ー 後悔はしたくない ー
これほど
悪戦苦闘した展示はない。
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明日7月18日から始まる
美瑛写真サークルの6人展
「6つの個性とその世界」
この作品展は
「個人展示」と「共通展示」の
2部構成となっている。
ー 共通展示 ー
共通展示は
1.モノクローム〜黒を主体に
2.自然現象〜冬
3.山〜白を主体に
4.花
5.リフレクション〜水
6.街角スナップ〜人を入れて
という6つのテーマに沿って
各人各様の捉え方で
撮影した作品を
展示する。
ー モノクローム〜黒を主体に ー
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ー 自然現象〜冬 ー
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ー 山〜白を主体に ー
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ー 花 ー
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ー リフレクション〜水ー
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街角スナップ〜人を入れて
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最後まで迷ったが
この6枚に決定。
他のメンバーが
どんな作品を展示するのか
とても楽しみだ。
ー 身の程知らずの挑戦 ー
ここからが
悪戦苦闘の始まり。
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ー 巨大パネル ー
個人展示で
与えられたスペースは
幅3.25m
高さ2.1m。
このスペースに
7枚のA1と
12枚のA2という
19枚もの作品を組み合わせて
幅2.8m
高さ2.1mという
巨大パネルを考えた。
この大きさは
四畳半の壁と
ほぼ同サイズ。
巨大だ。。
しかも
下半分は
45度手前に
折れ曲がっている。
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ー 建築的立体展示 ー
通常の写真展示が
平面だとすれば
今回の展示は
建築的立体展示と言える。
使用する作品は
東京で撮影した
スナップを
メインにした。
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ー 究極 ー
当初は
大判のパネルに
複数の写真を
印刷しようと考えたが
展示終了後のことも考え
個別のものとすることに決定。
ところが
この考えが
究極に自分を追い詰めた。
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ー ギリギリを狙う ー
一枚の大きなパネルなら
気にならないが
個別のパネルを
平滑に歪みなく
並べて
まるで
一枚のパネルのように
見せるのは至難の業だ。
展示する壁は
石壁で
ザラザラしていて
両面テープは効かない。
ー 反り止め ー
しかも
スチレンボードで
裏打ちされた写真パネルは
湿気の影響で
盛大に反る。
展示期間中
この反りを止めるためには
背面にマジックテープを貼る
下駄を制作しなくてはならない。
ー 4mmの壁 ー
しかも
一枚の巨大パネルに見せるため
写真同士の間隔は
4mmという
最小限にしたかった。
この間隔は
大きいほど
不揃いが
目立たないが
それでは
目指す
一枚もののパネルには
見えない。
この4mmを
実現するためには
正確なガイドがいる。
考えれば
考えるほど
複雑化する構想に
とても自分では
手に負えなくなって来る。
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時間が
刻々と過ぎていき
写真パネル制作の
見積もりを取らねば
間に合わない。
19枚ものパネル製作は
予想通り
非常に高額で
このまま構想を進めるのか
撤退するのか
大いに躊躇した。
しかし
考えれば
考えるほど
こんなバカみたいに
大掛かりなことは
もう絶対にできないと思った。
金は
また貯めればいい。
すでに
68歳。
これを諦めれば
きっと後悔するだろう。
身分不相応で
無理な出費だが
清水の舞台から
飛び降りることにした。
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しかし
ここからがまた
難問山積。
CADで
精密な図面を描き
mm単位での試行錯誤を重ね
知り合いの大工さんに相談。
背面を支えるボードは
18mmのシナランバーを使う。
これが
また高い!!
しかも焦っているものだから
カットすべき寸法を間違って
何枚も無駄に。。
涙が出そうになるが
もう撤退は許されない。
かなり進んだ場面で
大工さんが突然のリタイア。。
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途方に暮れ
裏の建具屋さんに
泣きついた。
話を聞いて
「建具屋の仕事ではない」と
渋い返事だったが
見るに見かねて
なんとか助けてくれた。
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ー 才能ゼロ ー
ここまでの作業は
ボクに大工っけがあって
道具が揃っていれば
できないことはなかったろう。
しかし
簡単な穴あけで
2本もドリルを折るなど
自分の大工っけが
いかにないか
痛感。。
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ー 沼 ー
材料代に謝礼。。
ますます金が掛かり
腹を据えたものの
脂汗かきまくりの毎日で
クタクタに疲れ果てた。
ー ぶっつけ本番 ー
こんな日々が
1ヶ月以上続いて
やっと今日
展示する日を迎えた。
しかし
普通の写真展示とは
かけ離れた重装備。
あまりに巨大で
事前に設置して
組み立てることができない。
だから
ぶっつけ本番しかない。
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ー 神頼り ー
かなりの重量になる
パネルを
本当にワイヤーで
壁に吊るせるだろうか。。
最後の最後まで
ハラハラドキドキの展示。
しかし
支えていただいた方々のためにも
なんとしても
今日の夜までには
完成させねばならない。
まさに
一世一代の大勝負。
神様
仏様
お父さん
お母さん
おばあちゃん
おじいちゃん
ご先祖様
みんなで
ボクを守ってね。。
お願いしましゅ。。
カメラ:SONY α7RⅤ
レンズ1:FE 24-105mm F4 G OSS
レンズ2:FE70-200mm F2.8 GM OSS II
[ お詫び ]
大変申し訳ないのですが
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