横濱kabitanの、あれこれ話

横浜トリエンナーレ中心にした横濱文化歴史紹介しています-このブログは子供に有害サイト見せない運動を応援しています。

すいません、yahooに一本化しますーこのサイトは、掲載継続。

2018年02月27日 16時55分42秒 | 雑談

 ここで、横濱関連記事で継続していこうと思いますが、両輪運営が無理と判断。

 yahooは、ここにリンクしますのでご愛読お願いします。
   



  

 


横浜美術館「ファッションとアート 麗しき東西交流」展ー関連討論会:3

2017年05月31日 13時40分16秒 | 横浜文芸関連

≪発表1「日本趣味の広がりー19世紀末から20世紀の工芸・装飾美術・生活芸術」≫
:女優サルベル・ナウー社会的女性で、大衆劇の男役で有名。アールヌーポーの支援者ー彼女をモデルにした作品、多い。
 発表に合わせて、参照本を探すと
【フルネリ・グリモン「女性芸術家の部屋」】
ー日本のもので一杯にする、部屋の美化はドンドンはめこむ・持ち込む、+の美学⇒近年では、その反動で機能美、-の美学。
 +するバランス、日本の部屋具ー絵画や詩に出てくるが、あきられる事にー応用美術、メトロポリス美術館【美の追求】-19世紀米国芸術部学芸員が、それに気付く。
【美の文化】
 日本趣味⇒近代西洋の+の美的センスにあった。
 内装=生活美術=日本趣味日常道具まで及ぶ、近代しかない現象。
≪発表2「輸出された室内着=椎野正兵衛商店と高島屋の部屋着を中心として~」≫
:生活に合わせた、シルク室内着が輸出中心。
 西洋文化の変化⇒近代化によって、富裕層にも広まり、細分化。室内着も多様化、椎野店製作キルティングガウンー横浜で外国人向けに珍しく広告をつくり、広く知られ女性がよく利用していた。
 ダクで、判明したものあるー政府は、輸出事業をやるもわからず、外国人商人に依頼していたが、自営のために市場調査にも手かけた。
 コルセットなくっても着れる、ゆったりとした室内着が重要視ー多様化によって、男性用。高島屋・リバリーのカタログに出しているー42点が存在確認されている。
■高島屋の室内着としてのキモノ
 ホステスガウン(接客時女主人が着るもの)-キモノ風の、近代洋服に合わせた造りになっているー広スカート合わせての裾広がり。
 政府も、もっと凝るようー言ってくる。
 1920年代になると、米国では通販され欧米人によるキモノならぬものが、買売されるようになった。
 安価も含め、キモノ室内着はオリジナルである日本製はひろまず、認識させるようになった。
≪発表3「日本画に描かれた洋風ファッション」≫
:人々が実際使ったものを中心に、当時の様子を見つめていく。
 日本人による西洋化する日本女性画扱うも、洋装女性は描いていない日本画家が、若者を応援しているー日本画も洋装が定着、モダンガール登場で描かれ始めたー昭和初期で都心部中心に、洋装が増えた。
 新聞社による美人カレンダーなどある。
 先の、日本画大家もミシンと女性のは、生活感あっていいと、称賛している。
 岡倉天心らが進めるー西洋画が、戦前当りで日本画を崩したのでは?というのもあった。
■討論会ー要約
:展示には、誰でもわかる内容を心かけた。展示・紹介された洋画家たちは、3流扱いされている。
 日本扱う東西交流の資料学を見える。異色作扱う点もすごい。
 新古典主義=異物を排する。
 専門的でなく、立体的に見るべき。
■Q&A-私のだけ、要約
Q:近年、マンガアニメ等でまだ東洋的ーないまぜな世界観が、国内外で広まりつつある現状について
A:(登壇者で唯一男性)-日系2世の事を調べている中で、アジア的になっているー浮世絵やキモノが、独自の純日本的ー逆に、まんがアニメは、それがなくなるかも。

 イベント後ー話しに行きましたら、追加でこんな話をしてくれました。
「米国では、マンガアニメといったのは日本だけでは難しい。中韓が発信力強いーアジアが、一丸としてそれぞれの持ち味を出したもの、まぜこぜにしたのをやっていかないといけない」
と共に、ジャポニズム学会HPをすすめられました。
 私も、
「日本などが、発信力弱い所も入れてそれぞれの特色入れた東洋ものを、欧米にぶつけるべき」
と言いましたー少々舌足らずで、言い切れなかったですがー
「これまで、日本含めて欧米の色めがねでいかにも東洋風に投射されているものばかりー今こそ、本格的にアジアによるアジアものを造り、発信する時期では?」
と言いたい。 


横浜美術館「ファッションとアート 麗しき東西交流」展ー関連討論会:2

2017年05月30日 23時21分03秒 | 横浜文芸関連

≪発表1「日本趣味の広がりー19世紀末から20世紀の工芸・装飾美術・生活芸術」≫

●配布資料抜粋
『工芸のジャパニズム図鑑』
〖白百合が室内空間にもたらした日本趣味〗
:19世紀末、中産階級を中心とした都市分化がロンドンやパリで爛熟した。 芸術と洗練された文化は、18世紀までは王侯貴族と宮廷社会だけで享受されたものである。そして、フランスでは1870年の普仏戦争以降に急速に発展した産業革命と金融によって、芸術と洗練された文化が中産階級に浸透していく。特に科学技術の進歩によって、今までにない豊かな生活環境が整い、物資に恵まれた大衆文化が発展した。大衆的挿絵入り雑誌の隆盛や服装の繁栄、さらにスポーツや園芸の普及・レストランや百貨店の発達は、そのような背景をもとに生まれたもの。
 都市における白百合の需要も、そのような都市文化発展の一端であった。百合は北半球に広く自生する。元来、欧米に供給された白百合は主に南フランス原産マドンナ百合であったが、性質は決して強いものではなく、この需要の急増に対応するのは無理であった。そこで新たに注目されたのが、開国まもない明治の日本の鉄砲百合であり、膨大な数の球根が欧米に向けて輸出される事になった。最終的に戦前のピーク時には、年間4000万球を越える鉄砲百合の球根が輸出されていた。つまり、日本からの球根輸入なくしては、19世紀末20世紀初頭の古き良き時代のロンドンやパリの華やかなクリスマスは、著しく生彩を欠いたにちがいない。
 日本から遥々異国の都に送られた鉄砲百合の球根は緑色の茎に白く大きな花を咲かせて、欧米の宗教行事と都市文化を鮮やかにいろどった。西洋文化にとって百合は重要なシンボルーしかし、日本文化における百合の意味・象徴もまた大きく、何より身近にある花として百合は日本人に特に親しまれてきたのはいうまでもない。イースターやクリスマス、またその他祝祭日を飾る花として、街角で大量に売られ、各家庭を飾った白百合は、西洋人たちにとって街角と家庭に花開き香りを伝える身近な日本であり、彼らの生活を美的に変える日本趣味であったといえるかもしれない。
 白百合がオペラ・演劇の主題や舞台美術の要素に使われるようになるのは、同時代の出来事。同じく日本から輸入されたアイリス(あやめ)や菊と共に日本の花々が、文学・美術・音楽上の重要なテーマ・主題となり、独特の芳香と色彩感、そして自然観を西洋文化に芽生えさせた。
 幕末から明治中期まで日本に訪れた西洋人たちが出版した数多くの日本紀行記の多くが、日本人の自然と調和した生活、そして生け花や日本庭園の美しさについて言及している事は周知の通り。また、日本政府が公式に参加した1871年ウィーン万博展以来、日本の植物・植生、そして園芸や庭園に対する関心とは徐々に高まりつつあった。
 日本に来る事が出来なかった西洋人たちの中にも
「日本の工芸品や浮世絵をはじめ、日本美術であればどのようなものも賞賛し・・・あろうか限りの手段を講じて」
日本に関係するものを収集する愛好家たちも多かった。彼らは、自宅の書斎や今を飾ると言うより覆いつくす日本の美術工芸品と、そこに描かれた日本の風景・風俗・植物を見、そして百合やアイリス・菊などの実際の植物を室内空間・家庭に飾る事で日本を体験できた。つまり、日本への旅行代金を収集に回せば、自宅で思いのままに日本を形成する事が可能であった。
 19世紀末、経済的に余裕ができ、世界中の未知の文化を知識で知り得る事のできた西洋の中産階級の人々は、まず室内装飾に対する趣味を持った。
 19世紀末の欧米の大都市に住む人々にとって日本は日常生活の中に入り込んでいた。 


