宇宙旅行の時代が本当にやって来た!!

11 Jul

技術開発、フライトテスト、心引き裂かれる事故、法整備、コロナパンデミック、あらゆる困難をチームで乗り越えてついに宇宙旅行の時代がやってきた。

遡ること16年。

2004年10月に賞金10億円の宇宙旅行の賞金レース「Ansari X Prize」は達成された。

NASAでも無い民間チームで作られた宇宙船スペースシップワンが2週間以内に2度の有人宇宙フライトを成功させたのだ。

その成果をもとに、民間宇宙旅行会社Virgin Galacticは設立された。

華々しいスタートとは裏腹に、旅行客を乗せた宇宙旅行のスタートまで16年と8ヶ月。

ついにこの日がやってきた。

宇宙旅行へと旅立ったSir Richard Bransonは語った。

To the next generation of dreamers: if we can do this, just imagine what you can do

「次世代の夢追い人へ:僕たちにこんなことが出来るなら、君たちには何が出来るか想像してごらん。」

これが始まりであり、次世代へのメッセージと受け継がれる意思。

全てにおいて素晴らしいフライトでした。

いよいよ宇宙旅行時代の始まりだ!!!

空からの景色を楽しむ

10 Jun

Huffpost: 10 best places to see from above

Huff postがヘリコプターの遊覧飛行スポットベスト10を紹介している。

宇宙旅行が始まると宇宙からの景色ベスト10も出てくるだろう。

ニューメキシコ州のスペースポートは砂漠の真ん中にあり、変化に富んだ景色は見れないかもしれないが、世界各地で運用されるようになればハワイやニューヨークを宇宙から眺める醍醐味も将来楽しめるようになるはずだ。

ヴァージン・ギャラクティック初燃焼フライト

1 May

Virgin Galacticが初の燃焼フライトに成功!

映像でCEOのジョージ・ホワイトサイズ氏が語っている。

あとは今後のフライトで徐々に燃焼時間を延ばし、宇宙まで飛ばす。

そしたら旅行サービスの開始だ。

宇宙旅行の時代がいよいよ始まる!

宇宙旅行に灯をともせ

24 Apr

VIRGIN-GALACTIC-ROCKET-TEST-570

Conde Nast Traveller: Virgin Galactic About to “Light the Candle” of Space Tourism

宇宙旅行開始に最も近いVirgin Galactic社がいよいよ燃焼フライトを実施しそうだ。

フライトは今月中に予定されており、当日は会長のリチャード・ブランソン氏とマイクロソフト創業者で出資者のポール・アレン氏も立ち会うそうだ。

このマイルストーンをクリアすれば、いよいよ商用運用開始が目前となるはずだ。

宇宙旅行の時代がやってくる!

オープンイノベーションで宇宙開発

17 Apr

Image Credit: NASA

Image Credit: NASA

Knowledge@Wharton:How Open Innovation is Solving Some of NASA’s Trickiest Problems

Spaceref:NASA Seeks Innovative Suborbital Flight Technology Proposals

オープンイノベーションとは

自社技術だけでなく他社が持つ技術やアイデアを組み合わせて、革新的な商品やビジネスモデルを生み出すこと。

であり、UCバークレー・ハース経営大学院のヘンリー・チェスブロウ教授が提唱している考え方である。

(NikkeiBP:IT経営用語より)

優れたアイデア・技術は案外世の中に転がっているものだ。

今の時代、情報は簡単に手に入るので、どっかの山奥でものすごい研究をしている人がいるかもしれない。

それを無視して、社内のその道のプロに聞くだけではアイデアが限定的になってしまう危険がある。

他の誰かが山奥の技術を見つけて市場を奪ってしまうかもしれない。

逆に社内で使えないと思っていたアイデアが、他の場所でものすごく重宝されるかもしれない。

だから企業はサービス・製品開発をもっとオープンにしたほうがいい。

そうすればイノベーションを加速させることが出来る。

 

宇宙開発では技術・アイデアは機密扱いされることが多い。いわばクローズドな世界だ。

それが少し変わりつつある。

NASAはサブオービタル技術を外部から広く募集し、革新的なアイデア・技術には飛行機会と報奨金を用意している。

日本で設立される宇宙開発利用大賞(プレスリリース-pdf-)も、宇宙関係者以外のアイデアを集める狙いがある(と思う)。

もちろん昔から研究提案を募集する仕組みはあったはずだが、希望も含めてこのようなオープン化を上手く利用する方法は「既存のやり方を破壊するような提案を募集する」ということだと思う。

例えば、1/100のコストで既存の性能を達成する技術を募集条件にしたり、現状の100倍の性能を求めたりする。

こんな突拍子もない目標を達成するには既存のアイデアの延長線上では達成不可能なので、内側の人がやろうとしても中々できない。直近の達成目標とも思えないので、固定された組織文化の中では真剣に取り組めない(必要ないように見える)。

