
Flag収録「魚」のアップチューンリミックス。2018年のメリークルシミマス。待ち人来たらず。クロスフェードから期待していた通り、神サビでした。
 
Tr13-猫と私
素直に、愛猫への手向けと受け取りました。こういうTweet見る度に、やっぱ猫は飼えねぇな、ってなる。
 
Tr14-そんな夜でした
月が綺麗ですねと、言う相手も居ない、居ない相手に言う。その月も見えたり隠れたり。果たして月は綺麗なのか。
 
Tr15-集めた昨日は鬱の味
ラストが最低に鬱で最高の曲なのは通常運転。今回はタイトルも直球。昨日や、昨日の昨日や、昨日の昨日の昨日…を詰め合わせて、吐き出して出来上がったのは代わり映えしない今日。鬱屈としていても、昨日を懐かしんで、また明日を迎える。
 
 
全体を通して。
タイトルの通り、手向けというか、レクイエムという雰囲気の漂う1枚でした。
とはいえ、昏いばかりではなく、正しく躁鬱というか、あーだめだ→がんばろう→やっぱだめ→もうすこし→むり→今度こそ、みたいな、沈み込み切らずにごそごそ足掻き続けるという意思を感じました。
 
作品ごとにレベルアップしてくるのが本当にすごいと思います。
こちらが気になった方には、是非前作、前々作もお試しいただきたい。
個人的には「宝箱」が最高傑作だという認識ではあります。
 
 
「供養」クロスフェード
   
前作「Residue」クロスフェード
 
前々作「宝箱」クロスフェード

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