横浜美術館「ファッションとアート 麗しき東西交流」展ー関連討論会:1

2017年05月29日 23時17分01秒 | 横浜文芸関連

■東西交流の諸相

 本展は、19世紀後半~20世紀前半の服装と美術に焦点を当て、横浜を一つの拠点とする東西の文化交流が、人々の生活や美意識にどのような影響を及ぼしたのか紹介するものです。本討論会では、日本のきものや工芸品が西洋服装や調度品などにどのような影響を与えたのか、また日本では西洋の服飾文化をどのように受け入れ世界に何を発信したのかについて、様々な分野における事例を紹介しつつ、東西交流の諸相を掘り下げて考察します。

≪基調講演「ファッションとしてのジャポニズム~絵画の中でのキモノ~」≫
:日本近代化は男性中心で、女性は遅れていたー本展第2章部分で紹介。
ー日本趣味ブームで、洋画家が取り入れたからー
、流行としての日本趣味を見る。
 当初は、異国趣味からー発端は、横浜に来た外国人が買ったり見聞きしたのを、自国に持ち帰ってくるものから広まった。中国趣味と共にまざり、工芸・芝居と生活に入っていった。

=日本趣味の影響を見せるパリファッション=
「きもの地のドレス(1868年頃~)」
ー異国情緒の域から出ない

「日本風文様のリヨンテキスタイルのドレス=技法の引用(1890年頃~)」
ー日本的もの、技術も模倣していく。

「抜き衣紋・お引きずり。浮世絵美人の模倣=形態の引用(1910年前後)」
ー日露終戦、世界的に注目され出す。

「直線構造の服(1920年代)」
ー第2次戦後、コルセットの解放などでゆるやかで、直線構造に注目。

=本展で紹介された、パリで活躍した4人の日本趣味画家=
●ジュゼッペ・デ・ニッティス(1846-84):イタリア人、西洋女性で想像の日本女性を描いた。日本コレクターで、日本趣味初期のヒト。
●アルフレッド・ステヴァンス(1823-1906):ブリュッセル出身ー
「彼の絵は100年後に歴史的意味を持つだろう。人はその時、証言する重要な資料として参照するだろう」
と称されている。
●ジュール=ジョゼフ・ルフェーブル(1834~1912):19世紀フランス正統派画家。この時代には、日本趣味ブームはたいぶ経っているが異国情緒あおるものだった。西洋女性が日本女性になるのに、きものが使われていた。
●チャールズ・ホーソーン(1872-1930):米国人、「kimono」を描く。
ー現在は、埋もれた日本趣味画家達。
 19世紀ーパリでは東方(オリエント)美術があって、そこからの流れだった。
 部屋着としてのキモノー富裕層ではそういう着られ方されている。19世紀までは一般化ーマネの作品は、そうした人の東方趣味が中国から日本に移っていたのが、描かれている。
 当時にフランス人によると、キモノは浮世絵よりも低く見られて痛ー江戸から明治にかけて、小袖が輸出品では多かった。
 ホイッスラーは、早い内に日本人コスプレとしてキモノを取り入れたが、バラしてカーテンなど装飾布として日常使いされるようになったー古代・東方とは違う独自の美しさに惹かれていく画家達。
 職人の技術やセンスに、当時の評論家は、世界一と称されていたー
 マネは、小袖を背景にしているー前進的日本的浮世絵的描写が多い。≪四季・秋≫では、女性を引き立てるのに黒いコート着させて菊柄ーこの時代には、菊は秋を示す事を知られていたーの、キモノを背景としてかけた。
 菊柄のキモノは、パリの人気小袖ー装飾的背景化ー洋画本来の魅力を見せる作品。
 19世紀末ー異国趣味から入ったキモノが、画家に装飾美を感じさせ20世紀美術の橋かけとなった。
 キモノの豊かな色・質感を物語るだけの洋画に変化ー日本への趣味持たせる。ホーソーンのkimono=キモノ(西洋的)。  


ヨコハマラウンド1≪0と1の間にあるアート≫

2017年01月17日 15時51分30秒 | ヨコハマトリエンナーレ横浜トリエンナーレ

 4月に芸術家・作品情報発表予定!公開対話シリーズ「ヨコハマラウンド」は1月からスタート。

:横浜トリエンナーレは、3年に1度行われる現代芸術の国際展です。6回目となるヨコハマトリエンナーレ2017「島と星座とガラパゴス」は、世界の≪接続性≫と≪孤立≫の状況について様々な角度から考えます。
 今、世界は、従来の枠組みを超えてネットワークが拡大する一方で、扮装や難民・移民の問題・英国のEU離脱などで大きく揺れています。また、情報が氾濫し高度に複雑化した環境の中でSNSなどの急速な発達による島宇宙化が進み、さらには大国や中央集権の論理に抗うかのような様々な小規模共同体の働きが活発化しています。ヨコトリでは、こうした相反する概念や側面が複雑に絡み合う世界のあり様について思索を巡らせます。そのため展覧会に加えて、開幕に先立つ1月から閉幕までの間、幅広い分野の専門家を招いた今回対話シリーズ≪ヨコハマラウンド≫を実施し、単に現代美術の展覧会にとどまることなく、≪対話や議論≫≪思考≫≪共有や共生≫の機会となることを目指します。
 先行きの見えない複雑な時代に、人間の勇気と想像力と創造力がどのような可能性を拓くことができるのか、みなさまとともに考え、新たな視点を開港の地・横浜から配信します。

