観戦記2590 再起戦! 京口紘人vsローランド・ジェイ・ビエンディーマ | 人生マイペンライ

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《本日のDVD観賞》

 

決定したとの報道から何度も流れ、ついに2ヶ月後の7月29日に対戦するだろうWBAスーパー&WB&IBFウェルター級王者のエロール・スペンスJrvsWBOウェルター級王者テレンス・クロフォードの無敗同士の4団体統一戦!WBAレギュラー王者にエイマンタス・スタニオニス、IBF暫定王者ジャロン・エニスがいるのが残念だが、ウェルター級初の4団体統一王者が無敗同士の対決という堪らない対戦に楽しみ過ぎて想像だけで酒が止まらない。世界王者同士の日本人対決は辰吉丈一郎vs薬師寺保栄、井岡一翔vs八重樫東、寺地拳四朗vs京口絋人と3回あったが、辰吉さんと薬師寺さんは正規王者と暫定王者の闘い。井岡選手と八重樫さん、拳四朗選手と京口選手はWBA王者とWBC王者の統一戦という夢の対決だった。

井岡一翔選手は、その後は4階級制覇まで達成~八重樫東さんは、その後3階級を制覇を達成している。寺地拳四朗選手は2団体王座を防衛中だが、初黒星で王座を陥落した2階級を制覇した京口絋人選手は3階級目に向けてフライ級で再起している!

 

1993年11月に大阪府和泉市生まれの京口紘人選手は、父親の京口寛さんと叔父が空手道場「聖心會」を運営しているらしく3歳から空手を習っていたらしい。聖心會はグローブ空手も教えているらしく、空手にプロは無いがボクシングにはプロがあると12歳の時に先に転向していた兄の竜人さんを(色々と残念でした・・・・)追って大阪・帝拳ジムへ入る。そこで憧れの「辰吉丈一郎さん」に出会い、直接ボディー打ちなどの指導を受け練習帰りにはマクドナルドなどにも連れていってもらったらしい。

大阪商業大学に推薦で入学し国体で優勝~大学4年時には、台北市カップ国際ボクシングトーナメンに日本代表選手として出場しライトフライ級で準優勝。アマ戦績は66戦して52勝で、2016年に大学を卒業し「精神的にも自立したい」と、東京に出てワタナベジムへ入会~4月にナーヨレック・シットサイトーンと6回戦でデビューし2RでKO勝ち~5月にファンタ・ルークジャオメーサイトーンを1RにTKO勝利~8月には、宮崎拳一選手に3RにTKO勝ち~11月にはマイケル・カメリオンに1RでKO勝ちし日本ミニマム級6位にランクイン。大晦日には、大田区体育館でジェヌエル・ラカルを3RにKOし5戦5勝5KO。2017年2月に 、東洋太 平洋ミ ニマム級 王座決定戦でアルマンド・デラクルスを3RにKOで栄冠。WBCミニマム級8位、IBFミニマム級10位にランクイン~2017年4月に、東洋太平洋ミニマム級2位のジョナサン・レフジョに判定勝ちし初防衛に成功。

7月に、IBFミニマム級王者のホセ・アルグメドに挑戦し辰吉さんと同じくプロ8戦目で世界王座を奪取 『観戦記1344』 デビューから1年3ヶ月の日本最速期間での世界王座獲得。

 

大晦日にはIBF3位のカルロス・ブイトラゴを8RにTKO勝ちで初防衛に成功 『観戦記1427』 5月にはIBFライトフライ級15位のビンス・パラスに判定勝ちして初防衛に成功 『観戦記1465』そして減量苦もありWBAミニマム級王座を返上して、9月にライトフライ級へテストマッチでWBAライトフライ級6位チボ・モナベザを4RでTKO勝ち 『観戦記1649』そして2018年12月にWBAライトフライ級スーパー王者のヘッキー・ブドラーに挑戦して10R終了時にTKO勝ち『観戦記1653』

