しばらくご無沙汰していましたが
毎日色々な事があります。
先日からネタにしていた忠太と同行する機会に恵まれ
よくよく観察していますと
やはり相当な緊張しぃだということに気づかされます。
学童の皆でお出かけというのに同行したのですが、
集合した時点で、結構テンションがハイになり
次に場所が変わると相当緊張してハイになります。
足が落ち着かずに、ウロウロとオオカミ歩きになるのが
特徴で、ひとつところに足をつけていることが出来ません。
強い緊張というものをなおすお薬というのは
そう簡単には無いのですが(他を鈍らせる覚悟があればあるにはありますけど・・)
それは私の目からみて気の毒なほど、
落ち着きを失っています。
知らない人、初めてくる場所、いつもと違う展開に
楽しいのを通り越して、昂ぶりすぎている風です。
ピクンピクンと喉元にチックも出ており
足には特に落ち着かなさが現れています。
緊張をほぐそうと「忠太おはよ」っとほっぺに触れてみます
この子はさほど触られるのは嫌がらず
むしろ甘えん坊の性質です。
にやりと笑ってすぐに走り去るのですが
そういう特別扱いを結構重視する子です。
幼い頃は、優しく近寄ると(他所のおばさんの私であっても)
平気で手をつないでくるような子でした。
昨年、私が見ているときに学童の他の女の子に手をあげようとしたので、厳しく咎めたのですが
その事をしばらく根に持っていたようで^^;
しばらくは私に警戒して
あからさまに敵意を向けてくる時代もありましたが
私からしてみれば(そこまでー?)と思う程の過剰な敵意でした。
咎められることや𠮟られることに非常に傷つきやすいという性分を持っていながら、全てを許されたいというとんでもない甘えを持っている風に感じました。しかし私は彼の親ではないので、通りすがりでしか彼に関わることは出来ません。
このような子を落ち着かせていくにはやはり日々を共に生きる親にしか出来ない話だなとも思います。
ことあるごとに親子に向き合い話しかけているうちに
どうやらこのおばさんはそうそう俺に敵意がある訳でもないのかなという感触に変化していき・・少しずつですがまた寄ってくるようにもなりました。忠太が何か問題を起すたびに立場上呼ばれるというのもあり・・・。
私としてはそこまでクビを突っ込むつもりもなかったのですが、忠太は他の会員とも数々トラブルを起こしますし、行動に問題を抱えていましたので会を崩壊させるほどの威力も持っていたので、やむなく関わるようになりました。
結局のところ職員側に、癖のある行動をとる方を理解するように働きかけるのが主な仕事ですが、、、一時は職員もこの親子の扱いに参ってしまっておりました。預かりきれないという職員の気持ちは分からないでもないほど、忠太は制御を失っていたのです。周囲の子への乱暴も去ることながら、モノを投げる壊す隠す脱走する喚く荒らす・・・・数人の子が忠太の吐き散らしの被害を受け、それを制御しきれぬことでスタッフも自信を失っていました。
私は何度でも親子を呼び出して話合う時間を持ちました。
忠太はうるせーババーやなーっと思っていたのかも知れないのですが^^;
私の持久力に信用を得たのか(しつこいので私)
まぁそこまでも嫌われてはなさそうです。
不安に陥りやすい彼を思うので、
かなり分かりやすい形で愛情表現をしていきます。
要するに、おばさんはキミの敵ではないのだと伝え続けます。
私は忠太と関わっていきたいと思っていました。
実際この子は面白い面を多々持ち備えているのです。
周囲は敵か味方かの二択ではありませんが
この手の子どもは無意識にもそういうより分けをしやすいなと感じています。何か文句を言えば敵であり、ニコニコ優しい人ならば味方だという「表面的」な態度にとらわれやすい傾向がある。
しかしたくさんの人が集まる現地に行くと
途端その中ではおおぜいの中の1人です
どうやって自己表現をしていいのか分からず
忠太は大人しくなっていました。
見慣れた仲間や同行の身内には相変わらず横柄ですが
全くの知らない人にその態度をそのままという事はしないようです。
現場はこままわしのイベントでした。
長生きといってタイムトライアルを競うものがあるのですが
私はストップウォッチを構えているスタッフの横にすわり
忠太の結果を見ていました。
スタッフは忠太に自信を持たせてやろうと一生懸命言葉で励ましています。「出きる出きる、あともう一回」ってな具合に。
この人達の働きは本当に大きい
気長に励まし続け、何度でもトライさせようとします。
運動会の時に忠太は非常に「勝ち」にこだわるという事を忠太のお母さんが仰っていました。昨年負けてからずっと一年間、運動会の事を家で言い続けてきたという話で・・上手く活躍できなかったのにものすごく傷ついている風だったと。
そんな忠太はやはりこんな場面でも
非常に神妙な顔をしています。
何の査定に関わるものでもない
何の利益にも関わらない遊びの一環です。
ただコマを長くまわすだけ。
自分か他所の人かにタイムをはかってもらい
その結果をボードに記入してくるという
シンプルなゆるゆるルールだったというのに
それでも忠太にとっては一大事だったのでしょう。
まわしてすぐに場を離れるので
「忠太、見てないと・・止まるのわかんないよ」っと突っ込むと
「見たくない俺」っと彼は言ったのでした。
「え^^;何?」
「止まるの怖い」
「えー^^;」
なんと忠太は記録タイムにこだわるがあまり
コマがだんだんぶれて行き最後はパタリと止まってしまうという
その場面を見るのが辛いのだという事でした。
コマが倒れるとストップウオッチは停められ
「はい、何分何秒」っと結果を宣告されてしまうからです。
私はこの時に(ああ・・やっぱこの子すごいわ)っと
感じるのでした。
類稀なる感受性だと。