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「ゼルダの伝説 ~夢をみる島~」レビュー (ファミコン)

2022-08-19 21:00:10 | SFCなどのレビュー
「ゼルダの伝説」シリーズ
トップビュー&サイドビューアクション
任天堂が開発
1993年6月6日が発売


特徴は
・トップビューアクションではシリーズ初のアイテムによりジャンプ可能
 (サイドビューアクションの「リンクの冒険」では可能)


お話としては

 『ガノン』を倒し、『ハイラル』を救った『リンク』は剣の修行の旅に出た。
 修行を終え、『ハイラル』に帰る航海の途中で嵐に遭遇。

 その嵐の雷に船が打たれて『リンク』は海に投げ出され気絶してしまう。
 やがて『リンク』は声を掛けられ目を覚ますとそこは見知らぬ家の中
 その声の主は『マリン』という『ゼルダ姫』に似ている少女であり
 彼女が海辺で気を失っている『リンク』を介抱してくれたとのことである。

 この島は『コホリント島』と言う。
 『マリン』の父である『タリン』は『リンク』の名を知っていた。
 それは『リンク』の名前付きの盾を見たからだ。
 盾を受け取ると剣がないことを気付いた『リンク』は自分が流れ着いた浜辺に探してみる事にする。

 浜辺に向かうまでに魔物が多数徘徊している。
 『リンク』が流れ着いてから魔物がウロウロするようになったという。

 浜辺に行くと『剣』を見つけた。
 するとその瞬間に『フクロウ』が舞ってきた。
 その『フクロウ』は喋ることが出来て『リンク』に語りかけてきた。

 「ホッホウ! ホッホウ!
  坊やが、その剣の 主か

  ホホウ なるほど なるほど
  魔物どもが 暴れだすわけぢゃ

  『かぜのさかな』の目覚めを告げる
  使者が 現れたのぢゃからな

  『かぜのさかな』を、起こさねば
  その使者は、島から出れぬとか

  ホッ! 村の 北にある
  不思議の森まで 来るがよい。

  待っておるぞ・・・
  ホッホウ! ホッホウ!」


 島の外に出るにはこの『フクロウ』がいうように
 『かぜのさかな』を起こさなければならないようである。
 どのようにすれば『かぜのさかな』を目覚めさせられるのか?
 そして『かぜのさかな』とは?
 『リンク』の冒険の旅が始まった。


操作方法

 十字キー:移動、カーソル移動
 Aボタン:指定したアイテム使用
 Bボタン:指定したアイテム使用

 セレクトボタン:フィールドの地図表示
 スタートボタン:ボタンのアイテム指定、所持アイテム確認

  ※使用武器のボタン割り振りが自由にできるので
   例えば剣を持つのさえAボタンでもBボタンでもいいし、剣を外すこともできる。


 A+B+セレクト+スタートボタン:セーブ画面へ


点数は95点


良い点
・とてもいい操作性
・豊富な魅力的なキャラ達
・音楽



悪い点
・メニュー画面を開くのが多発



良い点の解説
・とてもいい操作性

 ゲームボーイでありながら
 遅延や癖などなく実に気持ちよく動く


・豊富な魅力的なキャラたち

 出番としては二言三言ぐらいしかないのに
 いずれも個性的なキャラクターが多く印象に残るのが多い。

 任天堂のキャラも出演として出ていて
 他にも敵として出ているのもいる。
 知っているとニヤリとする事が多い。


・音楽

 実に音楽自体が良い。
 それに音楽自体がこのゲームのストーリーのキーとなっている。


悪い点の解説

・メニュー画面を開くのが多発

 「スタート」「セレクト」「A」「B」というボタン4種。
 という少なさ。
 これはゲームボーイという仕様上
 どうしようもないと言えばどうしようもないのだが…

 穴がある→『羽根』に変更→
 石がある→『指輪』に変更→
 ダッシュしたい→『ブーツ』に変更→
 穴がある→…

 事あるごとにアイテム変更を余儀なくされるのが難。
 『剣』持たずにアイテム二つって事も可能だが、じゃぁ敵出たらどうすんねんって話だし…

 せめて『指輪』はアイテム扱いではなく標準装備って事は出来なかったんかねぇ。
 ダッシュは同じキーを2~3回、早めに押すとか…
 (あまりあれこれトップビューアクションで操作を兼ねると誤操作につながるっていうのはわかるけど)