■ラウンド1>>>「0と1の間にあるアート」
:養老孟司×布施英利
◎基調講演:養老氏
 現在のデジタルは複製、コンピュータこそ完全な複製の世界:芸術はただ一つのものー同じ/違うというのは感覚で見ると違うが一言で同じにしてしまう。
 人だけ、創造力で<≠>を理解できるー数式をできるのは、≠を等価・価値として交換・認識できるから。 
 国際化は複製、都市の芸術はその消毒。
 無意識に同じー進化の果てはデジタル化、そうやって文化を造っていったー人となって戻る、<個性>求められると困るー論理的世界ー理屈っぼい自分が美術は興味なかったが、理屈に合わないからー0と1は、脳が興奮するかしないかである。
 手続き・議論はデジタルー人間はどう生きる?今が、問題になっているー科学は感覚(リアル)で、実施体験。
■対話
布「<芸術は複製ではない>-複製は好きな大きさができるが、ある欧米画家は<(絵は)ある大きさが風格ある>と、考えている。 
 あるマグリッド展で、パイプの絵に<これはパイプでない>とあった」
養「英語で、<The>と<a>は感覚と頭のイメージというー言葉は、皆、同じ前提になっているからー内容でケンカに」
布「ヨコトリの星座ー30年前に養さんが視覚と聴覚文明で、星座≠文字⇒物語」
養「星座は固定して、図形できるー古代からやられているのは、特殊能力でそれが文字になった」
布「養さんの、´我々’はクロマニオン人まで含まれてー洞窟で、天井の絵は星座かと思ってきたーそれは文字ー言葉として読みとっていたのでは?」
養「聴視一緒だった昔は漫画的ーマイコンが昔ながらの感覚」
布「子供の成長ー自分の子が2才から描き始めたが、言葉が先で絵が後」
養「道具がないから言葉に、今はスマホとは簡易。写真とって絵にするが、なぞって描くとうまくできるが、まともに描くと問題ー写真は見落しばかり」
布「脳と体の解ぼうー知性ー理性」
養「量るのは体ー匠になると、mmの誤差が指先でわかるー普段使いしても違いがわかるー日本の繊細な感覚、近代から失っている」
布「画家は、考えでやっている」
養「日本の絵は感覚」


ヨコハマトリエンナーレ(ヨコトリ)学校2016 Vol,8

2016年10月28日 00時23分50秒 | ヨコハマトリエンナーレ横浜トリエンナーレ

≪ヨコトリ2017ディレクター:横浜美術館館長ー逢坂恵理子氏、が語るヨコトリ2017≫
テーマ:島と星座とガラパゴス

ー今、世界は、従来の枠組みを超えてネットワークがこれまでになく拡大する一方で、紛争や難民/移民の問題/英国のEU離脱等で大きく援れています。また、人間の処理能力を大幅に超えて情報量が氾濫し高度に複雑化した環境の中で、SNS等の急激な発達による島宇宙化が進み、更には大国や中央集権の論理に抗うかのような様々な小規模共同体の動きが活発化しています。
 こうした状況を背景に、ヨコトリ2017は、「島と星座とガラパゴス」というタイトルのもと、改めて世界の「接続性」と「孤立」の状況について様々な角度から考えます。そして、多島海のような地域/文化圏のあり方や保守化する世界/ 閉鎖された環境における独自の進化と多様性ーさらには、そうした相反する概念や側面が複雑かつ流動的に絡み合う世界の在り様に対して、人間の創造力・想像力がどのような可能性を拓き得るのか等について思索を巡らせます。
 ヨコトリ2017は、時代の転換期といわれる現在、星を指標に大海原を航海した古(いにしえ)の船乗りたちの勇気と、星と星の間に線を引くことで神話的形象を描き物語を紡いだ人間の想像力・創造力をもって、デジタル的視点(0と1で構成される世界観)では把握できない世界の複雑さや奥深さ/つながりを多角的に捉え直し、何を未来の知恵としていくべきなのか、多くの人々と共に考える場となる事を目指します。

●開港の地、横浜
ー2017年は、日本における封建制の崩壊と近代化の起点となった大政奉還から150年という年に当ります。横浜は、こうした旧体制の崩壊と日本近代化を誘引した「開港」の地であり、接続性と孤立としたテーマは、その歴史的背景と密接につながっています。ヨコトリ2017の企画にあたっては、開港(開国)における様々な物や知識の出会いをイメージして、また、本ヨコトリが単に現代美術の展覧会にとどまる事なく、「対話・議論」「思考」「共有・共生」の機会になる事も念頭に、コンセプト等を検討する「構想会議」と「ヨコハマラウンド」という連続会議を設ける事にしました。

●構想会議
ー「構想会議」は、国内外より9名の世代の異なる美術/解剖学/哲学といった各種分野の専門家を迎えて、今夏に始動しました。ディレクターズとともに、既存の思想的枠組みや専門領域の壁を超えた分野横断的議論を行い、企画コンセプトや内容決定への反映を進めています。

●ヨコハマラウンド
ー「ヨコハマラウンド」では、展覧会に先立つ2017年1月から展覧会会期終了までの間、より幅広い分野の専門家等を迎えて、島・星ザ・ガラパゴスから想起される諸問題や可能性について、シリーズで会議を実施します。また、地域の大学等の教育機関との連携も図る予定。

ーもっと踏んでみるとー
■横浜と日本、世界
ー日本、世界の政治、美術の変換期
ー地域+世界=再検証し、読み解く
ー開港から世界へ門戸を解く、近代化を象徴する町
ー島国、横浜の歴史、資源の活用

■デジタル時代の情報伝達
ー国際化とガラパゴス化
ー孤立・個々につながる
ー政治経済の不安定⇒対立と紛争⇒保守化
ーデジタル時代の芸術はアナログ的活動

■ヨコトリ2017方向性
ー異文化や人をつなげる対話・共同を重視/共同ディレクター制
ー横浜資源活動
■構想会議とヨコハマラウンド
ー構想会議メンバー
 他分野に渡って、研究・複眼的視野持つ老若ー外国人陣も多国籍的活動している人ばかりー年/性別/国籍ーバランスよく、9名選抜。
■会場
主)横浜美術館+赤レンガ倉庫 1号館、など歴史的建物
ー新港ビアは、国の借り物なので返却
副)横浜市開港記念会館など、交渉中ー開港記念会館は、岡倉天心の生家で、近代日本美術を海外や米国に伝えた岡倉氏の活動
ー町で歩き易い、回遊性
ーテーマは、想像し易く
ー英語圏が単語最後にSがいいらしい
ー島:小組織/地方(ちかた)/連携/諸国
ー星座:想像力/水先案内/道しるべ
ーガラパゴス:ガラケー/独自の進化/多様性⇒ガラパゴス化は、ビジネス用語⇒日本独自の発展が世界についていけない/消極的ながらも肯定的に独自性
ー(公式イラスト)ガラパゴスゾウガメの背に、ヨコハマの代表する建物があるのはーインドの世界観を元にしている
■世界を読み解く
ー大規模なアートイベントは世界をどうみるか?
ー3年の間に世界がめまぐらしく変化している
ー毎回、その時流を取り上げている
ー紛争:移民/人口移動・変動
ーグローバル:デジタル化が喜ばれたが、富の一極集中
ー資本主義への疑念/効率一辺倒でひれいへの脱出/自治体/コントロールできる生活
■アートの可能性
ーコピー可能な世界/アナログ世界
ー複雑多様人間と世界
ー想像力によって、孤立から接続へ
         独立から接続
ーデジタルな大きく便利な世界から、アナログ的世界の再評価
ーますます0・1思考であいまいなものへの軽視化
■ヨコハマラウンド、年明け本格始動
ー1月15日、養老氏講座、決定
■国際ビエンナーレ総会
ー顔の見える国際交流⇒世界トリエンナーレとビエンナーレ総会誘致、日本が一番多いというので、ヨコトリが代表としてアジア初の軸役

