ヤングアダルト馬小説、The October Horsesシリーズの3作目にして最終巻。シリーズ2作目、Facing The Fireのアディは家族の元に帰省中、といのことで本作では不在、代わりにThe October Horsesのご近所さんだがこれまであまり付き合いがなかった馬術競技のトッププレイヤーのメイジーが、語り手の一人として登場する。
——かに見えて、そこはもちろんヤングアダルト馬小説、メイジーはThe October Horsesとの出会い、The October Horsesで引き取られていた馬たちとの出会いによって人生の新しい活路を見出す。最初のうちは四面楚歌だったメイジーが、周りの人や馬を受け入れて少しずつ人生を立て直し、人や馬への信頼を取り戻していく過程は、ところどころ若干強引な気もしたけれど、清々しいっちゃ清々しいし、続きが気になって読むのを止められなくなったのも確か。何ならこの小説が終わった後の物語があるなら読んでみたい気さえして、いやはや完全に著者の術中にハマってますな、私。