色んな所に連れて行ってくれた。
たくさん写真を撮った。
別れるかもしれないのに
写真を撮ったり、
楽しい思い出を増やす事に
戸惑いながら・・・。
京都のホテルに泊まり、2人とも
「これからの事」
について、触れないまま
幸せな1日が終わった。
私達は、また朝から
京都観光をして、夕方
私の車で2人、名古屋に向かった。
本当はにゃんじが帰る日なので、
そのまま京都駅に送ろうかと考えていたけど
彼が、
「こんなとこから、なーたんに運転して帰れって言えへん。」
というので、送ってもらった。
名古屋に近づくにつれて、
もう、はっきりとした話をしなきゃいけないと焦り始めた。
お互いに、相手が話を切り出すのを待っているように感じた。
だんだん、車の中の空気が
張り詰めて行く。
凪 「あのね・・・。」
しんじ 「ん?うん・・。」
凪 「私、にゃんじと戻りたい。でもね、今はそのタイミングじゃないと思う。」
しんじ 「なんで?俺、ほんまに凪おらなあかんねん。」
凪 「だから・・・。それじゃ、前と何も変わらないでしょ?」
しんじ 「前ほどは、依存せんと、生活と恋愛を両立して行けるようにしようや。」
凪 「今のにゃんじに、そうできるとは思えないよ?」
しんじ 「凪・・・。いつでも戻って来てって言うたやんか・・・。」
凪 「言ったよ。でも、にゃんじは、ちゃんと成長して戻ってくるって言ったじゃん。」
しんじ 「別れるか、戻るかしかないねん。俺は、待つとは言われへん。苦しくてたまらん。」
凪 「恋愛で、そんなに苦しくなっちゃうままなのに戻っても一緒でしょ?」
しんじ 「一緒やないで。気付いたし、ちゃんとうまくやれるから!」
結局、名古屋に着いても、
話は平行線のままだった。
そのまま、彼が大阪に帰る為に
名古屋駅に向かうのかと思ったら
車は、私の地元に向かっていた。
凪 「終電までにまた名古屋駅に行かないかんくなるやん。」
しんじ 「今日は、名古屋のホテルにとまろ。」
凪 「私、明日、仕事だから、朝早くに送る事になるよ?」
しんじ 「まだ、話がまとまってないのに、次いつ会えるかわからん状態で
離れてしまうんは、きつい。」
凪 「うん。わかった。」
しんじ 「凪・・・。凪は俺の全てや。」
その言葉を聞いて、
嬉しいはずなのに、悲しくなった・・・。
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