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金沢大学と富山大学の法人経営統合の可能性

2021年05月07日 | Weblog

富山大学の事務職員の間で、富山大学は金沢大学に統合されるという噂が根強く広がっている。というのは、名古屋大学と岐阜大学の関係において、後者が前者と上位で経営統合したからである。それに対応し、金沢大学に本省からキャリアー官僚が、理事・事務局長として赴任してきたと、理解されている。そこで、富山、金沢大学を「国立大学法人北陸大学HD」の統括経営の傘下にまとめる構想が具体化されるだろうという観測である。金沢には、やっかいな国立大学がある。それは、金沢大学である。素人筋は、金沢大学では、産学共同型の研究が進み、学生が産業界で即戦力に対応できるように教育されていると想像する。そして、その水準は、富山大学よりはるかに上にあると想定する。しかし、金沢大学は学部・学科の専攻追及の細分化された教育とは逆に、主専攻・副専攻をバランスよく教育したために、第四高等学校時代からの「教養主義」に大樹が活性化している。結果、産業界の最先端とはずれている。他方、石川県には、金沢大学の空気をきらい、北陸先端科学大学院大学が存在する。実は、この大学院大学は、日本人の学生が進学先として選ばないので、中国人留学生を拒まないで受け入れている。校舎が能美市の山中にあるので、寄宿には便利だが、アルバイトには極めて不便、さらに、市内からの交通の便がわるい。開学の当時は、教授陣も「先端」であったが、学問の世界では、5年もすると最後尾においておかれる。特に、情報系を調査したが、バグを見つけるバックヤードの作業には強いが、最近のAIの対応では、奈良先端科学技術大学院と何十年の差がついた。全国には、先端科学をなのる大学院大学が多くあるが、劣化が激しいのは、北陸先端大学である。他方、企業側から見て、金沢大学の理工系には魅力が乏しい。例えば、薬剤師の国家試験の合格率は、全国1位であるが、創薬の研究よりも、学生のための薬剤師予備校に転じている。つまり、小市民的で、堅実な生涯賃金を得るための、こじんまりしたB級の秀才の塊を抱えている。堕ちないが、伸びない。そのため、金沢大学と北陸先端大学院大学との経営統合は、喫緊の課題である。なお、事務局長以下、事務職員は金沢大学と同じ、国立大学法人に帰属する身分なので、まず、3県の統合よりも、石川県内の国立の大学・大学院の整備統合が先決である。金沢大学は、NHKの放送大学の拠点を受け入れるのを拒否し、金沢工業大学が私立でありながら国立の機能を果たしてきている。なお、福井は関西圏、主に京都大学の勢力圏にあり、福井は石川県の軍門に下ることはない。名古屋大学と岐阜大学の統合のような関係は成立しない。それよりも、富山大学は規模も、研究開発の実用性も、提携できる産業界・企業も、金沢大学を完全に圧倒している。受験生も国立大学、第4位、金沢大学を圧倒している。そこで、富山大学が金沢大学主導ではなく、より巨視的な観点から法人の経営統合に踏み切る可能性が生まれてきた。(この記事は、過去のブログを修正し、法人の経営統合の可能性が現実化したことを伝える。)

 

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