Q&A
Q:構想会議のきっかけ
A:広範囲に美術以外の目線でー昔から、外からの目線から美術へ
Q:国際ビエンナーレ総会って、どういう組織
A:去年立ち上がったもので、世界200以上あるイベントを、競うよりも人材育成/国際展維持するためのーマンパワー/技術/情報交流できる窓口、が途上。
 参加条件は、3回以上開催したかである。
 イベント委員-短期契約で、イベントを転々としているのが多いーそのせいで、傾向が似てきてしまうー人材育成が議題
Q:アートで世界を問いかけられるか?
A:そういう実体験ある、作品見せるだけー観る人がどう感じるか、違う目線・価値観を感じ取るー大学で古美術も近代西洋史ばかり、社会に出ていきなり現代アートにーこれまで限定的視野から、広々とした目線にー第一感想から年重なって変わっていくー人の心刺さる作品を見せたくやっているーじっくり観て客観的に語り合って欲しい
Q:ヨコトリと国内外との個性ー
A:そう違いないー近代日本と横浜がつながっている。横浜港があったため、海外の文化が入ってきたー世界にも港町あるが、横浜は近代/未知ものの遭遇 
Q:テーマが消極的すぎては?
A:暗い?
  未来への道しるべとして、星座が光っているから明るいですよ
Q:市民サポーターの働き
A:まだ不明ー現代美術とヒトビトに広まるのはサポーターがその架け橋ー口コミといったアナログ方法で顔見えるよう方法で 


ちょっと、気になる神奈川県内アートイベント

2016年10月01日 02時12分58秒 | ヨコハマトリエンナーレ横浜トリエンナーレ

■横浜開港資料館(入館料:一般200円/小中学生100円)
≪明治のクールジャパン:横浜芝山漆器の世界(-10月23日:9・10日無料日)≫
 19世紀末、山下居留地37番で日本・工芸品販売した、クーン・コモン商会

ー安政6(1859)年に横浜が開港すると、この港から漆器・陶器・木製品などの工芸品が欧米諸国へ輸出されていきました。海外では成功で優美何本工芸品が大変な人気を呼び、欧米諸国の人々は工芸品に触れる事によって日本の文化に強い関心を寄せました。横浜芝山漆器はそうしたモノの一つで、

貝や象牙などを漆器の表面にはめ込み、花鳥人物を浮かび上がらせる芝山細工

の技法を用いて、海外輸出向け製品が大量に作られました。
□展示内容
ー横浜開港と工芸品輸出
ー横浜芝山漆器の源流
ー伝えられた巧みの技
ー横浜芝山漆器と横浜青具細工
ー内国勧業博覧会と横浜の工芸品

ー輸出工芸品と横浜の工芸品
□パネル展示≪ハマに技あり~横浜マイスター20周年記念~≫
12~23日
ー横浜マイスター事業と創立からこれまでに選ばれた横浜マイスターを紹介。
■川崎市民ミュージアム:入館料無料
□企画展
≪昔のくらしと道具2016(-10月16日:無料)≫
ー日常生活に欠かせない衣食住に関わる道具を中心に、昔の生活用具類を展示し、それら道具の移り変わりから人々の暮しの変化を紹介。
 また、特集展示では≪わが家に“家電 ”がやってきた≫と題して、電化製品が普及していった庄和30~40年代中心に、当時の家電製品やカタログ類を展示。
≪旅する人びと~東海道五十三次から世界へ~(10月8日ー11月20日:一般500円/65歳以上・大高学生400円)≫
ー江戸~昭和初期にかけての旅の様子を紹介。当時の旅人が書き残した旅日記などから、具体的旅の姿を展示。
□アートギャラリー:無料
10月8日ー12月11日展示分
≪青年マンガの世界≫
ー精密な原画コピーほか、「ガロ」「COM」など雑誌や貸本といった、資料も展示。
□山岳写真展
ーわがコクの美しい山々を撮影した写真で日本の自然の素晴らしさを紹介。
□世界旅行に出かけよう
ー異国の風物を題材とする多種多様な表現を味わいながら世界を巡ってみましょう。
■鎌倉市川喜多映画記念館
≪世界のクロサワとミフネ(-来年1月15日)≫
特別展:一般300円/小中学生150円
特別展込み映画鑑賞:一般1000円/小中学生500円
ー1951年9月10日、世界最古の歴史を誇るベネチア国際映画祭で金獅子賞を受賞し、世界の表舞台に立った映画「羅生門」。それは日本映画とその芸術性を世界に知らしめ、戦後の混乱期の日本人に勇気と誇りを与えた歴史的出来事でした。翌年、1952年には米国アカデミー賞で名誉賞も獲得、監督の黒澤明はもとより、三船敏郎の名が注目されました。
 ルーカス、スピルバーグら世界の映画人は敬意をこめて2人をクロサワ、ミフネと呼びます。
 2人の業績をゆかりの品々や外国の映画資料展示、そして大行策の映画上映と共に辿ります。
■こがね町バザール2016:アジア的生活(10月1日ー11月6日)
ー≪地域をつなぐ日常の中のアートの役割≫
 横浜市中区黄金町地区は、かつて違法な風俗を行う小規模店舗が並んでいたマチ。
 アートによるマチの再生を目指して始まった「黄金町バザール」は2008年の開催以来、一貫してアートとコミュニティの接点を探ってきました。
 9回目となる今回は≪アジア的生活≫をテーマに、芸術家とコミュニティが出会い、その多様な出会いを通してマチの新たな魅力を発見します。
□討論会
≪日本・マレーシア・インドネシア美術の20世紀≫
10月2日:無料/
ー第1部:横浜美術館円形フォーラム
12時半ー16時
ー第2部:高架下スタジオD集会場
17-20時半
□こども向アジア・アートウィーク
:10月8日分ー要申込・高架下スタジオ集会場
≪ベトナム伝統的木版画体験≫
10-12時
ーベトナム・フエ地域で代々受け継がれている木版と道具を使って、伝統的木版画技法を体験!竹を筆として使ったり、草や木から色を造ったり、古くから伝わる知恵も合わせて学びます。
≪韓国芸術家と、映画造りを体験≫
14-16時
ー韓国の芸術家さんと映画造り!グループに分かれて、映画ポスター造って、キャッチコピーを考えたり、みんなで役割分断をして、本物の映画造りの過程を体験。
:10月9日分・高架下スタジオC工房
≪台湾芸術家と、ぐるぐる昆虫≫
12-15時
ー台湾芸術家さんと、段ボールや折紙・友禅千代紙など、色々な材料使って好きな昆虫を造り!最後には、糸をぐるぐる巻いて完成!! 

 


横浜トリエンナーレ学校2016 Vol,7【都市・身体・表現を知る】

2016年09月29日 19時32分17秒 | ヨコハマトリエンナーレ横浜トリエンナーレ

■第1部:美術コラム
―横浜美術館コレクション(常設)展2期「描かれた横浜( -12月14日)」-美術作品の枠から、広まりあるものー
 高間惣七氏は、横浜ゆかりある作家ー
 
 石渡江逸氏は、木版:新版画で、衰退した浮世絵を大正時代に復刻、新しいものを取り入れた。
 
 原田正路氏≪横浜シリーズ≫や、岩崎貴広氏(写真)など

展示中には、≪描かれた横浜MAP≫もー横浜・生活に美術ーヨコトリサポーターも意識。
■第2部:今日からはじめる空間体験の記述と表現
ー動き回って、都市を体験していく:風景デザインやり、近年大学教授に。
 友人の紹介で、≪degree confluence project( 1996年―)≫-GPSで、緯度ピッタリで写真撮影する事を米国人がやって、世界中に―毎日更新され、スナップ写真衛星マップにない人目線ー世界の姿も見える。

