3月17日(3)雪のロンドンから日本へ・期間限定一カ月ロンドンっ子生活完結編 | Beauty-Full Wonder-Full Love Live Life

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存在そのものがアートなyukeyはとびらをひらく魔法の鍵。

 

 

 

 

事前に

真ん中の列の左端を座席指定しておいたので(別料金よw)

ゆったり。

周りは多分大学の研修か何かの帰りなのかな、

若い子でいっぱいでした。

 

 

 

 

ロンドンに着いたときと同じお気に入りの歌を

ロンドンを発つときにも聴いて飛び立とうと

決めていたので

iphoneを取り出し、アルバムを選び

イヤホンを耳に入れて

目を閉じる。

 

 

 

 

‥‥‥

ゴーッというtubeの金属音と

地下鉄の中の生温い匂いがして

私は地下鉄の座席に座って

うつらうつらしていた。

 

 

 

 

いつもの通り

「Mind the gap(線路とホームの間の溝にご注意)

というアナウンスが聞こえて、

と思ったら

いきなり地下鉄が凄い速さで走り出して

「!!!!!なになになに!!!!!」

ってびっくりして目が覚め

 

 

 

 

 

 

ら、

 

 

 

飛行機が離陸に向けて

スピードを上げたところだった。

 

 

 

 

ほんの一瞬、自分がどこにいるのか

何をしているのか

わからなくなった。

そういえば私はロンドンの地下鉄に乗ってるんじゃなくて

日本に帰る飛行機の中にいるんだったって

思い出して。

 

 

 

 

飛行機がふわりと持ち上がって

体の感覚が空中にいる感覚に変わり

少し遠くの窓に目をやると

小さな窓に切り取られ

小さくなっていくロンドンの景色が見えた。

(ああ、帰りは窓際でもよかったな、とちょっぴり思う)

 

 

 

 

行きの機内で見たのと同じ

British Airwaysの機内での注意みたいなビデオには

ハリーに出てた先生役の俳優さんが出てて

魔法がどうのこうのというセリフを言うんだけど

そんなところや出てる人たちの表情や言動が

今見るとなんかイギリス的だなあって思う。

 

 

 

 

朝ビール@ヒースローできなかったから、

ビールもらってみた(笑)

ついでながら赤ワインもね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

プリッツェルをつまみながら

ビール飲んで、

ipadひらいて原稿書きの仕事したり

一カ月間の写真を見返したり

物思いに耽ったり。

 

 

 

 

モニターで聴けるようになってた

ビョークのアルバムがふと気になって聴いてみた

この曲 『blissing me』 が空の上の思い出。

こんな歌詞だったと今初めて知った。

 

 

 

 

Blissing Me.

 

 

 

 

気がつくと眠りに落ちていたみたい。

周りも眠ってる時間だったのでそっと席を立って

トイレに行ったら

非常扉の窓からの景色に

思わず息を呑む。

 

 

 

 

 

 

 

 

stunning っていう言葉が浮かんで

胸がきゅんとして

のち

ふわっと広がった。

急いで席に戻ってiphoneを手に取り

写真を撮りました。

世界ってなんて美しい。

見ていると、

体の中にこの景色が染み込んでいく気がした。

 

 

 

 

 

 

 

 

モニターで確認したら

この空はちょうどモスクワ辺り

地上が夜になる一歩手前。

世界って広いようで狭いね。

 

 

 

 

席に戻ってぼんやりしていたら

たぶんきっとまた眠りに落ちて

 

 

 

どのくらい時間が経ったのか、

目覚めてまたトイレに行ったら

 

 

 

 

 

 

 

 

今度はこの大地。

凍土っていうのかな。

窓の近くのひんやりした冷気と相俟って

完全に目が覚める。

 

 

 

 

 

 

 

 

中国の山岳地帯上空

地上が朝を迎える頃

私は空の上から

地上を眺めてるって

なんて不思議。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

飛行機は

夜と朝の境目を通って

Tokyoへと近づいていく。

 

 

 

 

で、朝ごはんはそりゃあ

イングリッシュブレックファストを迷わず選ぶよね。

(空港で食べられなかったリベンジ。笑)

 

 

 

 

 

 

 

 

結局最後まで紅茶は飲まなかったな

やっぱり私はコーヒーの方が好き。

 

 

 

 

私は数字と仲良くなくて、さらに

立体的に何かを捉えるのが苦手なので

時差という概念がよくわかってないんだけど

空の上というのはやっぱり時間が変な気がする。

理論上では12時間弱のはずなのに、

体感的には4〜5時間くらいしか経ってないような感じで

何か騙されたような、さ(笑)

 

 

 

 

ただいま、ニッポン!