 事あるごとにメニューを開いて
 アイテム切り替えを行うのが多発してしまうのがな…
 テンポがやや悪くなる。
 



後、個人的不満点。
最初に名前入力が出来るが平仮名のみ。
片仮名で『リンク』とは出来ず、
デフォルト名がないため妥協して平仮名で『りんく』しかない。
世界観に合わねぇ…

ゲームとしては序盤が苦しい。
一応、このゲームはハートが出やすく回復をしやすいという点はあるのだが
プレイヤーが操作に慣れていない中である為、うっかりミスをしやすい。
ハートが出やすいと言っても敵を倒したら50%以上は出るって訳じゃないし
敵毎にお金を出す奴やハートを出す奴など分かれているので
お金の敵をいくら倒してもハートは出ない。
それでいて体力の上限がハート3個(大抵、敵からのダメージはハート半分だから6個分ともいえる)だから
正直死にやすい。
髭人は3つ目のダンジョンまでで6回やられた。
操作に慣れ、ハートの数も増えてきたそれ以降は1度もやられなかった。
『きまぐれトレーシー』の薬も手に入れられるしな。

ちなみに、死亡記録なしでクリアするとエンディングがほ~んの少し変わるので
死んだらリセットがいいかもしれないが…
そこまで徹底してノーミスクリアを目指すほどエンディングの変化はないけどね。


「ゼルダの伝説」というが『ゼルダ』が全くでないのになぁ…
『マリン』ってキャラが『ゼルダ』に似ているっていう話が
申し訳程度の『ゼルダ』要素なんだけども…
それなら「ゼルダの空似の伝説」じゃねーかよ(笑)



ちなみに髭人は本作とDX版を「スーパーゲームボーイ」で1か月ぐらいの間に4回クリアしたよ。

①通常プレイ。上記6回やられた状態でクリア

 後で、ノーコンテニューでクリアしたらエンディングが変わると知る。

②ノーコンテニュークリア

 DX版があると知り購入。

③DX版ノーコンテニュークリア

 攻略サイトで写真屋の存在を知る。
 3回目はただ、通常版との比較でサクサクと、クリアしただけなので
 写真屋をスルーしてしまった。

④DX版写真屋に行き、ノーコンテニュークリア。


ただ、髭人は1~4回目を「スーパーゲームボーイ」でクリアしたので
DX版は「ゲームボーイカラー」じゃないと楽しめない要素が若干あるので
本当に取りこぼしなく遊びたければ
「ゲームボーイカラー」本体でDX版をプレイしないといけないんだけど
流石にもうええわ…







PS)このゲームのCMの一部曲調

 「(略)この度リンクがついたのは どこかの海の変な島 こいつは夢か幻か 島から全然出られな~い♪」

 部分がその後、テレビ番組「学校はいこう」の
 「軟式gl〇be」『パ〇クマンサ〇』氏っぽい(笑)



ここからがネタバレ





















このゲームは少しスケベ要素が入っているよね。
きまぐれ『トレーシー』が「ヒミツしてあげる」みたいな何か意味深な事を言ったり
人魚が「水着をなくした。取ってきてくれたら×××をあげる」と伏字3文字で言ってきたり

ちなみ2011年6月8日の
「ニンテンドー3DS」バーチャルコンソール版では
「CERO:B」扱いであり該当するのは『セクシャル』『犯罪』だそうだ。
ちなみに「Nintendo Switch」のリメイク版では
人魚がなくしたのは
『ピンクのブラジャー』から『ネックレス』に変更となっている。
水着の『ブラジャー』を取得するのがどうやら、『セクシャル』に当たるようだ。
水着は水着やんって思うのだけどね。

「これは水着!セクシャルだ!変態だ!」

って思う方が危ない気がするが…

さて、話を戻すが水着が取れた人魚を潜って追いかけることは出来て

人魚「キャー。エッチー」

と言って逃げ回る。この行為は完全にセクハラだわな。
DX版では折角、写真屋なんているんだから水中でカメラを回せ!!(←このサイテー野郎)


後『犯罪』に関しては
お店で物をもってお金を支払わずに店から出ようとすると店主に

「お金を払ってくれ」

と、言われる。
それはこちらを見ている場合に限るのでそれを回避するべくグルグルと店主の周りを歩き
背を向けている時に出入口に行くとお金を支払わずに出る事が出来る。
ただ、その時点で名前が勝手に『どろぼう』に変更される。
(これは、『マリン』『フクロウ』『かぜのさかな』など、みんなから泥棒呼ばわりされるという事だ)

