《本日のDVD観賞》
黄金期と言われる現在の日本ボクシング界の主役は4団体統一スーパーバンタム級王者井上尚弥選手だが、日本ボクシング界がなるのは1995年組と言われる世代が中心になって盛り上げている。井上尚弥選手の弟である井上拓真選手が、1995年12月生まれの元2階級制覇王者。元4階級制覇王者の田中恒成選手も、1995年6月生まれ。15連続KOの記録を持つ元WBCフライ級王者の比嘉大吾選手は、1995年8月生まれ。3月13日にWBCフライ級王者の寺地拳四朗選手と、統一戦をしたWBAフライ級王者ユーリ阿久井政悟選手は1995年9月生まれ。井上拓真選手と激闘しWBAバンタム級王座を獲得 『観戦記2878』 初防衛戦で、高校時に2勝している比嘉大吾選手に判定勝ちした堤聖也選手も1995年12月生まれ。
井上拓真選手と田中恒成選手は高校生時に5度公式戦で闘って、2勝2敗後の5戦目は2R目が終わった時点で井上拓真選手が7-6のリード~最終ラウンドに13-12で田中選手が逆転し3勝2敗で勝ち越す。
とんでもない世代が高校ボクシングで凌ぎを削っていたが、その井上拓真選手と田中恒成選手に勝っている1995年世代の選手がWBOライトフライ級王者の岩田翔吉選手!
1996年2月に東京都渋谷区で生まれた岩田翔吉選手は、9歳の時に山本‘KID‘徳郁さんが主宰するKRAZY BEE(当時はKILLER BEE)に入門~ラジャダムナンスタジアムでムエタイの試合にも出場したらしい
中学2年生の時にボクシングに専念し、U-15で全国優勝~日出高校時には後の世界王者になる井上拓真選手、田中恒成選手にも勝利するなど3年時に高校総体で優勝~スポーツ推薦で、早稲田大学スポーツ科学部入学しアマチュア戦績59勝12敗。
2018年2月にアメリカのカルフォルニア州でデビューし、ジョエル・バミューズに4RでTKO勝ち。
2019年2月に日本でプロテストを受け、5月に亀山大輝選手に4RでTKO勝ち~7月に、フィリピンのパオロ・シーに5RでTKO勝ち~11月にも、メキシコのアレハンドロ・クルス・パジャダレスに5RでTKO勝ち~2020年10月に、成塚亮選手に7RでTKO勝ち~2021年6月に、日本3位の大内淳雅選手に判定勝ち~11月に、日本ライトフライ級王座決定戦で日本1位の芝力人選手を9RにTKO勝ちし王座獲得 『観戦記2450』
7月には、東洋太平洋ライトフライ級王者の堀川謙一選手とWBOアジア王座も賭けた3本の王座戦を判定勝ちし3冠王者
11月に、WBOライトフライ級王者ジョナサン・ゴンサレスに挑戦も判定敗け 『観戦記2479』
2023年4月に再起して、ジェローム・バロロに3RでKO勝ち。
8月に、ジェイソン・ブリーリョに6RでTKO勝ち~2024年1月に、元IBFミニマム級王者のレネ・マーク・クアルトを6RにKO勝ち~7月に、ジャジール・トリニダードを6RにKOする~WBOライトフライ級王者のジョナサン・ゴンサレスが、フライ級に階級を上げ王座を返上~WBO1位の岩田翔吉選手と2位のハイロ・ノリエガで、10月に王座決定戦をし 『観戦記2874』 岩田選手が3RにKO勝ちし王座獲得 『観戦記2874』
悲願の世界王者になり、初防衛戦で対戦するのがWBOライトフライ級2位のレネ・サンティアゴ!
1992年4月にプエルトリコのウマカオで生まれた‘Churo(カッコいい)‘レネ・マヌエル・サンティアゴ・ガルシアは、10歳からボクシングを始め82勝8敗らしく3度のプエルトリコ王者になったらしい。22歳で地元ウマカオにてデビューしてグスタボ・オルティスに判定勝ち~さらに3連勝3KOも、その後は3勝3KO2敗~2020年1月に、イスラエル・バスケスを判定で降しWBOラテンアメリカライトフライ級王座を獲得。
11月にも、ホセ・カルデロンに2RでTKO~2022年4月に、ユデル・レジェスとNABO北米ミニマム級王座決定戦で対戦も判定敗け~12月に、ヘラルド・サパタに2R反則勝ちしてWBOラテンアメリカ王座の初防衛に成功~2023年4月にも、カルロス・オルテガに9RでTKO勝ちしてWBOラテンアメリカ王座2度目の防衛に成功~10月にWBO15位のケビン・ビバスと防衛戦予定も、同大会のメイイベントだったWBOライトフライ級王者ジョナサン・ゴンサレスvsジェラルド・サパタの防衛戦がジョナサン・ゴンサレスの急病で中止~何故か、レネ・サンティアゴとケビン・ビバスの対戦がWBOライトフライ級暫定王座決定戦になる・・・・サンティアゴが、12RにKO勝ちしてWBO暫定王座を獲得。
2024年3月に、正規王者のジョナサン・ゴンサレスと統一戦も判定敗けで王座は吸収される~10月に再起して、リカルド・アストゥヴィリカに判定勝ちしてWBOインターナショナルライトフライ級王座を獲得。
4人の子供を持つレネ・サンティアゴは、清掃の仕事をしながら世界王者返り咲きを目指し 『WBOの本部はプエルトリコにあるので、家族のようなタイトルだ。勝利のためならKOでも判定でも良い。家族、母親、チームのために闘いたい』 と初来日!岩田選手は 『コンディションは絶好調。楽しみで仕方ない。今まで殴り倒すことしか考えていなかったが、相手を崩してKOにつなげることを粟生さんに教えてもらった』 と元世界2階級王者の粟生トレーナーとのコンビも円熟期になり、粟生さんも 『相手は好戦的なイメージだが、こっちも接近戦は得意』 と自身をみせる!
