観戦記2016 KNOCK OUT 日菜太vsジョムトーン・チュワッタナ | 人生マイペンライ

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格闘技を愛し50歳過ぎても殴り合う

《本日のTV鑑賞》

 

「さまよえる格闘家」と云うと、古くは最強を求めて極真空手を旅立った空手家やMMAが確立するまでの佐山サトルさんや、その弟子となる格闘家達のイメージがある。

そして「さまよえる」と云うよりも「迷える格闘家」という選手が多いのも、統一コミッションがない弊害で多い格闘技界。団体や王座が乱立する立ち技格闘技界で‘K-1‘という立ち技格闘技において‘ムエタイ‘と並んで大きいアイコンとなる幻想に惑わさわれ 『俺がK-1だ!』 の迷言も含め、それを追うことで光り輝いた選手が「湘南の太陽」日菜太選手。

 

日菜太選手は小学生の時から空手を始める~高校ではサッカーをしていたが、卒業後の地元の湘南格闘倶楽部へ入門~アマではRISEのKAMINARIMON70kgトーナメントで優勝するなど活躍し、2005年6月にRISEでデビューも吉川英明選手に判定負け~しかし、その後は3連勝。2006年5月には、RISEのゴールドジムでの大会でまだお互いに10代の時期に健太選手と対戦し3RにKO勝ち~その後もRISEを中心に戦績を積み、2007年9月にはラジャダムナン・スタジアムにも上がる~2007年12月に、当時のRISEの看板トーナメント(旧K-1 MAXへの出場権も賭かった)D・O・Aトーナメント(Dead or Alive)で龍二選手に準決勝でKO負け~しかし、2008年7月のRISEで龍二選手には判定勝利する~2008年11月のRISE51でK-1 MAXに出ているHAYATO選手に判定勝ち~2009年2月のK-1 MAX日本大会に出場し、1回戦で城戸康裕選手に判定勝ち。しかし、大会前から鼻骨骨折をしていたらしく準決勝は棄権~7月のK-1 MAXでジャバル”チンギスハン”アスケロフに延長で判定負け~10月のK-1ではマイク・ザンビディスに判定勝ち~2010年1月のRISE61でオ・デュソクに判定勝ち~3月のK-1 MAX日本大会では、1回戦で山本優弥選手に判定勝ち~準決勝では中島弘貴選手に1Rの58秒でKOされてしまう~しかし、3月のRISE68ではアルトゥール・キシェンコを三日月蹴りでKO 『観戦記86』 9月にはシュートボクシングに乗り込みアンディ・サワーと対決も1Rの48秒にチョークで1本負け~11月のK-1 MAXでアンドレ・ジダに判定勝ち~REBELS、新日本キックでも勝利するが、2011年7月のITS SHOW TIMEとREBELSの合同興業でジョルジオ・ペトロシアンに完封される 『観戦記68』 10月のREBELSでペク・ミンを1RでKOするも、2012年1月のオランダでのITS SHOW TIMEではアンディ・リスティにあっという間にKOされてしまう 『観戦記98』 その後も日本人には強いが、やはり70kgクラスの欧米人には苦戦が続く~2013年12月には、小西拓磨槙選手を判定で降しREBELS70kg王座を獲得

シュートボクシング、REBELSで連捷を重ねるが、2014年7月のRISE100(BLADE.0)でサモ・ペティに2RでKO負け~10月のREBELS.51では廣野祐選手に2-1の判定勝ちでREBELS70kg王座の2度目の防衛に成功~2014年12月のBLADE.1で長嶋自演乙選手に判定勝ち~その後も2連勝し、2015年3月のREBELS.38でアンディ・サワーにハイキックでダウンを奪い判定勝ち 『観戦記1001』