 日本人は未参加で、海外のが2つのみ―やっている内に、記録する面白さに目覚めた―GPSは時間と場所をひたすら記録、線で表示。
 歩いた場所柄がよくわかり、活動範囲も見えてくる―飛行機だとエアログで離着陸と待機様子が手に取るようにわかるー(見た目も)芸術的楽しみが―赤道通過によるNとSの変化も楽しい、家族での行楽でも(小さい)子供目線で、同じ場所でもこくこくと分かる。
 「タモリ倶楽部」で、地形でグレープケーキにする作家がいて、歩く地形も作って、皆で食べた。
 GPS持っていると、時間経つ毎に自分の生活が出てくる―記録できない地価や、移動速度で色付けると、駅の所がわかる。交通変化・時間―(記録が)新しい所が強く古いのが薄い表示にすると、自分の記録と重なってくる。
 学生や同僚の教授にもやらせると、所属によって動きが全く違う。
 GPSは、新規システムで色々やれるー住みついた野良猫でネコログやってみると、行動がよくわかったーミニミニビデオ付けて、ネコ録で活動の様子が手に取るようにわかり、そこから、ネコとヒトの視点・行動が点と線の関係が見えてくる。
 (ハシバミさんでなく)GPSで絵を描く、欧米人のマネしてやったら、NHKBS2「熱中時代」で、コア趣味人として紹介され、新作で団地でブタを描いた―単独でやっていたので、珍しく制作様子が写っているー「タモリ倶楽部」2週連続で、タモさんの似顔絵を目黒区で作成。

 今、歴史上地図見ている時代、最近、GPSの地図オフにすると自分が歩いた体験が図になっている。
 スマホGPSは、地下まで残るーmovesアプリ使うと、Googeマップ表示許可するとずっと記憶されるークラウドにも記録される。
 これで行動範囲バレバレw-学生に教えると、自分が地域をスキャンしているであるーGPXが、一番簡単に描かれるー街歩きイベント
■Q&A
Q:お勧めGPSは?
A:Garmin eTrex

ー受信性高く、ワザワザ窓際に行かなくともいい。英語表記なら9000円台、日本正規が24000円台と高額だが、対応衛星が日本のだから高性能。
 操作性もいい。
Q:ポケモンGO
A:歩いてなければ何もでないのがいい。子供から大人まで歩かせるゲームとしていいー利用少ない公園を人で一杯にするー地上関係などで、ヒトビトの行動で造られているー路上サバイバル身に付けられると、期待。
Q:GPSやっていると?
A:行動バターンがわかるーツールで動かされている感があるが、世界を感じてくる―長年やっていると、個人ビックデータになる―10年以上やると、誰もいなくなってくる―持続が大事。
≪やっても無駄と言わず≫
≪やり始めたらひたすら追いつめる≫
≪かっこ良くまとめる≫
 やっている人が価値わからない―見る人からすると感動する―それが誰もやった事ないのが、多い。
  ミニミニビデオを撮り続けると、再生すると見慣れたのが気付かなかったのが見えてくる。
 GPS使うと、つい意識してしまうけれど、やはり日常的動きになってしまう。
Q:野生動物は?
A:つけるも回収も無理なので
Q:地図オンチですが
A:自分もすごくオンチーGPSに興味持ったのも、それがある。
 地図を地面にしてみるといいのと、方向感覚があるヒトが人間GPS。
Q:金があるなら
A:個々の参加者全員、GPS持たせてスイッチ入れさせる―動きを記録とってみたいー都市生活していると、特に実感持つ―生きるのが異動―平均速度2Kmは、無意識でそれ位。
Q:イラストになった時
A:絵にするのは、都市部になるとなりにくい―歩いていると、絵というより動いている―記録するとかぶってくる。
 こうして、気持ちいい道しか歩いていない事がわかり、行かない所も行くので地域を見直す―加賀はそういうのが見える―だが、GPSが見えないものが見える。
■ヨコトリサポーターに一言
ーログ撮って下さいw
 今回参加して、この学校ー美術館コラムが毎回やっているので、うらやましい。 


ヨコトリ学校「ベネチアビエンナーレから見る世界」② 

2016年09月07日 00時13分04秒 | ヨコハマトリエンナーレ横浜トリエンナーレ

◎Q&A
Q 赤い糸とは?
A 糸を使うのが千春さんー黒と赤中心に、≪心つなぐ≫という意味合いー証明によって、赤なら人を赤く染め黒なら糸が銀色に輝く。
Q 展示後の船と180万個の鍵は?
A 全てー作者の千春さんが引き取り、使っていくとの事
Q 他国からの期待と、(日本館のお隣さん)韓国・ドイツの反応は?
A よく食事したー準備が、早かったり1週間ぶっ通しと、国によってまちまちー受賞しなかったが評判はよく、全部見れないので一目で分かると、評判良かった。
司「報道など、沢山撮っていましたね。パビリオンが多すぎるので、一目で印象付けてテーマを読み取ってもらうか、にかかっています」
Q 作品・賞基準
A 2ヵ月で考えねばならないので大変、純粋な判定ー今回はアルメニア。
Q 過去、個人的に気になったテーマ・作品
A 東日本大震災直後ーそれを乗り越えた共同作業する作品を、観る手が見てくれるかー文化背景を読み取る―見るものが多過ぎて、雑になりがち。テーマは共通でなく、そういう決め事もない。
 韓国は、近未来―韓流ドラマをやっている―展示構造変える作家を出した方がいい。
司「18日間、大変な時期なので体調管理」
  旅行・書物処理は国際交流基金が全てやってくれ。助かった。
Q 大きな団体での仕事
A もっと早目にやれば、下見できるのに

:作家紹介ーせっかくの才能あるのに、展示会できないヒトが多い。
■ベネチアビエンナーレこぼれ話
 日本館、95年―韓国と共にアジアエリアで建設―後は、アフリカと欧米ばかり。
 ここでの学芸員依頼はいきなりー所属先に来たので、イベント案内かと思い一週間放置ーあやうく、すっぽかしそうになった。
 請け負った謝礼が、自分と作家で30万程度150万が最高だったが、参加するだけで7万で、模型造ったのでそれすら足が出る。日本側はその10倍は考えていたので、あきれかえっていた。
 今回は東日本大震災ー国際展では必ず見られるので、それをかえす思想規範・技法ーそして、”ベネチア”を知るヒトとして、塩田千春さんを立てた。 

 


ヨコトリ学校「ベネチアビエンナーレから見る世界」①

2016年09月01日 23時51分11秒 | ヨコハマトリエンナーレ横浜トリエンナーレ

■美術コラムー≪誤解・歴史・美術≫
:今準備中の
「BODY/PLAY/POLITICS」
(10/1-12/14:横浜美術館)
参加作家で、ベトナム人ウダム・チャン・グエン氏の≪ヘビの尻尾≫は、古代ギリシャ彫刻≪ラオコーン像≫から着想。
 ウダム氏はベトナム戦中に生まれ(1971年)、父も芸術家ーその父が兵役しその後再教育施設にー帰ってきた時心身共疲れ果てた有様に。一家、意を決して米国へー今はベトナムに戻って、ホーチミンで活動中。
 今作、≪ヘビの尻尾≫は、世界的問題になっている排気ガスをバイクのパイプにつけたヘビ風船につめながら、ベトナムの街を駆け抜ける。
 そして、開発盛んな街を≪バベルの塔伝説≫に見立てる造形物ーヒンズー教の≪天地創造≫にて、海をかきまぜるという逸話も含め、多様性をも描き出す。
 横浜と、関係深いウダム氏。

