死霊館シリーズ３作目。
期待値が上がってしまったせいか、新監督が起用されたせいなのか。
思ったよりも…普通…な気が…しま…
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悪魔裁判劇かと思いきや
心霊現象を扱いながら、徹底したエンターテイメントを繰り出すシリーズ。
作品も多くなり、死霊館ユニバースとしては８作目だ。
全米No.1霊能者ウォーレン夫妻が体験した、数々の実話が元ネタである。
あらすじは、面白いのだ。
1981年に、実際にアメリカで起きた殺人事件。
犯人は、穏やかな青年だった。
ある経緯から、青年には悪魔がとり憑いていたのだと確信したウォーレン夫妻。
夫妻は悪魔の存在を立証するため、調査を開始する。
はたして青年は有罪か、無罪か。
怪奇現象を明らかにする裁判である。
なんと興味深い事件だろう！
悪魔の仕業か、人間の所業か。
裁判の焦点は心神耗弱に近いだろうか。
映画の出だしは好調。
ドッカンドッカンと悪魔が大暴れでブチ上げる。
これはまた、やってくれそうだなとワクワクである。
子役の頑張りも健気だ。
本作は裁判記録にも残る実話であり、その顛末はとても恐ろしい。
けれど映画としては、なんとももどかしい。
あまりにも過去作品が良すぎるのも、問題だ。
殊に前作の『死霊館 エンフィールド事件』がホラーを超えて映画史に残る素晴らしさなので、比べてしまっては気の毒だ。
だが、やはり少し惜しい気が…ぐぬぬ…
キャスト＆スタッフ
ウォーレン妻役はヴェラ・ファーミガで、シリーズも回数を重ねて加齢している面も出してきているのか。と思ったら、これまでで最もアクションが多かった。
ウォーレン夫役パトリック・ウィルソンは、確実に年齢を感じさせる芝居である。劇中、かなり心配させられる。
悪魔に憑かれる青年役ルアイリ・オコナーを、もっと使ってくれていたら。
子役のジュリアン・ヒリアードは映画一家で売れっ子の模様。とても良い。
死霊館人気を作り上げたジェームズ・ワンは多忙のために製作のみとなり、若手監督を抜擢した。
選ばれたのがマイケル・チャベス監督だ。『ラ・ヨローナ 泣く女』もパンチが少なめだったが、もしかしたら、もっとじっくり系が得意なのかもしれない。むしろ、ホラーじゃないほうが活きるのかもしれない。
…などと、チャベス監督も、極東のオカルトババアに言われたくはないだろう。
いちばん怖い核心を味わいたい
これまで描かれなかったウォーレン夫妻の逸話など、嬉しいシーンもありつつ。
恐怖のアナベル人形がチラ見えするなど、楽しさもありつつ。
こちらの要求が高くなっている可能性は大だ。
注文の多い客を相手にする映画シリーズは大変だ。
悪魔や呪いといったものは、それだけでもう、やばい。
人の力が及ばない超常現象に翻弄されるのは、災難だ。
ところが本作は、もう一捻りしてくれる。
はずなのである。
その核心が実に怖いはずなのだが。
一般的には本作も十分に怖いのかもしれない。
重要人物が人間なのか死人なのか、惑わすような描き方である。
大いに惑わされた。
これも最高！と思えなかったのは、少々混乱してしまったアホ（当方）のせいだ。
↓この先、エンドロールについて書いています。お知りになりたくない方はここで閉じて下さいませ。
↓エンドロールに触れています。
このシリーズは毎度おなじみで、エンドロールに実際の音声や映像が流れる。
ウォーレン夫妻が保管していた資料だ。
事実を見せてくれる貴重な数分間である。
その時間がいちばんシビれた。
なんだ、こんなに怖い話だったんじゃないか！と、泣き笑い。
それでもまた、次作にたくさん期待したい。
直系シリーズ１・２作目感想です↓
Netflix
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