更に再びその店に行くと店主が

「しんでもらう」

と、電撃を発してきてどれだけ体力があっても即死する。防ぐ手立てはない。
盗んだ結果、殺害されるのだから良識的である(明らかに過剰)。

ここで『弓』という『980』ルピーの超高額商品をパクろうとした奴は多いだろうが
別に、パクらんでもいい。
普通に進めていたら弓矢が必要になる場面が来るまでに『980』ルピーは大体貯まるからだ。
それに他の場面で使えるような万能攻撃アイテムでもないし

ちなみに、DX版では窃盗行為をしている場面が写真として収められるので
写真をコンプした状態でクリアする場合は、『どろぼう』という名称になるのを受け入れざるを得ない。



このゲームはそのダンジョンで得たアイテムを利用しつつボスを倒していくという形である。

レベル1:テールのほら穴
 アイテム:ロック鳥の羽

 ボス:デグテール
 「神々のトライフォース」の時に出て来た尻尾が弱点の敵である。
 端っこが穴なのも「神々のトライフォース」と似ている。
 溜めていると剣が弾いて結構落ちる。
 落ちるとボスが全回復。ウゼェ…

 アイテムの『ロック鳥の羽』が超良アイテム。
 ジャンプしまくって敵や敵の攻撃を避けまくれる。
 それに、ジャンプしながら溜めを継続したり、ジャンプして攻撃したり、
 あれこれ応用が利く。
 この使い方がゲームの難易度を変える。

 楽器:「満月のバイオリン」
 
レベル2:壺の洞窟
 アイテム:パワーブレスレット

 ボス:ツボ魔王
 「壺にいる限り無敵だ」と言ってくるので
 壺を切ってもノーダメージ。
 壺からどうにか出さなければならないが
 思考のドツボにハマってしまった方も多いんじゃないだろうか?(ツボだけに…)
 倒し方は剣を当てると止まるのでその際に、ふれることができる。
 そして持ち上げて投げろ!
 数回投げると壺が割れるのでそれから倒せ!

 壺投げは結構使うがアイテム選択無しで出来ないもんかねぇ…

 楽器:巻貝のホルン


レベル3:鍵の穴ぐら

 アイテム:ペガサスの靴

 ボス:テグゾル
 ダッシュで壁に体当たりすると巨大な1つ目が落ちてくる。
 切っていくと、目が2つになってちょっと離れそうになるので
 それからダッシュで体当たりすると2つに分かれ
 しっかりダメージを与えられる。それで斬って倒せ。

 ダッシュは助走して発動するまで動けないスーパーファミコン版とは異なって
 助走中、軽く動けるが…ジャンプして剣を振るえなくなるので
 謎の塊を破壊する時ぐらいしか使い道がない…


 楽器:海百合のベル



レベル4:アングラ―の滝つぼ

 アイテム:アングラ―の水かき
 ボス:アングラ―

 ボスは水中で、かなり弱い。
 接近して溜め切りしていれば楽に倒せる。

 水かきを取るともぐることが潜ると一定時間無敵だが攻撃もできない。
 それと潜ることで別マップがあったり水底にあるアイテムを拾う事もあるので
 結構大事な動作。
 水着のない人魚に対して潜って執拗に追いかける事も出来る!(←サイテー)

 


 楽器:潮騒のハープ

 

レベル5:ナマズの大口

 アイテム:フックショット

 このダンジョンから消えたりする魔法使い野郎が出てきて面倒くさい。
 『フックショット』が使えて移動、アイテム取得、一部敵へのダメージ。
 『フックショット』自体は敵の動きを止めるなど使い道が多く使っていて楽しい。


 ボス:フッカー

 4つある穴から出て来て『フックショット』で引っ張り出す必要があるのだが
 4つの穴からが出るのはランダムのようだ。
 タイムアタックしている人には厄介な敵だと言えるのではないだろうか?
 ボスは敵を引っ張り出さないといけないが…中心を回る尻尾みたいのがウザイ。
 ジャンプでよけたいがフックショットと剣外すわけいかんしなぁ…

