モスクワのクレムリンの中にロシアが誇る財宝が展示してある場所があります。
この場所はダイヤモンド庫と呼ばれ、ロシアで産出された金、プラチナ、ダイヤモンドが展示されています。
とても大きな金塊やプラチナ、大粒のダイヤモンドなど一見の価値があります。
このダイヤモンド庫に入るには屈強なロシア兵と要人警護並みの警備員のチェックを受けなければ中に入りことができません。
もちろん写真撮影はNGです。
ロシアは天然資源が豊富で石油だけでなく、金、プラチナなど宝石も産出する豊かな国です。
ロシアの宮殿や教会には、こうした宝石が散りばめられ、この国が資源に恵まれていることが実感できます。
こうした天然資源の多くは、ウラル山脈やシベリアで産出されています。
モスクワの公園で出会ったロシア企業の経営者の話では、金属産業はロシアが資源を持つという強みの一つだといいます。
現在、ロシアは不景気で、しかも通貨ルーブル安です。
そのため、ロシア国内でビジネスをしている企業は厳しいですが、ロシアで生産し海外に輸出する企業にとっては笑いが止まらない
といいます。
わかりやすく言えば、円安で日本の自動車メーカーが儲かるのと同じ仕組みです。
この経営者の会社だけで、売上高は約9000億円伸びたといいます。
彼の会社はウラル地方にあって、この地方の産業は儲かっていて元気な企業が多いそうです。
彼は、こうしたウラルの現状に気が付きビジネスを始めた日本企業もあるが、欧米企業がやっているレベルとは程遠いといいます。
彼の話では技術力の高い日本の企業との事業提携を模索して打診をしてみるものの、返事すらないのが現状だといいます。
もちろん政治的な問題が障害になっているのも事実ですが、投資という観点から言えば、今のロシアほど割安かつ好条件な環境はない、ということはわかります。
閉塞感漂う日本の企業にとって、ロシアはフロンティアだということを現地へ行って見聞きすれば実感できます。
しかしながら、日本国内にいると妙なバイアスのかかった情報によって事実が見えなくなります。
もうそろそろ、固定観念を捨てて冷静になって真の姿を見るべき時期が来ていると思います。
こういうことを言うと、ロシア脅威論を唱える人々があれこれ言いますが、そういう人に限って「現地」、「現物」、「現実」を知らない井の中の蛙だと思います。
もっと世界の大きな流れを見る目を養うことが大事ではないでしょうか?
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