11月9日

 

昨晩は桜島での大雨の中のパンクで心細い思いをしたけど、結局は人のやさしさに助けてもらったとつくづく思う。

宿泊した垂水市のビジネスホテルでは、朝早くからカブのパンク修理に地元のバイク屋さんが来てくれた。

ホテルの従業員さんも、修理が終わるまでチェックアウトを待ってくれると言う。

 

待ってる間に、ロケットの発射を見てたらどうかとのこと。

大隅半島の肝付町にあるJAXAの内之浦宇宙空間観測所からイプシロン5号機が今朝の9時50頃に打ちあがるそうだ。

近くの駐車場から近所のおじさんと一緒に空を眺めたが、残念ながらわからなかった。打ち上げ成功のニュースは夕方のテレビで確認したけどね。

 

パンク修理も完了して、垂水市からスタートする。

天気は回復して、青空の桜島をもう一度眺める事ができた。

 

錦江湾に沿って国道269号線を気持ちよく南下。

そしてたどり着いた本土最南端の佐多岬。

この旅一番の目的地だ。

 

佐多岬遊歩道を散策して展望台へ。

強い北風が私の背中を海に向けて怖い位の力で押す。

断崖の絶壁に打ち寄せる波が白く舞い上がって来る。

グルっと見渡す太平洋の雄大な景色に、思わず『すげーな』と言葉が出てしまう。

 

佐多岬灯台は岬から50メートル先の大輪島にあり、歩いて行く事は出来ない。

 

佐多岬とむこうの開聞岳の間が錦江湾の入り口の距離感。

 

灯台の出来た1871年に灯台守が住んでいた住居跡。

大輪島へは歩いて渡れないので、手動のゴンドラで渡ってたんだって。

 

佐多岬は九州最南端ではあるが、本州最南端でも日本最南端でもない。

でも、私は日本の最南端と思っているのは、自転車での日本縦断では南は佐多岬と北は宗谷岬が起点になるから。

私が学生の頃は自転車日本縦断は10日位の記録だったけど、現在では5日16時間なんだそうだ。

 

私も今、2700キロの日本縦断の旅がスタートした気分になっている。

 

鹿屋航空基地史料館の見学は、現在予約が必要なので電話で15時からの見学をお願いした。

 

海上自衛隊鹿屋基地内にあり、帝国海軍航空基地時代から現代の海上自衛隊に至るまでの資料や実機が展示されている。

知覧特攻平和祈念館の様に、平和学習の為の特攻作戦の資料も多い。

実機の屋内展示は鹿児島湾から回収された零式艦上戦闘機52型で、驚くのはコクピットの見学や機体を触ったりできる事。

 

社会科見学の地元中学生と一緒に見学したので、施設の方から多くの説明を聞くことができた。

百田尚樹さんのデビュー作『永遠の0』の主人公のモデルと言われている方の写真も紹介して頂けた。

特攻隊員の像に何と声を掛けようか?と思っていたが、見学の中学生は黙って手を合わせている。

それがストレートな気持ちだったんだろう。

 

敷地内には現存する唯一の二式大型飛行艇も展示されている。

約10人乗りで24時間7400kmを飛行できる世界一優秀な飛行艇だったそうだ。

 

二式大艇の技術を引き継いだ、新明和工業のUS-1Aは、外洋の救難作業用の飛行艇。

人を助けるって説明を聞くと、ほっとする。

 

施設に隣接する観光物産総合センターの食堂では海軍カレーが食べれるんだけど、この時間じゃ閉店していた。

お土産にレトルトカレーを購入した。

 

鹿屋駅跡の鹿屋鉄道記念館に立ち寄ると、熱心におばあちゃんと男の子が鉄道の写真を見ている。

国鉄大隅線は民営化時の1987年3月に、国分駅から志布志駅までの全線が廃線となったので、男の子は鉄道に乗った事がないのだそうだ。

せめてこの町に鉄道記念館があってよかったと思った。

 

私の大隅線の思い出は、学生時代にマ先輩と無人の下小原駅の駅舎で昼ご飯を作った事かな?

桜島を眺めて火山灰でジャリジャリするホットケーキを食べたな。

 

夕方からまた雨が降り出した。

またパンクするのが怖くて、鹿屋市内に投宿することにした。

145キロ走行

 

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