雄一郎が信じて

 ないのが表情や

 声に出ていて晃は

 そうじゃないんだと

 説明した。
「本当だよ!

 はっきり感触が

 あったんだ。

 生きてるみたいに!
 事故で父さん母さんは

 死んで俺の前から

 いなくなったけど

 俺はずっと探してた。
 もう一度だけで

 いいから会いたかった。

 さっきいたんだよ!
 俺やっと二人に会えた。

 俺、しあわせだよ。

 嬉しくて嬉しくて

 それで涙が出たんだ。
 幸せな涙って

 本当にあるんだね!!」
 くりくりの目を

 くしゃっとさせた

 晃の笑顔。

 涙がまだ零れて…
 ちょっと胸が痛い

 雄一郎と加奈子は

 晃が幸せだというから

 受け止めた。
「あなたのご両親は

 あなたの傍に

 いつもいるのよ。」
「それに俺たちが

 これからもずっと

 傍にいるから。」
 雄一郎がそう言って

 加奈子も頷く。
「うん…父さんが

 雄一郎さんに

 感謝してた。俺

 雄一郎さんのこと

 自慢したんだ!」
「そうか!」
 雄一郎が優しく

 笑う。

 雄一郎と加奈子は

 園に挨拶しに

 土産を持って車を

 降りた。
 車内を見回して

 両親を想い、

 少し寂しい、

 切ない気持ちで晃も

 車を降りた。
 施設の職員さんは

 雑誌記事の内容を

 心配していたが

 加奈子がおめでたで

 実家に
 戻っていたと聞いて

 心から喜んだ。
 加奈子も雄一郎が

 少し話が食い違っても

 全部庇ってくれて

 安心した。
 二人が帰るとき晃は

 バイバーイと

 手を振って車を

 見送り、

 施設の玄関を見直した。
 

 

 

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