 楽器:嵐のマリンバ


レベル6:顔の神殿

 アイテム:パワフルブレスレット

 象の像を投げる事が出来る。
 ダジャレみたいなもんだがその通りだから仕方ない。

 ボス:マットフェイス

 床に顔があり不気味だが
 「〇〇〇〇が弱点」と自ら言うので
 『爆弾』をぶち当てればいい。
 弱いが結構いいやつじゃないかねぇ…

 楽器:サンゴのトライアングル


レベル7:オオワシの塔

 アイテム:鏡の盾

 4本の柱に鉄球をぶつけて破壊する事で
 塔の一部が壊れダンジョンボスの元に行くことが出来る。
 ただ、この鉄球運びが凄い大変。
 浮き沈みブロックの状態を見てあえて下階への穴に
 飛び込まなければならないので回り道が凄い…

 ボス:アルバトス

 数回斬ると突風と共に羽根が飛んできてダメージ。
 1度吹き飛ばされて壇上から落ちるとボスは全回復してしまうので
 嫌でも壇上にとどまらないとダメ。階段に行くと風で落ちるのでダメ。
 『鏡の盾』を構えるのが正解。
 ただ、あまりチンタラ構えると突風が終わるまでに吹き飛ばされる。
 というか風ならシールド構えるより、走った方がよさそうだがな。
 そうすると、羽根に当たる。
 攻撃のパターンは決まっているのでそれらを見切って斬れ!


楽器:夕凪のオルガン


レベル8:カメイワ

 溶岩が多い所、触れると足場が出来る仕掛けがあるが
 それで画面の溶岩や穴を全て埋めることでアイテムが落ちてくるところがあるので
 操作のテクニックはしっかり覚えないとダメ。

 アイテム:マジックロッド

 飛び道具。減る事はない。
 大体のものは焼き尽くせて楽しい。
 町のニワトリとかもね。他の魔物同様炎上させると消滅する。

 「やっちまった!」

 って感じだが、画面をあちこち巡っていれば復活するので別に気にする必要はない。

 

 ボス:テグフレム

 溶岩から顔を出すような敵のくせに『マジックロッド』には弱い。
 連打で秒殺可能。
 ただ、たまに、自身が溶岩に飛び込んだ時に撥ねさせる溶岩は割と大ダメージを受ける。


楽器:遠雷のドラム


ラストダンジョン:聖なる卵

 アイテム:なし

 暗い所で穴を落ちると無限回廊。
 規則性が完全にはないのでノーヒントではまずゴールにたどり着けない。
 『うるりら』じいさんは「図書館に行け」というので図書館に行くと
 本があるが『見通しレンズ』がないと読めないという事になる。
 「じゃぁ、その『見通しレンズ』がどこにあるのか」と話になるが誰も教えてくれない。
 髭人は途方に暮れて攻略サイトに頼ったが
 『見通しレンズ』はわらしべイベントの最後のアイテムである。
 『人魚の像』に『人魚のうろこ』を付けると洞窟が出来て
 そこで『見通しレンズ』が入手できるのである。
 入手してからの図書館で本を読むと 


 ←、←、↑、→、→、↑、←、↑

 
 その通りに無限回廊を行くと穴があり、
 そこに大穴が出来るのでそこにボスがいる。


 ボス:シャドー

 次々に形態を変える。

 「あれは…アイツだな」

 と、モチーフにしたような敵が多数出てくる。

 第1形態:黒いサボテンみたいな奴
  ゆっくりとジャンプする。あまり派手に動くこともない。
  粉を撒くことでダメージを与えられる。

 第2形態:黒い魔法使い
  魔法を飛ばしてくる。
  大きな弾は剣で跳ね返せてダメージを与えられる、
  小さい4つの弾は斬ると飛び散らせるので避けるのに徹する。
  『神々のトライフォース』の『アグニム』みたいである。

 第3形態:黒いやり投げ
  炎の蝙蝠みたいな魔法を飛ばし、やりをなげてくる。
  全て避けて斬る。

 第4形態:小さい球
  突進してくる。1回斬ればいい。

 第5形態:最終形態
  2本の腕みたいなものをぐるぐるまわしてくる。
  ジャンプで避けて目を開けた時に矢をぶち込む。


 これで全クリとなる。

 

