第76日 可能性が引き出されるよう注文する! | ジョエル・オースティン師を楽しむ!

ジョエル・オースティン師を楽しむ!

 本国アメリカだけでなく、世界中でも有名なジョエル・オースティン牧師のメッセージを和訳して紹介していきます。まずは『It's your time』のデイリー・デボーション版を日本語訳にて、一日分ずつ紹介していきます。次は、『Every Day a Friday』に取りかかる予定です。

■聖書箇所:ゼカリヤ書4章

 『火事場のクソ力』という言葉があります。普段は非力な女性でも、自分の家が火事にでもなったら、普段は持ち上げることすらできない家の箪笥を軽々と運び出せる力を出せる。そういうことを表現したものです。つまり、人はのっぴきならぬ状況に追い込まれた時に、意外な力を発揮することがある、ということです。
 そのように考えれば、普段私たちが「あれはムリ。これは私には向いていない」などと言って自分もつ能力に対して制限した見方をする時、それは「自分でそう限定しているだけ」なのではないでしょうか?本当は、やればできるのではないでしょうか?
 追い込まれないと本来の力に気付かない、というのは勿体無いことです。そんな機会が来るのを待っていては、いつになるか分かったものではありません。是非、たとえ平時でも神様を信じて、その神様が与えてくださった自分のポテンシャル(潜在能力)を信じて、ちょっと背伸びをしてみてください。今の自分のできることよりも、ちょっと上のレベルにトライしてみてください。今日の御言葉にもあるように、あなたの力だけではなくて『武力によらず、権力によらず、ただわが霊によって』成功するのです。主が、力添えくださるからこそ、自分の能力以上のことがこなせる世界が、開けてくるのです。

■暗唱聖句:ゼカリヤ書4:6

彼は答えて、わたしに言った。「これがゼルバベルに向けられた主の言葉である。武力によらず、権力によらず、ただわが霊によって、と万軍の主は言われる。


■ジョエル・オースティン師のメッセージ

 私がまだ子どもの頃の話です。隣に住んでいる人が、庭に大きなジャーマン・シェパードを飼っていました。その庭は立派なフェンスできっちり囲われているのですが、不思議なことに飼い主は放し飼いにせず、きっちりと鎖でつなぎとめていたので、シェパードは限られた範囲しか動くことができないでいました。
ある日のことです。多分、私がまだ8歳か9歳の頃だったと思いますが、私は友達数人と自宅の庭で野球をしていた時、ボールが隣の庭に飛び込んでしまったことがありました。その時の私は、「ああまたやっちゃったな」程度の、軽い気持ちでしかありませんでした。と言いますのも、これまでにもしょっちゅう同じことはやってきていて、その度にパッと塀を乗り越えて問題なくボールを取り戻せていたからです。
私は、簡易はしごを持ってきて隣家と自分の家を隔てるフェンスに立てかけ、登っていきました。そして見事隣家の庭に着地し、首尾よくボールを取り戻しました。ふと顔を上げますと、私の視線の先には、あの大きなジャーマン・シェパードがいて、こちらを見つめています。次の瞬間です。シェパードが突然、ものすごい速度で、でこちらにダッシュしてきたのです!
 理由は分かりませんが、その日に限って、シェパードはいつものように「鎖につながれて」いませんでした。それを理解した私の心は、絶望の淵に叩き落されました。このままだと、僕は確実に助からないー。私は、生きたい、助かりたいという強い思いを総動員して、何とかフェンスめがけて逃げるという行動を取りました。
 フェンスに手が届き、私はフェンスの上端に片手をつき、精一杯、できるだけ高くジャンプしました。フェンスと体が平行になるようにバランスを保ち、最後は体操選手のように、見事に自宅の庭に着地できたのです!
 助かったと分かった瞬間。私は、自分が今やってのけたことが信じられませんでした。まだ10歳にも満たない子どもが、6段ばしごと同じ高さのフェンスをジャンプで飛べたのです!「白人はジャンプ力の賜物がない」なんてよく揶揄されますけれども、どうしてどうして!やれば、できるものです。
 結果として、あのジャーマン・シェパードは、私が自分でも気付けなかった運動能力の賜物に気付かせてくれるよう助けてくれた、というわけです。今まで、そんな荒業に挑戦したことはもちろんありません。あんな危機的状況にでもならない限り、やってみようとは夢にも思いませんよ!確かに怖い思いはいたしましたが、でも自分にそんなジャンプ力が備わっていたことを知れたことは、うれしかった覚えがあります。
 つまり、あなたが自分のポテンシャル(潜在能力)に心からオーダーした時、私が体験したようなことがあなたにも起こるのです!あなたが全力を出さねば切り抜けられないような状況になった時こそチャンスです。あなたは、自分が本当にはどこまでできる力があるのかを知って、ビックリされると思いますよ!

