宋代の詩 澠池懐旧 (蘇軾)は、人生を渡り鳥が雪の上につけた足跡にたとえ
すぐ溶けて無くなると観た。

「応似飛鴻踏雪泥」が四字熟語「鴻爪雪泥」の出典となる。
法句経の「飛ぶ鳥に跡なし」を思わせる。

「邯鄲夢の枕」とはまた違う雰囲気をただよわせている。


人生到處知何似  応似飛鴻踏雪泥 
 
泥上偶然留指爪  鴻飛那復計東西  

老僧已死成新塔  壊壁無由見旧題  

往日崎嶇還記否  路長人困蹇驢嘶  



「路長人困」この部分は家康の「遠き道を行くがごとし」に似る

akase va sakuntanaj gati tesaj durannaya (DhP 92)

蘇軾は「無一物中無尽蔵 花有り月有り楼台有り」という言葉も残した。
こちらは「壺中天」に通じる。