“下り坂”では終われない | 会計事務所応援 ブログ

“下り坂”では終われない

みなさん、こんにちは。


“下り坂”では終われない。

先日、初めてお会いしたベテランの税理士先生が
そうおっしゃられていました。

事務所の経営も比較的安定しており
跡継ぎ候補も内々に決まっていれば、

「さて、これからどうするべきか」と

所長先生も色々と
思案を巡らせることだと思います。

そんな折、
みなさんが同じくお話しされるのは、

「“下り坂”になっては終われない」

ということ。

つまり、成長軌道のなかで
後進に道を譲りたいのだと思います。


そうはいっても、
全盛期と比べて自ら様々な部分で衰えを感じるなか

無理な拡大に走るほどの意欲もなく、
新しいサービス展開のために
一から何かを勉強し直す気力も沸いてこないとなると、

しっくりくることがなかなか見つからず
悶々とされておられる先生も
少なくないのではないかと推察します。

そんな時に私は、

二代目候補の方と一緒に、
事務所の新しい“仕組みづくり”に

時間を割かれてはいかがですかとお勧めしています。


例えば創業税理士先生の場合、
事務所内の仕組みといえば、

所長先生の開業以来
それこそ鶴の一声から始まって、
職員は右向け右で所内にひろまっていく習慣が
当たり前だとは思いますが、

二代目も同様に鶴の一声で仕組みづくりを
カンタンに進めていけるかといえば
必ずしもそういうわけにはいきません。

とくに制度疲労を起こしているような古い慣習、

これから中長期で起きるであろう
職員の定年退職に伴うお客様との関係性の見直しや
利用しているシステムの適合性などを
それぞれ検証していくことになるでしょう。

それらを二代目候補の方が、
ゼロベースから行うとなると
現場からそれなりの反発が起こることは明らかです。

そこで、
事務所(職場)の永続性を確保するためにも
新たな仕組みの構築を所長先生と一緒に
行っていくべきではないかと思うのです。

それが、
結果的に大胆な方針転換を伴うなら、
なおさらのことです。

わたしはこの20年ほどで、
冒頭のような“下り坂”のお話を、
何人もの税理士先生からお聞きしたことがありますが、

私がそこで感じることは、

“下り坂”の定義が、
必ずしも目先の業績の良し悪しだけを
指しているのではないということです。

単にお客様の数や、
売上を伸ばすだけではなく、

これまでには
契約することのなかった、
業種や顧客層との新たな契約が発生していくこと。

あるいは
クラウドやWebコミュニケーションなど
従来とは別の業務処理形式を駆使して、
所内の業務効率化や顧客満足度の向上に
つなげるような仕掛けの構築。

こういったものも、
所長先生にとっては“上り坂”として
認識できるのではないかと思うのです。

顧客の無理な急拡大は、

その後の対応次第でクレームや解約になる危険性を

はらんではいますが、

一方で“仕組みづくり”は、
一度所内に定着してしまえば、
ずっと継続していくものですし、
そこで蓄積されたノウハウによって
世の中の変化があった場合でも、
柔軟に変更していけるはずです。

“仕組み”は無形ながら、
事務所にとっては
最高の財産ではなかと私は思っています。
 


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