 

2019年6月には、WBAライトフライ級10位のタナワット・ナコーン(サタンムアンレック・CPフレッシュマート)を大差判定で降し初防衛に成功 『観戦記1751』 10月にも、WBA1位の久田哲也選手を判定で降し2度目の防衛に成功~しかし・・・5月の3度目の防衛戦で、WBA2位のアンディカ・ゴールデンボーイとの対戦はコロナ禍で中止~11月にWBA10位のタノンサック・シムスーの挑戦を受ける予定も、まさかの京口選手がコロナウィルス陽性・・・・試合は延期かと思いきや、日本でのコロナウィルス増加もあり完全に無くなる~京口選手は、イギリスの大手マッチルーム社と契約を結ぶ。

そして2021年3月に、ローマン・ゴンサレスvsファン・フランシスコ・エストラーダの8年振りの再戦のセミファイナルでWBA10位のアクセル・ブランドン・ベラを5RにTKOで降し3度目の防衛に成功 『観戦記2157』 2022年6月にメキシコで、WBAライトフライ級レギュラー王者のエステバン・ベルムデスとの統一戦を8RにTKO勝ち 『観戦記2396』

11月に、WBCライトフライ級スーパー王者の寺地拳四朗と王座統一戦も7RにTKO敗け 『観戦記2481』

 

そして、初黒星からわずか6ヶ月での再起戦は3階級制覇を狙ってフライ級で対戦するのはローランド・ジェイ・ビエンディーマ!

 

1996年5月にフィリピンの南コタバタ州ジェネラル・サントスで生まれたローランド・ジェイ・オサリオ・ビエンディーマは、公式には20歳になる寸前の2016年4月にデビューも後にサニー・エドワーズのIBFフライ級王座に挑戦するジェイソン・ママに判定敗け~直ぐに2連勝1KOするが、12月に後にペドロ・タドゥランとIBFミニマム級王座を争うサムエル・サルバに0-2の判定敗け。

翌月には再起し10勝5KO無敗1分で、2018年11月に来日し井上太陽選手と対戦も1-2の判定敗け~2019年1月にも、後に田中恒成選手のWBOフライ級王座に挑戦する 『観戦記1866』 ウラン・トロハツに9RでTKO敗け~4月に、アルマンド・イーに2RでTKO勝ち~5月に中国で、ジュウ・ビンとWBCアジアコンチネンタルフライ級王座決定戦で対戦も判定敗け~直ぐに再起して2連勝1KOも、2020年2月にWBCユースフライ級王座決定戦で畑中建人選手と争うも判定敗け。

 

12月に再起も4連敗も、2022年3月にGABフィリピンフライ級王者のビエンベニード・リガスに挑戦も大差判定敗け~直ぐに2連勝2KOも、2022年9月に来日し大橋哲郎選手に判定敗け~2023年5月に、WBCアジアフライ級王者のサンアンチャイ・チャルンパックに挑戦も大差判定敗け。

 

日本人6人目の3階級制覇を狙う(井岡一翔選手は4階級制覇)を狙う京口選手が、バンタム級でも闘った経験があるローランド・ジェイ・ビエンディーマと対戦!結婚も発表し、まさに京口選手の第二章の始まりとも云える1戦!

 

2023年5月20日 再起戦! 京口紘人vsローランド・ジェイ・ビエンディーマ

 

京口紘人 16勝11KO1敗 元2階級制覇王者

 

ローランド・ジェイ・ビエンディーマ 17勝10KO13敗1分

 

1R、京口選手が、綺麗なジャブを突き刺していく~ローランド・ジェイが左を伸ばせば、京口選手は右クロス!

 

さらに京口選手がポンポン手を出しながら、得意の右を打ち降ろしてから左ボディー!

 

2R、ラウンド開始直後から、京口選手から近づき細かい連打~得意な角度のアッパー!