2025年3月13日 WBOライトフライ級王座戦 岩田翔吉vsレネ・サンティアゴ
岩田翔吉 14勝11KO1敗 初防衛戦
レネ・サンティアゴ 13勝9KO4敗 WBO2位
1R、お互いに上下にジャブを伸ばす~待ちの岩田選手に、サンティアゴは動いて踏み込む
岩田選手が前には出るが、サンティアゴが廻りながらタイミング良い左を当てる
2R、前には出る岩田選手も手数出なく、サンティアゴは動き廻りながら左を当てる
スピードある足捌きのサンティアゴに、岩田選手は追い付かない~ルーズに入ろうとしたに、サンティアゴが左を当てる
3R、廻りながら左を伸ばすサンティアゴに、岩田選手が距離を潰しにいく
サンティアゴが右ストレートで飛び込んでくるも、かわした岩田選手が左ボディー!
4R、動き廻るサンティアゴに、岩田選手は大振りなボディーで止めにいく
サンティアゴは軽いジャブを当て動く~下からも左を突き上げる
5R、追いかける岩田選手がボディーを打つも、サンティアゴは動き廻り見栄えのいいジャブ
岩田選手は前に出て打つが、的中率が悪いか!?それでも動き廻るサンティアゴを、追い回してボディー!
6R、動き廻るサンティアゴに、岩田選手は正面から追っていきジャブを貰う
足が止まらないサンティアゴは、岩田選手のパンチは貰わずに当てて動く
7R、動きながら打つサンティアゴのパンチに、岩田選手は効いては無いだろうが頭を上げられる
岩田選手がサンティアゴをロープに追い詰めようとするが、サンティアゴはジャブ~左フックで廻して抜けていく
8R、岩田選手が、ラウンド開始とともにワン・ツー~山本KIDさん譲りの左フックで飛び込む!
しかし、サンティアゴはガードとクリンチを使いクリーンヒット許さない~ボディーにジャブから右アッパー!
9R、岩田選手が細かく連打していくも、サンティアゴはガードを崩さない
サンティアゴは動きながら、軽いながらもヒット数は稼ぐ
10R、スイッチもして足を使うサンティアゴに、岩田選手は追い回してボディー!
サンティアゴ大きく廻る~岩田選手追いかけ打ち込むも、サンティアゴはロープに詰まりながらも左フックを合わせる
11R、足が止まらないサンティアゴが、真ん中にジャブを当て動く
ジャッジは、サンティアゴのジャブをどう評価しているか!?追い回し打ってくる岩田選手に、サンティアゴは右を被せる
さらに動きを増すサンティアゴが、ルーズに追いかけてきた岩田選手に右ストレート!
12R、最後まで岩田選手が出ていき、サンティアゴの左を気にせずワン・ツー!
細かく左を当てるサンティアゴ~足を止めて打ち合う!右フック!
判定は、112-116 111-117 110-118 3-0でレネ・サンティアゴの勝利も、レフリーは間違えて岩田選手を上げてしまう・・・
最後のレフリーの間違えは、岩田選手も唖然としていたが、明らかにレネ・サンティアゴノの勝利でWBOライトフライ級王者に輝く!サンティアゴは 『岩田選手との、この試合に向けて完璧に準備をしてきました。立てた作戦を完璧に実行することができました。まずはしっかり休んで、次のステップを考えたいですが、ぜひまた日本に戻ってきたいです』 と話す。
岩田選手は 『うーん。今やれることはやりきった。でも、これがボクシングなのか。リングを回っていれば勝てるんだと思ってしまった。今は試合が終わったばかりでやりきったという気持ちが強い。前回負けた試合と同じような負け方になってしまった』 と話す。
採点表を見ると、ジャッジ3者がサンティアゴに10点を付けたのは1R、2R、6R、7R、8R、9R。岩田選手にジャッジ3者が10点を付けたラウンドは無く、2者が10点を付けたのが3R、5R、10Rとサンティアゴの足に空回りされてしまった。昔から‘左を制す者がが世界を制す‘と言うが、これもボクシングであり再びプエルトリカンに黒星を付けられてしまった。
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