場磨きで終わる書道の稽古 | 書法家 武田双鳳の「そうほう録」

書法家 武田双鳳の「そうほう録」

「書で人生を豊かにする」をテーマに、日々のオモシロさを探求する書法家・武田双鳳の日記

土曜の大津堅田お稽古。体験入会の方が、バランスボードを乗りこなすチビッ子達を目の当たりにして、カラダにヒモを巻きながら、舌も巻いておられました。

立つ。座る。息をする。書く前提となる動作を整える「書かない稽古」を介することで、「書く稽古」が抜群に充実していきます。

 

今日はお清書の日。心地よい緊張感に包まれながら、自分の書を磨き上げます。

 

墨の磨り方を工夫したり、手のつき方を変えてみたり等、みなさん、それぞれに色んな工夫をされています。

 

手本通りに書かず、古典に基づいて課題をアレンジされる生徒さん達もいらっしゃいます。孫過庭や趙孟頫、董其昌、趙之謙など、いにしえの達人の書きぶりを自分の書に憑依させていくプロセスは、とても愉快なもので、1時間を一瞬に感じるほどです。

 

教職を目指す大学生の生徒さんが、書道師範試験に初チャレンジ。書に対する、その初々しさや漲る熱意に、なんだか心を浄化してもらえました。

 

基礎書法知識に関する筆記テストでも、本日は3クラスとも平均点が目標の6割を超えました。本当の書に近づくための、ために大切な「知る」という「書かない稽古」も、いっそう、充実させてくれています。

 

 

書の力は、「場」が磨いてくれるものです。書法道場では、「場磨き」(掃除)の時間を大切にしています。どうして、自分の手で磨いていない場に、自分を磨いてもらえましょうか。

 

お稽古の締めは、みんなで丁寧に場磨き。おかげさまで、最後のクラスが終わった後は、道場が光り輝いています。

 

みなさん、今日もお稽古にご参加くださり、誠にありがとうございました✨