■本題ーベネチアビエンナーレから見る世界
講師:中野仁詞(神奈川芸術文化財団学芸員/2015年度第56回ベネチアビエンナーレ日本館学芸員)
◎本編前にー
第56回ベネチアビエンナーレ帰国記念展
「塩田千春/鍵のかかった部屋」
(9/14-10/10:KAAT神奈川芸術劇場)
:展示空間に糸を張り巡らせる展示や、ドレス・靴・カバンなど人を使った痕跡と記憶を内包する題材を使い、 大規模作品を制作ー千春さん、使い様々な題材を独自の手法により構成し、完成した展示作品は卓越した美しさを失う事なく、我々の心と身体に静かに浸透していくー千春さんの作品は、言葉や文化/歴史的背景・政治/社会状況の違いを越えて、世界各国の鑑賞者に感動を与え、これまで国内外約200の展覧会で紹介されている。
 約120年の歴史を持ち世界的評価を得るベネチアビエンナーレー2015年度、日本代表作家として日本館出品し各国から来場者・批評家・報道から高い評価を得た≪掌の鍵≫と、KAATで再構成し展示ー現地で使った大量の赤い糸、世界中から提供された人が使った鍵そして使った鍵そして新たに5つの古い扉を使用し≪鍵のかかった部屋≫と題し制作展示。

◎本編
:元々、百貨店の美術係ー昔の百貨店は生活と美術両方発信していたーを8年間勤めていたが、本格的に美術館勤めに。
 神奈川芸術文化財団勤めは最初音楽部門から―神奈川は自由で色々やれたー 現代舞踏/音楽/芸術を取り込んだのを考え、近松もので塩田千春さん(前記)に頼んでやり始めた所、急に現代芸術やるよう言われるー音楽しか頭がなく落ち込んで、千春さんに言うと
「言葉にしばられているー芸術は皆同じ、音楽も同じ土俵ーそのままやるといい」
と言われて、やる気に。

 ベネチアビエンナーレ情報は、国際交流基金で 公表されている。
 ベネチアは、1年毎芸術と建築を交互でやっている
 設置中、天井がゆがんだと日本館が壊れると知らせが現地から来て、担当する国際基金からもそれ以上鍵をぶら下げないとまで言われるー現状確認しに行くと、問題なかった。現地いないとよくある話ー現場処理できないから。
 審査もいつも連絡あるが、今年は突然で大童ー隣接していた韓国の方が、それを気付いて準備していた。
 内覧会すら、報道対応におわれて殆ど他国のが見れないー一般公開初日に授賞(金・銀獅子/特別)国が分かる。
 今回、6人の学芸員で8人作家を選出ー展示費用は維持費で約1000万円、約3000万円は純経費。

 ベネチア参加は1952年から―当初、日本が作家中心だったが70年からは2期勤め―逢坂館長も2001年に参加。
 ≪掌の鍵≫に使うカギは当初5万個だったが、少ないと思い増したら最後は18万個にー横浜のカギ屋さんがダメになったカギを集めてまとめて捨てるというので、そこでまず5万個ー増した分、ベネチアにある会社から。
 会場には、2つの船の下階に船がある真下に、子供が両手に鍵持つ写真ー
 子供が生まれる前の記憶があるー子供に鍵をたくすというのは、未来をたくすー船を両手広げた形にしたのは、先人の記憶を次につなぐー日本館は今の日本として見られるー今回、東日本大震災によって多くの命を失ったー先人の努力、乗り越えた英知伝えるのを、子供に重ねた。

=続く= 


トリエンナーレ学校:2

2016年07月29日 23時43分57秒 | ヨコハマトリエンナーレ横浜トリエンナーレ

■トリエンナーレ学校 2016:VOL5
【国際展x市民協働】
市民協働の原点を探る
◎ボランティアのABCからその歴史的社会的意味へ
●ボランティア論入門的知識
:ボランティア三要素:自発性/社会性/無償性
⇒自発性/独立性ー中学生からやると、大人になってもやる、実証がある
⇒社会性/公益性
⇒無償性ー今、ここで論点になっていて、ビジネスとして話になっています 
 有償のもあるー海外貢献活動で、 必要分の費用出される。活動時間分ー後々、その時間分(地域通貨として配給されている所ーアトム通貨が有名)
として、色々サービス受けられる。
 主婦も有償の方が、有効な時間となり有難い。
:手足と頭
⇒工夫する、頭と心があるのを、念頭に入れてー
●ボランティア/NPO/市民社会
:「自発性は揮発性」⇒組織の形成(疎外の問題):実体化の危険
⇒長続きしない→米国では、ボランティア管理が大学単位になる程、重要―計画立てて、実行するのが大事→それは難しい
⇒組織が自分達をしばるー実体化すると、支配されていく
:ボランティア≠「市民」活動
⇒地元人でなくっても、「市民」としてのキズナ
:NPOへ、NPOの世界の広がり
⇒天下り先になっている、腐敗して政治ゆ着しているという、信頼失っている―これは不透明性だったため、これからは透明化する
:部門へ、金銭/権力的強制から自由な人間活動領域
⇒市民社会部門≠非営利社会部門+共同体空間←組織と象徴
ー慈善部門:先進国では見えてきている⇒日本でもなりつつある―ボランティアががんばっている所は、社会問題が少なくなった―調査最初、イタリアー北・南と分けたら、こうしたのが多い所は行政と資本主義がよく回るー人を信じて自発的所がうまく機能している
⇒大きな転換期になる日本市民社会部門→信じてもらうボランティアに
:市民社会の歴史
⇒市場経済と国家という、二つの巨大な社会的道具の発明:
●社会を変える:「協働」の広がり
:楽しいからする⇒人と人がつながる
⇒「社会資本」:金と権力の強制の外側で、人と人とのつながりを見出す。自己表現から⇒自発性に助け求める人を探す
:社会で有用な事業を行う:「一緒に生きる」形が模索されている
⇒社会的緊張・摩擦
⇒社会的地位や収入の不安定性
●むすび
:市民活動の歴史・社会的意味/奥深い意味があること/市民社会という視点
:手足以上の存在
⇒発展ー自己表現行動/社会的義務・共同体義務⇒義理関係/社会貢献・奉仕の義務付け→国家義務への問題
:持続性と組織 


横浜MARK IS子供芸術イベント+トリエンナーレ学校:1

2016年07月28日 23時53分23秒 | ヨコハマトリエンナーレ横浜トリエンナーレ

アジアの子どもたちの絵日記展
(主催側公式サイトにリンクしてあります)
ー昨日、トリエンナーレ学校開校日にマークイズで15時から授賞式あると、その前日FMヨコハマで聞き観ましたー