別の分野からの視点が無いと達成できないというわけで、全く違うやり方を見つけられる可能性がある。

オープン化で破壊的な宇宙開発が現れる日が楽しみだ。

小型衛星市場では航空機からの打ち上げが主流になるか

29 Mar


General Orbit社


Swiss Space Systems社

小型衛星の市場は今後拡大すると予想され、新たなロケット打ち上げ需要に応えるべく、ベンチャー企業が名乗りを上げている。

日本でもホリエモンが創業したSNS社が、小型衛星の打ち上げロケットを開発中だ。

Space Works Commercialレポートによると、2020年には年間100機の超小型衛星(1-50kgサイズ)が打ち上げられると報告されている。

日本では大学発ベンチャーのアクセルスペースが逸早くこの超小型衛星市場に名乗りを上げている。

また米国でも去年までに86億円($91M)の資金を集めたSkybox Imagingなどのベンチャー企業が登場するなど小型衛星市場は今後の需要拡大が期待されている。

衛星の需要が見込まれると、宇宙まで運ぶロケットも必要となるわけだ。

この小型衛星の打ち上げ市場に参入しようとしているのが、日本のSNS社、米国のGeneral Orbit社やスイスのS-3社である。

SNS社のロケットの全体像は明らかになっていないが、General Orbit社とS-3社は既存の航空機と各社独自のロケットとのハイブリッドで衛星を打ち上げようとしている。

小型衛星の打ち上げに必要な「早く、安く」という要求に応えるためだ。

S-3社のコンセプトをみると、航空機は何度も発着できロケットも1段目は空港に帰ってくる。打ち上げに必要な機材の大部分を再利用できるというのがハイブリッド方式の利点である。

もう一つのポイントは運用のしやすさである。

ロケット部分を航空機である程度の高度まで運べば、射場の悪天候で打ち上げをキャンセルすることが無くなる。

打ち上げ延期に伴う余計な時間・コストを削減できるため、「早く、安く」衛星を宇宙に運ぶことが出来るわけだ。

射場のある僻地まで衛星を運ばなくても、ロケットが近くの空港までピックアップに来てくれるなんてことも可能かもしれない。

新しいロケットが空を飛ぶ日が楽しみだ。

月旅行より火星旅行が先か!?

27 Feb

Credit: Spaceref.com

Credit: Spaceref.com

Scientific American Blog: Want to go to Mars? Dennis Tito will take you there…

米国の富豪であり、世界で初めて私費での宇宙旅行を体験したデニス・チトー氏が火星旅行計画を発表した。

チトー氏が出資するInspiration MarsというNPOが中心となり、NASAや企業とのパートナーシップにより宇宙船を開発する。

地球と火星との位置関係上、移動時間が短くなる2018年1月5日に地球を出発し、火星上空高度150kmをかすめ、501日後に帰還する計画だ。

搭乗者は米国の民間人男女2名で、選考プロセスは今後発表される予定だ。

技術的検討をまとめた論文も同NPOのホームページにアップされているInspiration Mars: Feasibility Analysis (pdf)

このblogでは「2023年には年間1万人が宇宙に行き、そのうち100人は月へ行く。」と予想しているが、2人は火星に行くと付け加えることになりそうだ。

宇宙旅行時代の宇宙服

12 Feb

Final Frontier Design

ニューヨークに所在を置くFinal Frontier Designという会社は、次世代の宇宙服を開発中だ。

ロシアで宇宙服の設計に20年間従事したNikolay氏と、NYでデザイナーとして12年のキャリアをもつTed氏との2人で2010年に設立された。

高高度気球による近宇宙旅行を狙うZero2Infinityも彼らの宇宙服を調達予定らしい。

万が一機体の気密が破れた際に、真空環境から人体を守る役割を果たす。

安全面だけでなく、乗り心地を左右する宇宙服はビジネス上重要な要素技術となるはずだ。

いまはまだ2人だけの小さな会社だが今後が楽しみだ。

小惑星採掘を狙う新たな会社

26 Jan

Credit: Deep Space Industries

Credit: Deep Space Industries

Wired.jp: 小惑星で資源を採掘、宇宙で「3Dプリント」製造する新会社

米国で小惑星採掘を狙う新たな会社が登場した。

Deep Space Industriesというこの会社は、小惑星の資源探査・採掘を狙い、小型衛星の打ち上げを計画している。

宇宙開発のゴールドラッシュが到来するのか。

新しい宇宙開発が加速している!

小惑星採掘も小型衛星から始まる

21 Jan

Planetary Resources: Arkyd-100 Space Telescope

小惑星からの資源採掘を狙うPlanetary Resourcesが、実証衛星となるArkyd-100のプロトタイプをwebで公開している。

大きさはたったの11kgで天文衛星にしては破壊的な小ささだ。

小惑星の観測やレーザー通信もこの望遠鏡で行うらしい。

大きな目標に向けた着実な一歩だ。

新しい宇宙開発が加速している。