turnをマスターしよう | 『英語職人』時吉秀弥の英文法 最終回答!

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本当にわかる英語とは?!英語、英文法、その他の外国語の学習、言語学などについていろいろ語ります。

turnという言葉を辞書で引くと色々な意味が出てきます。動詞では「回る、回す」を筆頭に、「ある状態になる・変える」という意味になったり、名詞では「回転」の他に「順番」や、「(生まれながらの)性質」などという意味まであります。

どの国の言葉に限らず、単純なイメージを持つ言葉ほど、いろんな意味に広がりやすいものです。複雑なイメージの言葉ほど、意味の広がりが少ないものです。理由は簡単で、これは例えれば、単純な一本の棒切れは、叩いたり、突いたり、杖にしたり、ドアのつっかえ棒にしたり、物干し竿にしたりといろいろ使えるのに対して、カメラの三脚だと、それほど変わった使い道が見つからない、というのと同じです。

turnには「何かがくるっと回ってひっくり返る」という単純なイメージしかありません。そのことが様々な意味を派生させていきます。


動詞:

①体の向きを変える、振り返る、方向を変える・・・説明不要ですね。

②変わる・・・これは「転じる」と言ってもいいわけです。昔話でタヌキやキツネがくるっと引っくり返って何かに化けるのと同じイメージです。

Water turns from liquid into ice. 「水は液体から氷へと変わる。」

Leaves turn red.  「葉が赤く色づく。」



③越える、過ぎる、なる・・・数字が書いたルーレットがくるくる回って数字が変わっていくイメージです。

My father turns 60 this year.「父は今年で60になる。」


名詞:

①回転・・・説明不要ですね。

I made a right turn.「右に曲がった。」(別に360度回ることだけがturnということではなく、90度の回転でもturnです。)

②順番・・・順番は「回って」くるものです。

Now, it’s your turn.「じゃぁあなたの番ですよ。」

We spoke in turn.「私たちは交互に・順々に話をした。」(二人なら交互に、三人以上なら順番に出番がや担当が変わっていく様子。イラスト参照。)

  プロトタイプ

③変化、変転・・・出来事の局面がくるくると変わっていく様子です。

a turn of events「(予期せぬ)一連の出来事」

at the turn of 20th century「20世紀の終わりに」(20世紀から21世紀にくるっとひっくり返るところです。)


おまけ:熟語
turn down 「~を却下する」
He turned me down.「彼は私の提案を却下した。」