ウォーホース グリーン |   私的喫煙日記

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      私の日々の喫煙生活を記録しています。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
      

以前このシリーズの黒いやつをリポートした。

ご覧のようにデザインの下半分近くが警告文に占領されてしまって悲しい。こうなる前に3缶揃えたかった。このシリーズは黒・赤・緑と三種類出ていて、黒がレディーカット、赤がバー、緑がグリーンと言うらしい。

この煙草、元々はオールドスクールで、バーという塊(プラグ)で売っていたらしい。かなり硬いものだったのだろう。古い広告ではナイフで削っているのがわかる。パイプに詰めるたびに適量を削って、残りの塊をチョコレートみたいに銀紙に包んでポケットに放り込んでいたのだ。なんか、ワイルドで良い。

このポスターに描かれているように、明らかに労働者の煙草をイメージしている。庶民的な価格で提供されていた物なのだ。現代では販売元もガラハーからスタンダード・タバコになり、丸缶で提供されている。レディーカットを除く2つの缶は中にゴロンと塊が入っている。

 

こういう煙草が、かつての味をどれだけ受け継いでいるのかはわからないが、勿論材料の葉や添加物も様変わりしているのだろうから、ブランド名だけが残っているという可能性もある。今となっては想像の域を脱しないファンタジーの世界であるが、パイプを普通に携帯していた時代もあったのだなあ、と改めて思うと、あらたまって慇懃に吸うような事はいささか滑稽なものかも知れない。

 

早速開缶。

ヤヤッ!! これは意外。

開缶直後、猛烈な甘草(カンゾウ)臭!!

これはミクスチャー79やボンドストリートなどのキューブカットに見られるような、ちょっとスースーする程度ではない。ベッタリとした生の感じ、そう、むしろボルクムリーフのリコリスに近い感じだ。

プラグ(塊)と言っても、かなり湿度もあり強めにプレスした程度なので指先で簡単に崩れる。クランブル・ケーキのように粘性があるわけでもなく、すぐにグズグズになるので、ナイフなどまるで要らない。

 

さて、お味の方は。

もうね、かなーりリコリスw

どんな煙草が使われているのか、ほとんどわからない。それほど甘草が支配的である。

危惧されるのは使用したパイプに匂いが染み付いてしまうのではないかという事だ。普段はあまり神経質にパイプを分けていないのだが、これはちょっと私でも気になる。

ルームノートも気になるところで、匂いに敏感な家族が居る家庭では、気をつけた方が良いだろう。

ニコチン・レベルもかなり低いように思われる。ベースの煙草は恐らく癖の少ないバーレーで、明らかに煙草本来の味わいを愉しむタイプの煙草ではない。

 

ともあれ、これはこれでまた一興で、ハーブを愉しむ変わり種として捉えれば、たまには気分転換に良いのかも知れない。

パイプタバコは本当に多種多様である。これがパイプタバコの楽しさの一つでもある。

本当に全く予備知識がないものを缶のデザインだけで買ったりすると、丁度洋楽のジャケ買いみたいなもので、全く予想だにしない、実に奇妙な代物に出くわす事が稀ではないのである。