《本日のDVD鑑賞》
オリンピックが終わり数か月経つが、オリンピック200mに出場予定もベラルーシ・オリンピック委員会に本国へ強制送還されそうになったところを祖母から「ベラルーシに戻った場合、精神科病棟に送られる。戻ってこないで」と言われ日本のオリンピック組織委員会の手助けもありポーランドに亡命したクリスツィナ・ツィマノウスカヤ選手。亡命先のポーランドで同じく陸上選手の旦那さんとも会えたようだが、残された家族のことなどが不安みたいだ。ベラルーシはソビエト連邦崩壊から独立後に 「欧州最後の独裁国家」 として非難されながらもルカシェンコ政権は続いている。
やはり地位的に氷上スポーツが中心だが、日本ではK-1で大活躍したアレクサイ・イグナショフやソ連時代に日本に勇利アルバチャコフなどと来日した元日本スーパーライト級王者のヴィアチェスラフ・ヤノフスキ―などがベラルーシ出身。そしてボクシングでは、元WBAスーパーウェルター級王者のユーリ・フォアマン、元WBAスーパーライト級王者のキリル・レリク、そしてキリル・レリクと同様にWBSSスーパーライト級トーナメントにエントリーされたイバン・バランチクもベラルーシを代表するボクサー!
1993年1月にロシアのアムールスクに生まれた‘The Beast(野獣)‘イバン・バランチク(イバン・バランチェク)はトップアマチュアで鳴らし、2009年世界ジュニア選手権で金メダルなどの戦績を積む。2014年3月にベラルーシでデビューして、ユーリ・フィンスキーに判定勝ち~4月にもキリル・カルナツキを判定で降し、6月にはリーナイド・ブリーブスキーを4RにTKOで降しベラルーシウェルター級王座を獲得。
アメリカに拠点を移しさらに8連勝7KOして、2016年3月にはニコラス・ギブハンを1RでKOしてUSNBC全米スーパーライト級王座を獲得~6月にエリセオ・クルス・セスマを3RにTKOで降す~9月には、ワン・ジミンを大差判定で降しUSBA全米&USNBC全米スーパーライト級王座を獲得~12月には、ウィルバース・ロペスに判定勝ち~2017年2月に、アベル・ラモスを判定で降しUSBA全米王座の初防衛に成功~さらに2連勝1KOして、WBSSスーパーライト級トーナメントに参戦!
対戦するのは、スウェーデン期待のアンソニー・イギット!
1991年9月にスウェーデンのファルスタで生まれたアンソニー・イギット(アンソニー・ジギ)は、やはりアマチュアで戦績を積む。2011年にロンドン五輪の予選に出場も、同じくWBSSスーパーライト級トーナメントに出場のジョシュ・テイラーに敗北。2013年4月に21歳でデビューして、アリアクサンドラー・アブラメンカに3RでTKO勝ち~さらに8勝2KO1分して、2014年4月にWBCバルト海スーパーライト級王座決定戦でカスパー・ブランを6R負傷判定で降し王座獲得。
12月にグラン・ルーカ・セグラを7RにTKOで降し、2015年2月にはキム・ポールセンを6RにTKOで降しWBCバルト海ウェルター級王座を獲得~さらに3連勝1KOして、12月には元WBOスーパーライト級王者のデマーカス・コーリーに3RでTKO勝ち~さらに2連勝して、2017年2月にはレニー・ドーズを判定で降しEBU欧州スーパーライト級王座を獲得~9月にサンダル・マーティンを判定で降しEBU欧州王座の初防衛に成功~12月にも、ジョー・ヒューズを判定で降しEBU欧州王座の2度目の防衛に成功。
WBSSでは珍しくアメリカのルイジアナ州で開催されたスーパーライト級準々決勝!IBFスーパーライト級王者のミゲル・アンヘル・ガルシアが3ヶ月前にWBC&IBFライト級王者になり 『観戦記2137』 IBFスーパーライト級王座は返上。トーナメント参加3人目の王者を無敗のバランチェクとイギットで争う!
2018年10月27日 IBFスーパーライト級王座決定戦 イバン・バランチクvsアンソニー・イギット
イバン・バランチク 18勝11KO無敗 元USBA&USNBC全米スーパーライト級王者
アンソニー・イギット 21勝8KO無敗1分 EBU欧州スーパーライト級王者
1R、お互いに、距離は取らないで近い~バランチクがガンガン攻めていく!
イギットのジャブはいいが、その後が無くバランチクは強いパンチで入っていく
2R、いきなり激しく打ち合う両者~中に入ろうとするバランチクに、イギットも力強いパンチで押し返す!
お互いに細かくポジションを代え、クリーンヒットをさせない~イギットのジャブを掻い潜って、バランチクが左アッパーから連打!
お互いにフルスイングの打ち合い~バランチクの右フック!イギット効いた!
3R、バランチクがガンガンフックを振り回す~イギットは廻りながらインサイドからストレート!
イギットがバランチクに、もっと打ってこいと煽る~バランチクが右ストレートからラッシュ!イギット効いている!
それでもイギットは、クリンチして休むと再び攻める~しかし、バランチクがフルスウィングの連打!
4R、イギットの左目下の腫れが酷くなってきたが、いいポジションから左ストレート~左アッパー!
バランチクも前に出てボディー連打も、イギットがサウスポーらしいアウトを取っての左ストレート!
頭を付けての打ち合いだと、バランチクのフルスイングが勝る!
5R、まだまだ派手に打ち合う両者も、ダメージがあるイギットが下がり出す~バランチクのアッパー!
イギットは左ストレートを出したいが、バランチクがガンガン詰めて振るので距離が取れない
下がるイギットに、バランチクがラフに右を叩きつける!
6R、さらに左目下の腫れが酷くなってきたイギットは、打たれてフラつく~止まらないバランチクはラフに振り回す!
イギットも廻りながらカウンターを返すが、バランチクに押し込まれて効かせられない
7R、お互いに飛び込んでいき、利き手のパンチを振り回す!
視界が悪いイギットはくっついていくが、バランチクが豪快な右で引き離す!
ダメージ深いイギットが頭を下げてクリンチするので、バランチクが上からヒジで押しつけ減点1
またもイギットが低くクリンチに来たところを、バランチクは体を入れ換え左!効いた!
ラウンド終了しコーナーに戻ったイギットだが、左目の腫れが酷く終了!
IBFスーパーライト級2位のイバン・バランチクとIBF3位のアンソニー・イギットの闘いだったが、バランチクのパンチが豪快すぎて気持ちいい!イギットも左構えを生かしてアウトを取っての左ストレートを何発も入れてはいたが、バランチェクの暴風雨のようなパンチに対し引きながらKO率36%のパンチ力では止め切らなかった。
これで準決勝に進んだバランチクだが、大会運営陣営とスケジュールの不明確やファイトマネーを巡りだった紛糾してWBSSからの撤退を口にする。しかし、7ヶ月後の2019年5月にイギリス・グラスゴーで開催される準決勝に無事に参戦。初黒星となったアンソニー・イギットは、2019年に入り再起して3連勝~2021年7月ローランド・ロメロのWBAスーパーライト級暫定王座に挑戦!
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