 

 

 

 

成田に着いてからようやく

荷物がたくさんあるなら

カートを使えばいいじゃないってことに気づき(遅)

カートを借りてスタンバッてたんだけど、

私のスーツケース、

オレンジ色のテープで巻かれて出てきたよね(笑)

しかも荷物ちょっとはみ出てるしw

 

 

 

 

 

 

 

 

“Checked Baggage”  ってあるから

抜き打ち検査的な? ものをされたのかなーくらいで

一瞬帰りかけ、

いや待てよw とBAのバゲッジカウンターに戻る。

 

 

 

 

どうやらベルトコンベアで運んでる最中に

開いてしまった模様。

原因は荷物の詰め過ぎ(ごめんなさいw)

Primarkのキャリーに

スーツケースベルトを使っちゃったのも

敗因です。 ここな

 

 

 

 

ちなみに

最初に気になったのは、

ヒースロー空港内部の

薄暗くて埃っぽい

ベルトコンベアでひたすら荷物が運ばれてるエリア(※妄想)

私のおパンツとか落ちてたらどうしようやだーっ

てことね(笑)

 

 

 

 

これは完全に私が悪いなと思ったんだけど、

BA負担でフレームの歪みとか点検して

修理が必要なら修理をしてくれるとのことで

あとで必要書類と着払い伝票を送ってもらう手続きをして

いざ、ニッポン国に入ります。

 

 

 

 

残ってた£を¥に替えて、

一カ月肌身離さず持ち歩いたwifiの機械を返却して、

空港タクシーに電話して、

ウィルキンソンの炭酸水を買って、

空港タクシーの待ち合わせ場所へ。

 

 

 

 

乗客は

オーロラを見に行ってきたというおじさまと

行き先は忘れちゃったけどおばさまと

私の3人で、

おじさまが「よければどうぞ」

ってペットボトルのお茶をくれた。

 

 

 

 

眠くて途中のサービスエリアで

降りずに車内にいる私を

運転手さんが心配して

「花粉症? この薬効くで飲んでみ?(信州弁)」と

お薬をくれた。

 

 

 

 

みんな優しい。

そういえば、イギリスに着いた最初の日も

くたくたでほぼ充電切れの私に代わって

重いスーツケースを持って

地下鉄の階段を上ってくれた人や

「大丈夫?」って声をかけてくれた人が

いたなあって思い出して

胸がキュッとした。

 

 

 

 

 

 

 

 

一カ月ぶりに戻った松本で

一番最初に目についたのは

草間彌生さんの水玉模様と

“ALL ABOUT MY LOVE”

後ろ側。

 

 

 

 

前から見た愛も

後ろから見た愛も

同じようにここにあって

過ぎた時間も

変わらずここにあって

全部がここにあって

それでいいのだ

それが私なのだ

っていう感じ。

 

 

 

 

って思ったら、

感謝の気持ちが噴き出してきた。

出会ったすべての人たちと

出会ったすべてのものたちと

過ごしてきたすべての瞬間と

私自身と

私を組成するすべての成分に。

 

 

 

 

「ロンドンに行きたい」と夢見た私の中の15歳の私は

もうすっかり成仏(笑)して大人になり

それから先の30年間、時折

ふわりふわりと浮かんできた

いつかロンドンに行って

「あれしたい」「これしたい」ということがらも

全部やり尽くした、

30年を凝縮して過ごした一カ月でした。

 

 

 

 

ご一緒してくださったみなさまに

心からのハグとキッスを。

 

 

 

 

西山友紀

 

 

 

 

 

 

期間限定一カ月ロンドンっ子生活、これにておしまい。