さて…本題であるストーリーを語るとしようか。
まず『夢を見る島』なんてサブタイトルにしているもんだから

「『夢を見る島』?
 じゃ、何もかも結局、夢オチなんだろ」

ってプレイヤーなら誰もが思うところだが

まさにその通りである。ひねりはない。

本当にこれが『かぜのさかな』の夢であるという事はゲーム中盤に明かされる。
島も人も物もみな『かぜのさかな』の夢なのだ。

敵側も自分らが『かぜのさかな』の夢の存在だと分かっていて
目覚めたら消えると自覚しているからこそ
『かぜのさかな』を目覚めさせる要因である楽器を隠し、
それらを集めようとする『リンク』を妨害してくるわけである。
なかなか理にかなっている。

そして、いい点で説明したけど
魅力的なキャラが多いからこそ

 「この世界が夢なら…当然、みんな消えちまうんだよな…」

という寂しく切ない余韻を残すことになっていく。


特に『マリン』関連ね。
浜辺で2人きりになった時に「私はカモメになりたい」とか「私の事を忘れないでね」と言ってきたり
『オカリナ』を見つけてから彼女がよく歌う『かぜのさかな』の歌とセッションしたりとかね。
後は、終盤、山で吊り橋の所に魔物に連れていかれた時に言いたいことを言わず仕舞いの所とか…

ただ、お借りしている時に(苦笑)
ニワトリ斬りまくったり、壺割りまくったり、穴を掘ったりするとキャラが崩壊するけど(苦笑)
UFOキャッチャーのはしゃぎぶりはカワイイ。下手だけど(プロはお断りだ!)


そして、楽器を集め終えて『かぜのさかな』の卵の前で
『マリン』から覚えた『かぜのさかな』の曲を奏でると8つの楽器も演奏始める。
これでクリアかと思いきや、卵が割れて中に入れる。

「卵の中ひっろ!」

というところであるが無限回廊の先にいる『悪夢』
いくつもの形態があるがそれらを倒していくと…『フクロウ』が現れる。


 フクロウ「ホッホウ! ホッホウ!

  坊や・・・いや〇〇〇〇 殿!
  よくぞ、悪夢に打ち勝った!

  その、知恵 力 勇気は、
  まこと、勇者の 証ぢゃ!

  ・・・・ ・・・・ ・・・・
  ・・・・ ・・・・ ・・・・

  わしは『かぜのさかな』の
  心の、ひとつなのぢゃ。

  『かぜのさかな』が、眠る間
  夢の世界を 守ることが

  わしの 役目ぢゃった。
  ・・・ぢゃが、ある時

  夢の裂け目から 悪夢が芽生え
  島を、蝕みだしたのぢゃ。

  ・・・そこへ、目覚めの使者
  つまり〇〇〇〇 殿が、来られた

  わしは、信じておった。おぬしは
  悪夢に 負ける事のない

  強い、勇気の持ち主ぢゃとな
  ホッホウ! ホッホウ!

  ありがとう〇〇〇〇 殿・・・
  これで、私の役目は 終わった

  『かぜのさかな』にかえるとしよう
  さらばぢゃ! ホッホウ!」

 フクロウが消え、今度は巨大で派手な白いくじらが現れる。

  かぜのさかな「・・・・ ・・・・ ・・・・
   ・・私は、かぜのさかな・・・

  ・・・眠りについて、一体
  どれくらいの時がたったのか・・・

  ・・・はじめ、私は・・・
  卵の夢を、みていた・・・

  やがて、卵の周りに 島が
  出来、人や、動物が、生まれ

  ・・・世界が 生まれた・・・

  ・・・・ ・・・・ ・・・・
  ・・・・ ・・・・ ・・・・

  だが、夢は 覚めるもの
  それが、自然の定めなのだ。

  私が、目覚めると、
  コホリント島は消えるだろう

  しかし、この島の 思い出は
  現実として、心に残る。

  そして・・・君はいつか
  この島を 思い出すだろう。

  この 思い出こそ、本当の
  夢の世界では、ないだろうか

  ・・・・ ・・・・ ・・・・
  ありがとう 〇〇〇〇 ・・・・

  時は満ちた!
  共に目覚めよう!!

