お兄さんみたいと

 言われても別段

 悪い気はしない。

 晃も弟と言われて

 こんな素敵な

 男の人と兄弟なのは

 ちょっと褒められた

 気分。
 くりくりの

 いたずらっ子の目で

 にこにこしている

 晃の顔をみていると

 雄一郎も
 ほっこりしてしまい、

 人懐っこい可愛い子だな…

 と思った。
 晃のほうはその

 頭の中では

 南雄一郎と加奈子が

 本当にあの二人なのか

 上手に探ろうと
 考えている。
「お兄さんの妹大変だね。

 こんなにカッコイイ

 お兄さんより

 かっこいい人なんて

 いないよ。」
「妹はいないよ。」
「加奈子って言った。」
「俺の奥さん。」
 やっぱり!!!!!

 やっぱり加奈子は

 雄一郎と離婚する

 はずだった加奈子だ!!!

 確認して喜ぶ晃と

 違って雄一郎は

 そろそろ帰ろうと考えた。

「じゃあ俺は帰るから。

 変ないたずらしたら

 ダメだぞ。」
「お兄さん車あるの?」
「ああ、あっちの店前に

 置いてるから

 早めに移動しないと

 マズいよ。さよなら。」
 雄一郎は車を指さして、

 次に手を振って

 子供たちと別れようとした。
「待って。俺も帰る。」
「俺もって??」
 まるで本物の

 弟みたいに言い出した

 晃に驚いた。
 晃はここで雄一郎と

 別れたらもう二度と

 会うことはないと思い、

 少女たちに言った。
「俺の服は?」
 

 

 

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