さらに年末にはRIZINで、宮田和幸選手とMIXルールで闘いキックルールの1RにKO勝利~2016年3月に、REBELS.41でハミシャ・モーチェに判定負け 『観戦記1101』それでも、6月のREBELS.43でレドアン・ダウディに判定勝ち~8月のREBELSとKunllun Fightの合同興業ではアルバート・クラウスに判定勝ち~11月のREBELSでも郷野聡寛選手にKO勝ち~そして、2017年2月に念願のK-1に参戦し、松倉信太郎選手の意地に食い下がられたが判定勝ち~6月の70kg王座決定トーナメントではジョーダン・ピケオーにダウンを奪われ判定負け~9月のK-1では、スペインのセルジオ・サンチェスに判定勝ち。そして、12月のK-1でスーパーウェルター級王座挑戦者決定戦として廣野裕選手と対戦し2-0の判定勝ちで挑戦権を得る 『観戦記1513』そして2018年3月にチンギス・アラゾフのK-1スーパーウェルター級王座に挑戦するが2RにKO負け 『観戦記1582』 しかも鼻骨を骨折してしまう。

K-1王座に並々ならぬ覚悟で挑んだ日菜太選手だけに「引退」も頭によぎったらしいが、10月にホームのREBELSで新日本キックの緑川創選手に判定勝ちするが・・・今度は足の指を骨折してしまう。

 

6月のパンクラス&REBELS RINGでは、現役のラジャダムナン・スーパーウェルター級王者のシップムーン・シットシェフブンタムをローキックで3RにKO勝ち 『観戦記1677』

 

KNOCK OUTのプロデューサーが小野寺力さんから山口元気さんに代わったのもあり、8月にKNOCK OUTに出陣して元ラジャダムナン・スタジアム3階級制覇(バンタム級、フェザー級、スーパーフェザー級)ボクシングでも元東洋太平洋スーパーフェザー級王者のジョムトーン・チュワッタナと対戦する事が決まっているなか、6月のREBELS.61で元シュートボクシング・スーパーウェルター級王者の坂本優起選手と対戦し大激闘の延長戦判定勝ち 『観戦記1770』

 

そしてKNOCK OUTのプロデューサー変更により、まさかのKNOCK OUT参戦!そして、まさかのKNOCK OUTでK-1ルール・・・・3Rヒジ無し&組み制限。

対戦するのは、ラジャダムナンスタジアム3階級制覇&ボクシングで東洋太平洋スーパーフェザー級王者にもなったジョムトーン・チュワッタナ!

 

1989年7月生まれタイの東北部ヤソートーン県出身のジョムトーンは、やはり幼い頃からムエタイを始める~バンコクに出てきて、2大殿堂の1つラジャダムナン・スタジアムで活躍~わずか14歳でラジャダムナン・スタジアムのバンタム級王座を獲得~2006年9月には、ロナチャイ・ナラックリンを判定で降しWMCフェザー級王座を獲得~11月にも、アヌワット・ゲーオサムリットを判定で降しラジャダムナン・スタジアムフェザー級王座を獲得~2010年10月には、ゴーンナコーンバーン・ソー・キッルンローを判定で降しラジャダムナン・スタジアムスーパーフェザー級王座を獲得。

2011年10月に、日本で大和哲也選手と対戦して判定勝ち~11月には、タイで増田博正選手を判定で降しWBCムエタイライト級王座を獲得。

その間にボクシングでもデビューして、2010年3月にチャータイ・・チュムペートゥアに1RでKO勝ち~8月に、クラチャナ・ジョッキージムとのタイスーパーフェザー級王座決定戦を2RにTKO勝ちして王座獲得~2011年2月に日本で杉崎由夜選手に3RでTKO勝ち~2012年5月には、東洋太平洋スーパーフェザー級王者の金東赫を9RにTKOで降して王座獲得。

11月にはラネル・スコを大差判定で降し、東洋太平洋王座の初防衛とWBCアジアスーパーフェザー級王座を獲得~2013年2月にも、ロナルド・ポンティージャスを判定で降し東洋太平洋王座2度目の防衛に成功~3月にもマイク・タンバガを判定で降し、2014年8月には中真光石選手に判定勝ちして東洋太平洋王座3度目の防衛に成功。

東洋太平洋王座を保持しながらMAXムエタイ67kgトーナメントで優勝もし、2015年1月には金子大樹選手を判定で降し東洋太平洋王座4度目の防衛に成功~5月には、内山高志さんのWBAスーパーフェザー級王座に挑戦するが2Rに右眼窩底骨折しTKO負け 『観戦記867』

