第1話 「少女との出会い」

「じゃあ次はゲームでもしようぜ」
「他の事しようぜ。もう飽きてきたわ」
遊び始めてから4時間。もう夕方になっていた。岡田の母も父もまだ帰ってこない。
「そうだ。隼人にこの街の案内してあげるよ」
「え…。外寒いじゃん…」
「まーいいだろ。いいだろ」
外に行く気がない僕を岡田は無理やりつれてった。最初につれていった場所は学校。
「ここが俺の通ってる小学校。そして隼人が入る学校だぞ」
「へいへい。どうでもいいです」
ブルブル震えながら隼人は答えた。するとサッカー部の練習が見えた。
「寒い中 お疲れだな」
「まったくだ…。もう家帰ろうぜ」
「まだまだつれてく場所があるんだよ。次はあっちだ」
岡田は僕の手をつかみまた無理やりつれていった。本当に寒いのは苦手なんだよ…。勘弁してほしい。




「ここがこの地域で1番でかい お星さま公園な」
「別に星みたいな遊具とかねえよな。それにしても広い公園なこと」
「結構 うちの学校の部活とかの練習で使ってたりするしな」
岡田の話を聞きながら公園の中に入って行った。そして岡田の後について歩いてると
大きな芝生があった。だけど斜めになっていて 小さな子供がダンボールでソリ遊びをしているのが見えた。その時、
「(あれ 前にここで遊んだような覚えがあるな?)」
隼人の頭になにかが入った。見覚えがある場所。だけどいつ見たのかは思い出せない。
「おい 隼人。大丈夫か?」
「え ああ。少しボートしてただけだよ」
その時に岡田の方から腹の音が聞こえた。
「じゃあ次 行こうぜ。と言いたいけどお腹こわしたっぽい…。少し公園のトイレ行くわ」
「ああ いってら。俺は家帰ってるな」
「か… 帰れるか???」
ため息をついて隼人は答えた。
「僕はいちお同学年なんだからな。迷子になるかよ。速くトイレ行ってこいよ」
ダッシュで隼人は公園のトイレの方へ行った。
「俺は帰るか…」




その時、ダンボールでソリ遊びしてる少女が僕の前に滑ってきた。
「あ すいません。つい滑って… !!」
「ほら 手つかめって」
隼人は少女に手を差し出した。その少女は隼人の顔を見た時 笑顔になった。
「やっと見つけたよ。隼人君」
「え? どうして僕の名前を?」
「やっぱ隼人君だ」
代替 背は小学3年生ぐらい。隼人はこんな子知らないし。状況がつかめなかった。
「えっと 人違いじゃないですか?」
「君 隼人君じゃないの?」
「いや そういうわけではないけど。えっと」
この子の知り合いではないけど 僕の名前は「隼人」。なんといえば誤解がなくなるんだろうか。だけど僕はとりあえず逃げる事にした。
「ごめん 僕用事があって」
それだけを言って 走って少女から逃げてしまった。
「隼人君 変わってないな」
少女は小言でしゃべった。隼人は公園出るときに 岡田とであった。


「あれ 先に帰ったんじゃないの?」
「(トイレから出てくるの速いだろ)いや色々あってな」
「まさか迷子になったのかな?」
「な 馬鹿な事あるかっ」


僕は先ほどの少女の事を思い浮かべていた。