Image Credit: NASA
Knowledge@Wharton:How Open Innovation is Solving Some of NASA’s Trickiest Problems
Spaceref:NASA Seeks Innovative Suborbital Flight Technology Proposals
オープンイノベーションとは
自社技術だけでなく他社が持つ技術やアイデアを組み合わせて、革新的な商品やビジネスモデルを生み出すこと。
であり、UCバークレー・ハース経営大学院のヘンリー・チェスブロウ教授が提唱している考え方である。
(NikkeiBP:IT経営用語より)
優れたアイデア・技術は案外世の中に転がっているものだ。
今の時代、情報は簡単に手に入るので、どっかの山奥でものすごい研究をしている人がいるかもしれない。
それを無視して、社内のその道のプロに聞くだけではアイデアが限定的になってしまう危険がある。
他の誰かが山奥の技術を見つけて市場を奪ってしまうかもしれない。
逆に社内で使えないと思っていたアイデアが、他の場所でものすごく重宝されるかもしれない。
だから企業はサービス・製品開発をもっとオープンにしたほうがいい。
そうすればイノベーションを加速させることが出来る。
宇宙開発では技術・アイデアは機密扱いされることが多い。いわばクローズドな世界だ。
それが少し変わりつつある。
NASAはサブオービタル技術を外部から広く募集し、革新的なアイデア・技術には飛行機会と報奨金を用意している。
日本で設立される宇宙開発利用大賞(プレスリリース-pdf-)も、宇宙関係者以外のアイデアを集める狙いがある(と思う)。
もちろん昔から研究提案を募集する仕組みはあったはずだが、希望も含めてこのようなオープン化を上手く利用する方法は「既存のやり方を破壊するような提案を募集する」ということだと思う。
例えば、1/100のコストで既存の性能を達成する技術を募集条件にしたり、現状の100倍の性能を求めたりする。
こんな突拍子もない目標を達成するには既存のアイデアの延長線上では達成不可能なので、内側の人がやろうとしても中々できない。直近の達成目標とも思えないので、固定された組織文化の中では真剣に取り組めない(必要ないように見える)。
別の分野からの視点が無いと達成できないというわけで、全く違うやり方を見つけられる可能性がある。
オープン化で破壊的な宇宙開発が現れる日が楽しみだ。
Tags: New Space, Suborbital