グリン先生の鍼灸ワールド

広島の鍼灸院
『グリンSHIATSUマッサージ』の院長ブログ。

今年は心の年

2023-12-25 | 東洋医学
何度も言いますが今年は心の年(あとまだ1ヶ月半残ってます)。心は火で、黄帝内経によれば今年は火運が不及なので、暑いと寒いが交互にやって来ます。
この事は年初から講座ではずっと言ってました。ちなみに気象庁は今年も例によって暖冬の予想でしたが、そうはなってないようです(そういえば最近は言わなくなりました😆)。
心の年なので心臓に症状が出る人が多いようで、講座生がこんなニュースを送ってくれました。
https://news.yahoo.co.jp/pickup/6485887
わたしの治療院にも今年は心の症状の方がたくさん来られてますが、棒灸で手当てするなら左脇の下(乳の高さ)、心が悪ければ必ず押さえて痛い所があるので、そこに5分~10分当ててみてください。明確に楽になるはずです。
その原因が心(こころ)でも、心臓の器質であろうと、棒灸は効いてくれますよ。お試しあれ。

夏の養生

2022-06-30 | 東洋医学
黄帝内経運気によれば、今年(少陽相火 が司天の年)の三の気(ちょうど今頃)は、
【司天の運気が支配してるので炎暑が到来し、雨が降らなくなります。人は内部の発熱、聴覚障害、血熱が妄りに体内をめぐる、咳がでる、鼻血がでる、喉が痛む、眼が発赤する等の病気に
かかりやすくなります。】と書かれてます。
いつもながら結構当たってます。
さらに今年は木運が太過なので、
【風気が広がり脾が害を受けます。このため人は消化不良による下痢や食欲不振になり、体が重く、気持ちが晴れずにイライラし、腸が鳴る、腹が張るといった病になりがちです。】

年の初めから講座の中で、今年は暑くなると再三言ってたので、注意深い方は覚えておられると思います。ただ私にとって黄帝内経に書かれてることは予言でもなんでもなく、毎度必ずそうなることなのでそれほど驚きはありませんが。
ちなみに四の気(8月~)は、清涼と炎暑が交互にやって来るとのことで、少なくとも7月よりは平穏に過ごせそうです。

詳しい説明は省きますが、今年は木運なので肝は当然として、脾も(木は土を剋す)、さらに実は肺と心も大きく関わってきます。
治療・養生の参考にしていただければ。

黄帝内経11

2022-01-21 | 東洋医学
黄帝内経(こうていだいけい)とは、二千年前に書かれたといわれる鍼灸の教科書です。現在も我々は、基本的にこのテキストの通りを習い、そして実践しています。
その中で、最も難解とも言われているのが運気の巻です。
その他の巻には、鍼灸の技術や心構えなどについて書かれていますが、この巻では十干十二支60年ごとの、その年の季候(詳しくかつ具体的)、穀物などの出来具合、飼育している鳥獣の育ち具合、はやる病(やまい)、その予防法(何を食べておくと良いか等)、および対処法、治療法(鍼灸湯液)等々、微に入り細にわたり、実に詳細に書かれています。
せっかくですから現在(まだ辛丑の年)の気運を見てみると

五の気(晩秋頃) 寒涼の気が広がって、寒冷の気が体に侵入し始める。
終気(今頃) 寒気が大いに起こり、陰気が凝集して水は氷となり、陽気が力を発揮できません。人は寒邪を受けて関節が硬直し、動きが悪くなったり腰や尻が痛むなどの病気にかかりやすくなります。

けっこう当たっていると思いませんか?私はかれこれ20年くらいこれを参考にしているので、偶然で無いことは保証できます。

怒りについて

2021-12-15 | 東洋医学
先日の講座中怒りについて考える機会があったので、少しおさらいしてみましょう。
怒りは五行の中では肝に属します。肝気が正常であれば、気分がゆったりしておおらかで、なにごとにも積極的に活動できます。
ところが、出産や月経などで血が(血液とは少し違う)不足すると、肝気が虚するため怒りっぽくなることがあります。この場合本人は体調のせいとは気づかず、とりあえず近くにいる人(夫や子ども等)に当たり散らすことになるので、周りはとんだとばっちりを受けるはめになります。また怒られた人がいくら反省しても問題は本人の方にあるのですから改善のしようがありません。また怒れば怒るほど肝気が虚するので、さらに悪いスパイラルに陥ることになるのです。
これらの症状は虚した肝気を補えば改善されるので、棒灸で*肝兪を温めて(補)周りの方々を救ってあげてください(笑)。
また怒っている自分を客観的に観る(もう一人の自分が自分を傍らから観るイメージ)よう訓練すれば(認知行動療法)、怒りがコントロールしやすくなるとも言われています。
*取穴方は過去の投稿にスクロールしていただけたら、何度も出してます(ツボ索引)。
*肝兪以外にも、大敦(だいとん)、れい溝(れいこう)、曲泉(きょくせん)【すべて肝経で足に有り】でも効果が期待できます。すべて補で。

熱中症

2018-07-18 | 東洋医学
今年は猛暑により、熱中症になる人が多くでています。
そこでよく言われているのが、頚動脈や脇の下を氷で冷やす方法。しかしながらこれまでも自分や患者さんでいろいろ試してみましたが、あまり思わしい結果は得られませんでした。
ところ、同じようなことが書かれているサイトを見つけました。https://nettyuusyo.com/ice-bags-on-major-arteries/
井戸水くらいの温度の風呂に全身を浸けるのが、体温を下げるのに最も効果的とのこと。昔の人は、暑気払いに水風呂に入ったとか。まさに先人の知恵です。
ところで水風呂が無いときはどうするか?私が今までいろいろ試して一番効果があると思われたのが、頭の後ろにある天柱というツボを氷(や保冷剤)で冷やすこと。応急措置として試してみる価値はあると思います。
天柱はこちら。
https://kenka2.com/articles/271