それでもキックでは、2016年5月のKunlun Fight.45で70kgトーナメント優勝~Kunlun Fight.50からの70kgトーナメントでも、イ・ソンヒョンに判定勝ち~9月のKunlun Fight.53では、準々決勝田鑫を判定で降す~2017年1月のKunlun Fight.56準決勝では、ダビッド・キリアを判定で降す~しかし、同日の決勝ではスーパーボン・バンチャメークに3RでKO負けして準優勝。

2017年7月のKunlun Fight.64での70kgトーナメント予選大会では、決勝でT98選手を2RにTKOで降し優勝

 

8月のKunlun Fight.65ワールドMAXでは、K-170kgブッチギリで優勝したマラット・グレゴリアンに2RでKO負け。その後も中国を中心に闘い、流石に全盛時の強さは無いが「生きた伝説」振りを魅せている。

 

ベテラン同士が、まさかこのタイミングでKNOCK OUTでの対決となる!この試合は日菜太選手よりにK-1ルールで3Rとなるが、海外での試合経験が多くボクシングでも実績があるジョムトーンは不利とはならないか!?日菜太選手はKNOCK OUTの親会社のプシロードに対し、同じく参加になる新日本プロレス東京ドーム大会への出場を訴える!

 

2019年8月18日 KNOCK OUT SUMER KICKFEVER 日菜太vsジョムトーン・チュワッタナ

 

日菜太 48勝16KO18敗 REBELS70kg級王者

 

ジョムトーン・チュワッタナ ラジャダムンスタジアム3階級制覇

 

1R、お互いにローを蹴る~日菜太選手が左ミドルも、ジョムトーンは詰めてきて左ストレート!

 

左ミドルを蹴っていく日菜太選手も、サウスポー同士でジョムトーンに左ストレートを合わせられる!

 

さらにジョムトーンは、日菜太選手の蹴り足を掬って左ハイキック!

 

日菜太選手も、フェイントを入れながら左ハイキック!

 

しかし、細かいパンチで日菜太選手をロープに追い込んだジョムトーンが連打でダウンを奪う!

 

立ち上がった日菜太選手に、ジョムトーンはパンチで詰める!日菜太選手は度々スリップするも、なんとかダウンは取られない

 

2R、ジョムトーンから前に出ていき、右ハイキックで日菜太選手をコーナーに追い込む!

 

日菜太選手は廻りながらローも、ジョムトーンのパンチは見えていなく付いていけない

 

さらにジョムトーンは首相撲でコントロールだが・・・・ルール的には!?

 

日菜太選手はローを蹴るも、ジョムトーンに左を効かされる!

 

日菜太選手もパンチを返すが、パンチテクニックではまったく相手にならないか!?

 

首相撲で誤魔化しながら日菜太選手に反撃を許さず、ジョムトーンがパンチを当てる

 

さらにジョムトーンが押し込むが、体を入れ替えて日菜太選手がローを蹴る!ジョムトーンは嫌がる

 

3R、ジョムトーンがローを蹴るが、日菜太のローが明らかに効いている!

 

ジョムトーンは組んでからのヒザで誤魔化すがルールは・・・・?

 

日菜太選手も必死にローを蹴るが、ジョムトーンの組と前蹴りの上手さに潰される

 

それでもローを蹴る日菜太選手だが、ジョムトーンはパンチでは無く蹴り中心にステップしながらそつなくまとめる

 

判定は28-29 28-29 27-30 3-0でジョムトーンが貫録の勝利!

 

これは日菜太選手・・・・痛い。KNOCK OUTのリングで3RのK-1ルールを持ち込み(REBELSルール)新日本プロレス東京ドーム大会への参戦を打ち出して、今までにない盛り上げかたをしたものの1戦目で無残にも散ってしまった。

本当は蹴り中心で、ローも効かせていた日菜太選手は5Rあれば展開も違ったかもしれないが皮肉なものでオールマイティな歴戦の強者のジョムトーンが底力で完勝。

まさに、2020年夏以降のKNOCK OUTを予言するかのようなKNOCK OUT新体制1発目のKNOCK OUTだったがジョムトーンを呼べる豪華さを今後も継続して欲しかったが・・・・

 

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