 アジア参加24ヶ国ー各国グランプリ受賞者の子供達が、民族移送着て舞台立っている姿は何とも可愛いらしく、誇らしげでしたー

;展覧会は、1990年アジア・日本ユネスコ連盟が
≪アジアの子どもたちが互いの文化を理解・尊重し、ともによりよい未来を築く事≫
を願ってこの事業を始めました。

 主催側のあいさつにー
≪年々技術向上し、素晴らしいものになり、選考が大変でした≫ 
と、子供たちの才能を伸ばすお手伝いできればとも述べていました。
 展示作品は、本当に日々の様子や家族の事描いたのもあれば、かなり大人びたのも、と半々でした―見ていると、その子らしいのからー日本のマンガアニメに影響されている感のが、特に女の子にありました―中には、マンガ家さん目指しているのかな?というのもありました。
 こういうイベントはすごく良かったですが展示スペースがわかりにくい小さいので、会期中短いので玄関ロビーの一角に工夫してみるとか、美術館に頼んで無料エリア・ギャラリーに置いてもらうとかー一つ、ご検討をw
■トリエンナーレ学校 2016:VOL5
【国際展x市民協働】
市民協働の原点を探る
◎美術コラム
:カラダが語りだす、世界の隠された物語
「BODY/PLAY/POLITICS(10/1-12/14-横浜美術館)」
≪ある一人の人間の身体・集団としての行動・霊的な存在など、歴史を通じて作り上げられた身体が生み出すイメージの数々に、それぞれの角度から切り込んでいく現代の作家たちの作品です。
 しばしば、ある身体に対して「健康/不健康」とか、「美しい/醜い」といった感覚を抱いたり、特定の行動の中に「典型的日本人」と言った形容で何かの集団を代表するイメージを思い描くことがあります。 
 あるいはほんの少しその印象が食い違うだけで、とても奇妙な感覚が覚え、全く異なる意味を感じ取ってしまう事もあるでしょう。
 肌の色・民族や宗教・性差や生活様式まで、様々な違いのある人々が同居する世界では、個々の身体が持つ色と形式・振る舞いなど、本来特定の意味などなかったはずのモノにも長い時間の中で価値の差別化を生じ、 不幸な歴史へとつながった事も少なくありません。
 欧州とアフリカ・東南アジア、そして日本。6作家の作品には、詩的に、時にユーモア溢れた表現で、身体を通じて立ち現れる歴史と向き合い、未来へ向けて新たな意味を見出していこうとする姿が見えてくることでしょう、
:インカ・ショニバレ(1962年英国生)
―リンドルを拠点、幼少時ナイジェリアで育ち、ロンドンの大学で美術を学び、人種・社会階級・植民地主義の問題をテーマとした、絵画・彫刻・写真や映像を制作。今回、立体作品加えて、トレードマーク―アフリカ風ろうけつ染めのドレス来たー米国・黒人女性オペラ歌手の映像作品を紹介。
(一口メモ:ドレスは、英国生まれの阿附地下茎の作家の自己存在を求めている―幼少時、親につれられてアフリカにそこで、病にかかりその元に体が不自由にー ろうけつ染めは、インドから始まりアフリカなどに更地(さらち)を輸出し、日本でも戦国あたりから茶人に愛されていた―日本では藩でも染が行われた。英国が大航海時代で、欧州に広めた―当時、高価で国内生産で植民地などで、アフリカにも伝わるー18~19世紀に柄が女性層に広まる。現在、アフリカ人が着ているのは100年程前日本・大阪で店を構えた所で、戦後、アフリカに進出したのが今に至っている)
:イー・イラン(1971年マレーシア生)
ー写真や映像・展示などで、現代社会における、文化・歴史的記憶の権力や役割の意味を問い直すような作品を制作。
:アビチャッボン・ウィーラセタラン(1970年バンコク生)
ータイ東北地域で育ち、その土地が持つ政治的に複雑な環境を、詩的な象徴性に満ちた映画や映像作品で紹介。
:ウダム・チャン・グエン(1971年ベトナム生)
ー米国で学んだ作者は、身体表現を軸とした映像や立体作品展示など、動きを基にした作品を発表。
:石川竜一(1984年生)
ーカメラを手にしてわずか10年、自身の生活圏である沖縄の風景と人とを、息つくヒマも与えないような緊張感をもって捉えた写真を発表。
:田村友一郎(1977年生)
ー多彩な手法により、ある土地の記憶や歴史を掘り起こし、時空を超えた新たな物語へと変換し、その現代的意味を問うような作品を発表。今回、近代ボディビルディングの歴史に注目し、新作の映像を発表。 


横大金沢八景キャンパス「国際都市横浜の芸術とまちづくり」ラスト

2016年05月25日 15時57分54秒 | ヨコハマトリエンナーレ横浜トリエンナーレ

【世界の国際展・地域の拡大と形式の多様化―
欧米からアジアへと現代美術の活力が移行するなか、現在では欧米以外の地域で新しいモデルが生まれています。
●コーチ=ムジリス・ビエンナーレー
公的制度不在のなか、市場主導の美術形式が発達している状況を是正するために、芸術家自らが芸術家と地域の育成のために開催。インドにおける美術教育を見直し、市場で売れる作品にない表現にも着目。また自らの歴史や文化を検証するという過程を重視。財団化し、ビエンナーレを運営する一方、学生ビエンナーレなどを通して、インドの美術教育の底上げ・鑑賞者の裾野拡大・市場にのりにくい表現の発掘など(前衛映画なども含む)、インドの現代美術の環境改善に一石を投じる役割を果たしている】
↓ドバイ横にある、中東文化の強い―英国ロンドン帰りの、30代の王女によって、急速に近代化進む―芸術通して、再開発計画―
【シャルジャ・ビエンナーレ―
アラブ首長国連邦のなかでも国力の小さいシャルジャはビエンナーレを通して、国の認知度を向上。また国際交流を通して文化力の蓄積とアラブ地域の現代文化発信を試みている。1993年に開始されたが、2003年に国際化へ路線を変更。2009年よる財団化し、恒常的な組織として本格的美術制度としてビエンナーレが位置付けられ、それに伴い、歴史的地区の開発などハードの整備も進めている】
【ビエンナーレ・ジョクジャ(インドネシア)-
 1988年より開始されたが、2011年に財団化し、継続性に明確な方向性を打ち出す。以降、赤道直下にあるジョクジャの地理的条件を鑑み、2022年まで10年かけて赤道周辺の地域との文化交流を推進する方針のもとに開催。第1回(2011年)はインド、第2回(2013年)は中東、第3回(2015年)はナイジェリアの学芸員・作家との交流を軸に展覧会を企画し、国境を越えた地域性を検証している】
【ウラル工業ビエンナーレ(ロシア)―
 2010年に第1回を開催した新ロシアのビエンナーレ。ウラル地方のエカテリンズブルグにて、廃業した工場ではなく、稼働中の工場を会場に労働者が働く環境に芸術作品を設置するビエンナーレ。モスクワ中心の文化ではなく、工業を産業とする地方都市の文化の在り方を現代美術を通じて探求している】
■鈴木氏+帆足氏の討論会
鈴「国内では違いがよく見えない、自分探し系が多いかも。2014年でアジア都市フェアが同時で、韓国は政治/中国は伝統文化―中国は自分の自己証明をめざしている」
帆「越後はうまくやってしまったせいと、政府の流れにはまってまちおこし/地域再生のモデルに」
鈴「日本はスゴいといった番組が多い、日本を見直そうとよそから言われている感が」
帆「昔は、芸術家が外に出るのが―最近、芸術に触れるを求めているー文化省がオリンピックで文化イベントを狙う。
 横浜は観光地で出来上がっているので上塗りでなく、芸術で足りない国際性を進化させる―語学力でなく、地域や歴史・在日の方々と都市としての国際性―生活や日常的な目線で国際都市を」
鈴「国際色あるのは2008年ヨコトリー05年サポーターがやる気出たのに、監督がまち出ずむなと街としての横浜新旧の歴史性を考えたー三溪園は、見事作品はまっていた。海外のは直接で日本のはよくわからない。
 町中では黄金町が独力してやってよかった」
帆「同時代作家―国際的交流は文化が最後の砦―市民とのからみ、後はみんなの同意さえあればいける」
鈴「見た来ただけの人はわからないー横浜をふりかえる」
帆「ヨコトリも5回やると、記録絵御まとめなければならないと思っているー芸術祭やって全て歴史化し、振り返り文化的記録にしたり。
 里山型ではモノで記録を残しているが、横浜はソフト化しても見えないのでよく指摘される」
鈴「横浜市内に芸術作品がある、ヨコトリ以上長い」
帆「層が厚くする―独立した層がある地域・回数でヨコトリは厚い」
鈴「他方から見に来て、地方でやろうと始めている所が多い」
帆「国際展でなければ海外交流できないという、時代でなくなっているー時代に合わせて見直し」
鈴「市民サポーターの関係」
帆「顔見える関係となり、芸術でつながる交流・ボランティア活動でつながる様子が見える―つながりない人々が芸術でつながっている。それぞれの生活に反映」  

