「いつもの場所で」
そう言われて、何処を思い出すだろうか。
直ぐに思い浮かぶか、それとも首を傾げてしまうか。
「いつもの」で通じるは、一度や二度ではなく繰り返しの約束があってのこと。
行きつけの場所や店とも言える。
互いに解りあっている。
暗黙の了解がある。
誰も気に留めることのない、何という事もない普段どおりの約束なのだろう。
でもそれは、とても素敵なこと。
あの頃―― と、懐かしく振り返られる場所か。
少しの痛みを伴う想い出か。
心に芽吹いた、遠い記憶。
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