スラックスには必ず付いているセンタークリース(ライン)。
クリーニング店には、このセンタークリースを付ける為のプレス機があります。
ラインが二重にならないようにスラックスをセットして、ホットサンドメーカーのようにパタンと閉じて蒸気の力でラインを付けます。
作業自体は単純なのですが、ラインをしっかり取れるかが、仕上がりの成否を決めるので慎重さが求められます。
ただし、中には前と後ろでラインのカーブが異なるズボンもあるので、なんでもかんでもセットしてパタンという訳にはいきません。
さらに、普通のズボンやパンツはセンタークリースがない物がほとんどです。
そうなるとこのプレス機は使えないので、アイロンでラインが付かないように数回に分けて脚の部分をプレスしなければいけません。
アイロン作業は、機械と違って仕上がりが作業する人の力量に左右されるので、アイロン職人さんが仕上げているお店が多いと思います。
消費者の立場だった時は、パンツのラインの有無によって作業時間、工程が違うなんて考えた事もなかったですが、いざ請け負う側になると色んな気配りが必要なんだと気づかされます。