スエーデンのカロリンスカ大学の公衆衛生の医師の本を読んだ。
世界(地球)は大丈夫?超高齢少子化の進む今や昔のイギリスみたいな後退イメージの日本の未来はどうなるの?
というような、落ちていくなれの果てをつい想像してしまうような漠然とした不安を抱えて、生きている。
今、地球の人口はどんどん増えている。特にイスラム教徒がどんどん増えていて、地球の人口の半分以上を占めているという。
一方、先進国と言われた国々は、少子化と高齢化により、元気のない国になりつつある。
危惧しかない。
しかし、この本によると、案ずることはない・・・らしい。
国は発展していくと、自然と少子化高齢化の道をたどる。
貧乏人の子だくさん。
貧しいと子どもをたくさん産んで労働の担い手になってもらうのが自然。あと10年20年したら、東南アジア諸国も日本なみに発展し、自然と少子化になっていく。ちゃんと学校に行かせたいから。そして、次はアフリカだ。
だから、人口は100億を超えるなんてことにはならない。
明治・大正・昭和を横軸に経済成長と子どもの数を縦軸にしたとき、反比例なグラフとなる。
世界中、どの国もいつかはかっての日本と同じような発展をしていく。
そして、地球の人口は最終的に減っていく・・・・らしい。
発展の頂点に立った時の、子どもの数は平均二人だそう。ちゃんと教育を受けさせたいという余裕が出てきたら、二人なのだそう。
子どもが労働から解放されるには、経済的発展が必須ということだ。
自分の老後への不安から、日本という国の安泰を願ってしまって、今、まさに発展しつつある国の子どもたちの未来のことなんて深く考えもしない。でも、この本を読んで、最後は地球の子どもたちすべてが、教育の恩恵を授かれるよう、今まで後進国とか発展途上国と言われている国々の姿をあたたかく見守れたらいいのかなという視点に立ててよかった。
私は4人欲しかったから、4人頑張って産んだけれど、今、思うもんね。皆奨学金返済に苦労しているから。二人だったら、もっと、のびのびと大学生活を満喫させてあげれたかなぁって。
別な本に、今、イギリスの中学生の6人に一人が精神科疾患にかかっているというようなデータがあった。
最近の新米ママさんたちに、精神科既往のある方や不安傾向の強い方が増えてきたと感じていたので、日本だけではないんだ、イギリスはもっと大変なんだと驚いた。
国の経済が世界の頂点から衰退の方向に向かう時、教育はクリアしても心がなんだかおかしなことになっていく。
SDG,sもいいけれど、もっと、子どもの心の豊かさに視点を置いた何かを探してお手本になれるよう模索していくことが旧先進諸国の務めのような気がしてきた。
少子化なのに、子どもの心が不安定になってきているという状況は、地球温暖化と同じくらい重要な人類の課題かもしれない。
キーワードは、女性かも。
女性が仕事にやりがいをもつことと子どもの心の安定を育む育児は、今のこの現状では、両立できないと思う。家事を全部引き受けてくれるようなお手伝いさんなしには。
未来の子どものことを考えたら、子どもが幸せになれるようなママの働き方改革が必須だと思う。
子どもが病気のときは胸を張ってすぐ休める。
朝はゆったりとした気持ちでいってらっしゃい。子どもが学校から帰ってきたら、お帰りなさいとおやつとおしゃべりタイム。
毎日でなくてもいい。せめて、週1回くらいそんないってらっしゃい・お帰りなさい休暇があったらいいな。
先日、ほんとうに仕事のできる人とは、その人がいなくても大丈夫なように、日頃から意識して誰が見ても理解できるようなシンプルでわかりやすいマニュアルを作っていたり、誰かに伝授している人だと教えてもらった感動を書いた。
働くママが休みやすい職場にするためには、それってものすごく重要な事項なんじゃないだろうか。
この人じゃなきゃダメっていう仕事人を目指す今の風潮の打破こそ、思春期に精神科にかかる人を減らす珠玉の策かもしれない。
だって、クリエイティブでない大半のお仕事で、できる人って言ったら、てきぱき仕事をこなす人とか人をまとめていってリーダーとして司令塔になり、決断できる人というような切れ味のよい人というイメージで、とてもとてもその人の代わりになんかなれない。
そうなるために、その人はものすごい努力をしていると思う。そして、してきたと思う。
小さい頃から、競争に勝ってきた?
できる人を称賛する社会では、働く女性は頑張らないといけない。頑張った結果、子どもが熱が出ても思うように休めない。子どもには、どうしてもママが必要だ。特に、弱った子どもには・・・。
子どもが弱った時に、ちゃんと弱音をはけるためには、弱音をはけるような雰囲気を醸し出しているママが必要なのだ。なのに、ママは仕事が気になって仕方ない。それでは、子どもの心は弱音をはけない。職場の同僚に安心して仕事を任せられるような、つまり、自分がいなくても仕事がちゃんと回っていくような職場があってこそ、女性は安心して仕事と育児を両立できる。
クリエイティブな職業の人は別かな?そんな人には、国が所得に応じてお手伝いさん補助金を出すってこともありかも。
理解力が弱い人でも理解できるような体制づくりと併せてパソコンがやってくれる仕事は最大限の予算をはたいてパソコンにやってもらうという両輪を回して、子どもがママに弱音を吐きやすいママづくりに国は総力を注いでもいいかもしれない。
そうなると、学校も単に頭がいい子にする学習ではなく、人に教える能力が長ける子を育成していくという風に舵を切っていってほしい。
言っておくけれど、学びたい気持ちはあっても理解力の弱い人に理解できるように伝えるという能力ほど難易度の高い能力はない。
学校の先生は、先生がいなくても授業が進んでいくような体制を作るために、まず、最も理解力の弱い子に理解してもらえるような力量を身につけないといけないと思う。教える力と人間性が試される。
だって、何回教えても学習の仕方がよくわからない、予習も復習もしないような、つまり、毎回、初めて教えるような状況の生徒に、彼の自尊心を損なわないようなあたたかいまなざしで優しく教えるなんて至難の業だから。
先生の心をくじかないために、まず、学校は仕組みを作らないといけない。勉強したいという気持ちの灯に火が付いた子から、お勉強がスタートする仕組みを。そうでない子は、ほんとうは、学びたいという気持ちになるまで待つべきだけど、そうはできないから、従来通りのやり方教室も必要かなと思う。