 

それでも、確かめるように攻める京口選手は連打はしない~ローランド・ジェイも突っ込んでボディー連打

 

3R、ローランド・ジェイは顔面には当たらないが、ボディーを豪快なパンチで振っていく

 

京口選手は、距離を取り右オーバーハンド~さらに動きながらワン・ツー!

 

4R、京口選手が、鋭いジャブを突き刺していく~ローランド・ジェイが入ってきても、コンパクトな左フック!

 

京口選手のボディーを、ローランド・ジェイは嫌がり下がる~右ストレート!ロープに詰め連打!

 

5R、まだまだローランド・ジェイは前に出てジャブを突くが、京口選手が潜ってかわし右ストレート!

 

下がるローランド・ジェイも、京口選手はラッシュはかけない~冷静に追っていきワン・ツー!

 

6R、リング中央でお互いに手数多く出していくが、当てているのは京口選手

 

淡々と当てて、ローランド・ジェイを追い込んでいく京口選手~しかし、極めにはいかずローランド・ジェイも返してはくる

 

7R、京口選手が、コンビネーションをポンポン出してローランド・ジェイを追いかける~左ボディー!効いている!

 

それでもローランド・ジェイは返してくる~右を強振!しかし、京口選手の左ボディーで止まる

 

8R、京口選手は、軽いジャブでローランド・ジェイを呼び込み右を狙う

 

京口選手がボディーを淡々と当てていく~ガードが下がり、丸くなるローランド・ジェイに左アッパーで突き上げる!

 

9R、京口選手は、倒しにいくよりも確認するようにジャブとボディーでローランド・ジェイを追いかける

 

ローランド・ジェイの出際を、京口選手がジャブで止める~右ストレート!さらに左アッパー~右ストレート!

 

10R、ラストラウンドは京口選手も倒しに行っているか!?飛び込んでのワン・ツー!

 

追い回す京口選手がワン・ツーから左ボディーも、ローランド・ジェイは耐えきって試合終了

 

判定は、ジャッジ3者とも100-90のフルマークで京口選手の判定勝ち!

 

圧勝した京口選手だが、良い角度のパンチを当てているけどダウンを取れないのは階級の壁かなぁ~と思ったが、5Rに右拳を痛め「初めての痛さ」だったらしく、さらに左拳も痛めたのでラスト2ラウンドは距離を取りながらになったらしい。リング上で『ファンが求めるボクシングはもっとあると思う。不甲斐ない。もっとスケールアップしたかった。納得がいっていない。昨年11月に初黒星を喫したけど、勝ち続けることが人生じゃない。負けることもあります。再び立ち上がることができる。こけても立ち上がれる。今、何かと不安を持って生きている方もいると思いますけど、僕はこうして立ち上がりました。ファンの皆さん、何が起きても立ち上がってハッピーな人生を送りましょう。今日はありがとうございました!』

控室でも『チャンピオンベルトを奪われたが、グラブを吊るす未来は見えなかった。勝ち続けることは難しいし、負ける日はいつか来る。それがあの日だった。ただ、あれでは終われない。辞める選択肢はなかった』

自ら最終章と言う3階級目に所属するワタナベジムの渡辺会長も 『本人はもうライトフライ級は(やらなくて)いいと。フライ級で世界を獲りたい気持ちが強い。もう2、3戦してチャンスをつかめたら』 と話す。

しかしフライ級(50.802kg)となると一気に選手層は厚くなり、WBAはウクライナのアラテム・ダルキアン、WBCがメキシコのフリオ・セサール・マルチネスと暫定王者プエルトリコのマックウィリアムズ・アローヨ、IBがイギリスのサニー・エドワーズ、WBOがアメリカのジェシー・ロドリゲスと無敗王者が3人いる日本に呼ぶのも難しい王者ばかり。

 

★ローランド・ジェイ・ビエンディーマは4度目の来日で総て判定敗け 格闘技blogランキングをクリック格闘技 ブログランキングへにほんブログ村 格闘技ブログへにほんブログ村