 最近も、私の例と似たような話を耳にしました。ある男性が夜遅くに帰宅をしていて、ちょっとでも時間を短縮しようとあえて『墓地』を横切ったのです。もちろん、あたりは真っ暗です。何と彼は、その日の朝に掘られた墓穴に足を取られ、落ちてしまったのです。
 彼はそこから出ようと、もがきにもがきました。でも、そこはあまりに深すぎました。彼は土の壁をキックし、声の限りに叫び、わめき散らしました。誰かがその声を聞きつけてくれれば・・・と考えたのですが、徒労に終わりました。二時間も経過した頃。彼は疲れ果てて、出ようと努力するのをあきらめました。彼は穴底に座り込み、朝が来るのを待つことにしました。その頃には、誰かが自分に気付いてくれるでしょう。
 さて。それから一時間ほどもした頃でしょうか。ある酔っ払いの男が、フラフラと歩いてまいりまして、やはり先ほどの男性と同じ穴に落ち込みました。先ほど落ちた男性は穴の中で静かにしていましたので、酔っ払いは穴にまさか他人がいるなどと思ってもいません。酔っ払いはやはり、土壁を蹴ったり叫び声をあげたりしましたが、先客の男性は『ああ、この人もさっきの自分と同じことやってるな、ムダなのにな・・・』なんて考えながら、酔っ払いの行動を観察していました。
 酔っ払いはなんとか穴をよじ登ろうとしていましたが、挑戦するそばから落下してしまいます。それを見ながら、最初の男性はこの酔っ払いをちょっとからかってみたくなりました。そこで、お化けのような低い声で、闇の中からこう言ってみたのです。『・・・お前は絶対にここからは逃げられないぞ・・・!』
 皆さん。その後、どうなったと思います?この酔っ払い、穴をよじ登ることに成功したんです!ここでもう一度、皆さんに告げます。深刻な状況下で、あなたが自分の潜在能力に真剣にオーダーする時、あなたは自分が思っている以上のことができるのです!ですから、あなたの心の中にある「ここまではできる・ここからはできない」といったような境界線は取り払っていただきたいのです。あなたという存在は、実に可能性に満ちているのです。私はかつて、自分の命を守るために、越えられるとは思わなかったフェンスに挑み、見事飛び越えました。このように、潜在能力はあるのに、人間側がそれに気付かないので、力が出せていないだけなのだ、ということが分かります。皮肉にも、それが必要とされる深刻な状況に追い込まれてはじめて、自分の力に気付くという『遠回り』を、私たちはしてしまっているのではないでしょうか。

 ですから、別にあなたが危機的状況にあるわけではなくても、潜在能力が自分に「ある」と信じて行動を起こしていけば、やはり力を発揮できるはずなのです。どうか、この事実に目覚めてください。そして、神様が私たちの内に、偉大さの種をすでにまいていてくださっている。そんなイメージを心に映し出しましょう。あなたには、目の前の問題・課題をクリアできる潜在能力が本当にあるのです。そのことを是非信じてください。ちなみに私はと言いますと、日々このように祈っています。「神様。私の能力をさらに伸ばしてください。そして、潜在能力の新たな側面を発見できるよう、ふさわしい機会をどうぞお与えください。私の更なる成長と飛躍を、どうかお助けくださいますように!」だから私は、チャンスらしきものが舞い込めば、物怖じせずに飛び込む準備がいつでもできています。
 挑戦もせず、安楽な状態を保つことはたやすいことです。自分が今いる「安全ゾーン」に居座り続けることも、「どうせ自分は何でも人並みにしかできないさ・・・」とつぶやくことも簡単です。
 でも、そのような人たちに、あなたが合わせる必要はありません。あなたはあなたで、自分にできるベストを尽くし続けていけばいいのです。そしてあなたが今の自分の限界よりも少しばかり背伸びができた時に、自分で自分の背中をちょっとばかり押す勇気が持てた時、あなたは今まで思っても見なかった「できる」世界を味わうことができるでしょう。
 別に、怖い犬があなたに突進してくる機会があるまで待つ必要はありません。穴に落ちる機会をのんびり待つ必要もありません。あなたの内側にすでに植えられている賜物が発動するように「かき立てる」だけでよいのです。神様はおっしゃいます。「私は、あなたが今まで行ったことのない場所にあなたを導こう。私はあなたの前で、新たなる扉を開く。新たな繁栄・発展への道をあなたに授ける。準備はできているか?」
 どんな障害でも、克服可能です。どんな問題でも、神様と神様の子どもであるあなたの前では「問題」などではありません。あなたはすでに「油注がれた者」なのです。豊かな潜在能力を秘めた、無限の可能性を秘めた存在なのです。さぁ、今こそがあなたにとって新しい人生のステージに突入する絶好のチャンスですよ。神様が、今まさにあなたの中に埋まっている宝物に気付かせようと、御手を動かされているのです。この世界で起こることのすべては、あなたの内なる能力を呼び覚ますためだとも言えるのです!


■祈り

 天のお父様。私が自分の中の潜在能力に気付くように導いてくださっていることを感謝いたします。どうか、ピンチになって気付くのではなく、今、この時点から神様と自分を信じて、新しい世界を開いてきたいと思います。どうか、私のチャレンジの時共にいてくださいますように。信じて、主イエス・キリストの御名でお祈りいたします。アーメン。

■今日の中心ポイント

 私が信仰による一歩を踏み出し、神様がお与えになった賜物を信じて背伸びする時。神様はその御手を動かし、大いなる力をそこに添えてくださるのだ。




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