METのライブビューイングシリーズは面白い。何が面白いって、出演者、演出家、(現代モノだったら)作曲者、出演者、舞台装置作成者などなどにインタビューしてくれて、オペラ初心者には解説してくれる。本編のオペラよりも、そっちのほうが、正直面白い。爆  笑

このマーニーは、ヒッチコックの映画(でも原作の推理小説があるよ)で有名な、盗みを働く女マーニーに焦点。何が彼女をそうさせているのか。その秘密は、現代風な心理分析でラストに解明されるのだが、ま、これが映画や小説、ドラマ、漫画だったら、あのシーンだけですべての理由を説明は簡単すぎるじゃんって突っ込みたくなるけど、オペラだから、これでOK。そうそう、サイコサスペンスってやつよ!オペラで。

 

そのサスペンス具合も、まあ面白いのだが、一番いいのは衣装ね。そして、同じ衣装の色違いを着て現れるマーニーの心の存在。そのシーンが重なっていくので、最後の「親がそういう嘘ついたからって泥棒になる?」っていうオチも、OKなんですよ。色違いのマーニーたちが、マーニーの心の葛藤を描き出すから。自分を愛せないマーニー。親からも愛されなかったマーニー。自分を信じられないマーニー。それが色違いマーニーで表現されてる。舞台として、めちゃくちゃ興奮する演出だね。

話は戻って、その衣装だけど、衣装が素敵なのー。衣装を見ているだけでうっとりなのー。私が好きなタイプの服なの。特に薄いピンクの2ピースは、素敵だわ。ああ、こういう美しい服を見続けたら、自分を太らせるなんてことはなかったかもしれない。いやあったかもしれないな。あせる

 

私が画面を見ていると、主人が「なんだ、これオペラか?太っている人がいない!」と驚いてた。そう、デブがいない・・・オペラなのに、ぷっくりが歌っていない。痩せている人が歌っている・・・オペラなのに。そして、マーニーの美貌がないとこの話も成立しないので、出演者たちの痩せ具合と美しさも大切な要因だ。最近のオペラ歌手は痩せているのか?

『のだめカンタービレ』の番外編で、オペラ団を結成したぷっくり女子。彼女は、自分がヒロインを演じるために出資したのだが爆  笑、ヒロインには太りすぎているとダイエットを敢行したのだ。舞台芸術だからね、見た目も大事。

 

すっごく楽しんだわ。これは、舞台で見たいねえ~。爆  笑 豚

 

 

WOWOWのページから(9月11日)

盗みを繰り返す謎の美女マーニーのショッキングな過去とは?あのヒッチコックが映画化した心理サスペンスを、鬼才ニコ・ミューリーがオペラ化した傑作。

映画界の巨匠ヒッチコックが映画化した心理サスペンスが、現代音楽の若き鬼才ニコ・ミューリーの手によって描かれた新作オペラ。盗みを繰り返す謎の美女マーニーに惹かれた男が、彼女の驚くべき過去を明らかにしていく。性暴力やトラウマ、PTSDなどが表現されるが、迫真の音楽と巧みな舞台演出で鮮やかに描かれる。演出はトニー賞受賞のマイケル・メイヤー。人間の深層心理を斬新な手法で重層的に描き、見る者をくぎ付けにする。
複雑な役柄であるマーニー役はイザベル・レナードで、作曲は彼女をイメージして行なわれたという。マーニーの盗癖を知りながら結婚するマーク役にクリストファー・モルトマン。その弟テリー役にカウンター・テナーのイェスティン・デイヴィーズ。彼の中性的な歌唱によって、兄弟の争いに心理的な深みが加わっている。そして、驚きの結末をワクワクしながら迎えることができる、新作ならではの楽しみを味わっていただきたい。


収録日・収録場所
2018年11月10日/アメリカ・ニューヨーク州ニューヨーク メトロポリタン歌劇場


出演
役名 役者名 役割
ロバート・スパーノ 指揮
マーニー・エドガー イザベル・レナード 出演
マーク・ラトランド クリストファー・モルトマン 出演
テリー・ラトランド イェスティン・デイヴィーズ 出演
ラトランド夫人 ジャニス・ケリー 出演
マーニーの母 デニ-ス・グレイヴス 出演
スタッフ
演出
マイケル・メイヤー