 


横大金沢八景キャンパス「国際都市横浜の芸術とまちづくり」3

2016年05月24日 14時55分21秒 | ヨコハマトリエンナーレ横浜トリエンナーレ

:1992年3月16~19日
【第1回ヨコハマ都市デザイン―
●国際会議:都市のクオリティ―都市デザインの新たな展開
A
分科会「迫りくる地球大都市時代
人間の、人間による、人間のための都市デザイン」
B
分科会「都市デザインの文脈と都市空間の質
C
分科会「都市づくりをつなぐもの」
D
分科会「デザイン都市横浜の将来」】
:1997年芸術文化都市づくり推進検討調査で
【報告書に見るトリエンナーレを開催する意義―
●国際都市ヨコハマの宣伝
●国際社会におけるヨコハマの貢献のために
●国際性ゆたかな市民の育成
●国際文化都市(アートシティ横浜)の形成
●横浜都心部の活性化まちづくりの促進】
■国際展―横浜トリエンナーレ(ヨコトリ組織委員会マネージャ・帆足亜紀)
【ヨコトリとは?
 ヨコトリは、横浜市で3年に一度行われる現代芸術の国際展です。これまで、国際的に活躍する芸術家の作品を展示するほか、新進の芸術家も広く紹介し、世界最深の現代芸術の動向を提示してきました。
 2001年に第1回展を開催して以来回を重ね、世界の情勢が目まぐるしく変化する時代の中で、世界と日本・社会と個人の関係を見つめ、芸術の社会的な存在意義をより多角的な視点で問い直してきました。
 第1回から第3回(2008年)までは国際交流基金が主催団体のひとつとして事務局機能を担い、現代芸術を通じて日本と各国との文化交流を促すことを目的に事業を実施してきました。2009年の政権交代後に開催した第4回(2011年)より運営の主体が横浜市に移行され、横浜美術館が主会場となりました。現在、当トリエンナーレは、横浜市の創造都市施策の主要計画として位置付けられています】
:現代芸術とは?-現場で気付いたのが、
≪生きた同時代で活動する作家もの≫
≪価値がこれから定まっていく新しいもの≫
≪同時進行―観るヒトとの会話に、影響されていくもの≫】
【国際展とは?-
●定期開催
●美術館など制度的枠組に制約されない様式を採用可
●国際発信と観光誘致型
●文化・自己証明形成型
●芸術と○○が出会う場所】
:ヒトと芸術の出会いこそが国際展―既存する場所・もの以外で、可能性あるのを実験していく―そこから抜けた自由なものを目指す】
【日本の国際展・芸術祭の単一化―
2015年、国際展、あるいは芸術祭という事業が全国に広がり、裾野を広げつつあります。背隠語開催の国際展として、1952年に開始された日本国際美術展ですが、1970年の「人間と物質」点を最後に休催。大きな流れで言うと80年代以降美術館が普及、定着し、90年代後半以降、芸術家居住、そして00年代に入り、現代芸術の大規模国際展・芸術祭が地方都市中心に本格的に普及しはじめましたー方法論と評価方法が単一化しているようにも見受けられます・
 また、国際展・芸術祭を開催した結果得られる成果より、国際展・芸術祭の開催が目的化している感も否めません。
 あくまでも手段なので、開催後のフォローアップ、また人・モノ・場所・情報の資源化の可否が成功の鍵を握っている、という認識が広く共有されることが望まれます】


横大金沢八景キャンパス「国際都市横浜の芸術とまちづくり」2

2016年05月23日 23時07分51秒 | ヨコハマトリエンナーレ横浜トリエンナーレ

【都市デザインから創造都市へつながる活動】
:1987年、都市デザイン局によるー(仮)ヨコトリ設立準備調査、翌年3月
【横浜デザイン都市宣言―
 現在、われわれの環境は成熟化・情報化・国際化の社会に向かい急激な変化の中にいます。生活にあっては物質的豊かさを求める時代から、文化を求め、精神的豊かさの想像をより重視する傾向が強くなっています。デザインも、単なる装飾や美的表現としてのデザインから、生活文化全体としてのデザインへと視点を拡大し、認識を変えていかなければならない時代にきています。
 横浜では、横浜の魅力を創り出すため、都市を構成する様々な主体を調整し、横浜らしい新しい空間を創出する都市デザインを実践してきました。
 この蓄積を生かし、都市と建築を軸に、インテリア・ファッションなどの幅広いデザインと関係する分野の交流を図り、時代に対応し、かつリードする生活文化としてのデザインを創出していくことが、これからの横浜にとって不可欠なことと考えます。
 今横浜は、21世紀の新しい都心である「みなとみらい21」を中心に、創造実験都市として、世界のデザイナーの英知を集め、生活文化の総合的デザインを提案し、議論・研究できる場を提供したいと考えています。
 そしてその成果を生かし、実践することにより「デザイン都市横浜」の形成を目指します。横濱が新しいデザインの情報発信都市として、世界に貢献できるよう努力します】
:その翌年2月7日
【都市デザイン交流宣言―
 21世紀を目前にひかえ、都市の在り方や人々の生活様式が大きく変わっていく時代を迎えていると思います。たとえば、文化や遊びという要素が生活様式に応える街づくりを進めていく必要があります。そのためには、市民の街づくりへの参加を通じて、都市に求められているものを探り、これからの都市未来像と街づくりのあり方を、制度の問題も含めて考えていくことが必要だと思います。
 横浜は、都市デザインという街づくりの新たな分野において、積極的取組を行ってきました。しかし、ゆとりと潤いのある街づくりには、さらに長い時間と多くの人々の努力が求められます。今年(1989)、市制100周年・開港130周年を迎える横浜は、都市としては若い仲間に入ると思いますが、それだけに可能性も大きいと言えるでしょう。世界の多くの都市でも、新しい時代を迎え、様々な議論・提案が活発に行われ始めていると聞いています。
 このような時代に節目に当たって、都市デザインについての議論や新しい考え方が、横浜を舞台に生み出されることを願っています。そのため、1991年にヨコハマ国際デザイン展を開催する予定で準備を進めていますが、都市の環境や生活文化に関連する様々なデザインが、総合的に提案されるものと期待しています。特に都市デザインや建築は、その基本となるものですから、多くの方々の参加を呼びかけ、積極的に情報や意見を交換するため、世界の都市や機関と交流を図っていきたいと考えます】
:この翌年4月末~7月初めまで、その翌年(91年)にオリンピックをひかえるバルセロナが文化イベントとして、横浜で
【バルセロナ&ヨコハマ シティクリエーションー
 横浜博跡地―(現マークイズ)パビリオン群で行われた。
●パビリオン3棟にて
A
)歴史都市バルセロナ
B
)芸術家の工房
C
)デザイン都市バルセロナ
●美術展:バルセロナ・アバンギャルド
 20世紀の巨匠ピカソ/ミロ/ゴンザレス、カタロニア現代美術、など9つのイベント開催

●国際都市創造会議―
建築・都市・文化/都市の多様性/都市と生活デザインの関係論/都市デザインは今/港と都市/都市と色彩/都市再生への新しい手掛かり/文化としての都市】