  さあ! 奏でるのだ!
  目覚めの歌を!」

 楽器が広がり曲を奏でる。
 島や、村の様子がいくつか映し出される。
 『ワンワン』達一家、キャッチボールする村の子供2人、剣があったところの浜辺の魔物たち
 迷いの森でキノコを取り出し大口を開ける『タリン』
 風見鶏の前で歌う『マリン』

 島が消える。  

 場面は戻って、下から『リンク』は吹き上げられる水に押し上げられる。

 気が付くとカモメの鳴き声が聞こえ
 海面で丸太にしがみついていた。

 遠くから聞こえる『風の魚』の歌
 丸太の上座り込んで見上げると『風の魚』が鳴き声を上げて浮かんでいた。
 笑顔を向ける『リンク』


 スタッフロールという運びとなる。



このゲームは昨今のRPGのような複雑さはなく一貫している。
まず島だけで完結しているという狭い世界で
ひたすら目覚めの歌を奏でる楽器を集めて目覚めさせるという目的からブレないからね。
(わらしべイベントぐらいがちと逸れる要素かな?)

それでいてプレイヤーの胸を突くというか感動させるのは
「かぜのさかな」の歌の良曲さとこのゲームの秀逸な言い回しと効果的な場の切り替え。


ラストの『かぜのさかな』

 「しかし、この島の 思い出は
  現実として、心に残る。

  そして・・・君はいつか
  この島を 思い出すだろう。

  この 思い出こそ、本当の
  夢の世界では、ないだろうか」


それから『かぜのさかな』の歌があり、消えゆく島の光景。
そして『マリン』
あまり長々とやらず、チラ見せ程度なのが実に自然で良い。
長くやるとわざとらしさが出るし、その辺りはプレイヤー自身があれこれ思い出せばいいのだからね。


話の視点を少し変えてみるが…
敵側としては単純に『リンク』に対して妨害行為をするのではなく
村人に

 「アイツは自分が島から出るという目的の為だけに
  俺たちを消そうとしている自分勝手な悪魔ですよ~!」

と呼びかけを行った方が効果的だったろうね。
でも、それやっちゃうと友好的だったキャラが急に敵対するような態度を取り、
プレイヤーの心が痛くなるからなぁ…やらん方がいいか…
最後の演出も村人何も知らんからこそ良いってのもあるのかもしれないからね。

にしても、『マリン』は山の上に魔物に連れていかれたけど
その際に『フクロウ』が目覚めの歌を『かぜのさかな』の卵の前で歌っていたとのこと。
魔物側からしたら『リンク』同様、目覚めに加担する敵となるからな。連れ去るのは自然である。
ただ、『マリン』が卵の前で歌うってのはねぇ。
自分を消滅させる行為に他ならない。

でも、最後に、『マリン』が『カモメ』になっていたかのように演出していたのは…
『かぜのさかな』が『マリン』を消滅させずに『カモメ』にしたというより
元々『マリン』は元から『カモメ』であり
『リンク』とは別の『かぜのさかな』の目覚めの使者であり…
夢の中に入った際に『人』として姿を変えたなんて説もあるようだ。
『マリン』カモメ説なら、
二人っきりの時の「カモメになりたい」って言う必要があったのかとかあれこれツッコミを入れる要素が出てくるが…
そこら辺は公式から明言されてないからプレイヤーに委ねられるところだろう。

「Nintendo Switch」で本作が「2019年9月20日」にリメイクされたとの事で
再び「夢をみる島」をプレイしたいものの
当時のプレイ環境がないけど「Nintendo Switch」本体を持っているという方がおられるのであれば
プレイしてみてはいかがだろうか?
ちなみに髭人の場合は「Nintendo Switch」本体を持ってないよ。


しかし、任天堂はすげーわ。
ゲームボーイという容量などで限られたソフトでこれだけプレイヤーの心に響かせるゲームを作るんだからなぁ…
逆に他メーカーなどが可哀想だわ。

「これを基準とされたらたまらんわ」

って感じで…
携帯ゲームって事で購入者なめてんのかってソフト腐るほどあるからなぁ…
というか任天堂自身もこれをメーカーの基準とされては手抜きできんって話にはなるよね。


最後に…
ネット上で調べたらプレイして切なくて泣いた方も多いようである。

え?
お前はって?

上記のセリフ等を振り返るために、クリア動画見たが
あれこれ思い出して涙流しながらこのレビュー書いているぞこの野郎!!
何かもう曲聴いただけで反射的に泣けるレベルになっちまってるぞ!
わしゃパブロフの犬かッ!!


さて、無様に泣くオッサンは放っておいて(←お前の事やろ)
是非ともゲームのやりごたえと共に良好な音楽、切ないストーリーを味わっていただきたいところである。



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