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最新情報 前立腺がんの診断と治療

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2023年04月09日
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カテゴリ:前立腺がん

◆◆ 前立腺がん治療における相加作用、相乗作用  ◆◆

 

前立腺がんに対する治療には、様々なものがあります。

 

前回お話したように、私Uromasterが泌尿器科医として働き始めた頃は、

前立腺がんは、大半が進行前立腺がん、転移性前立腺がんでみつかることがほとんどでした。

​しかし、治療法は、今と違い、去勢術のみ。​

 

去勢術といえば、内科的去勢術と外科的去勢術がありますが、

当時は、外科的去勢術つまり、両方の睾丸を取り出すことでした。

 

やがて内科的去勢術(リュープリン、ゾラデックス、ゴナックス)が開発され、

外来でも去勢術ができるようになりました。

 

​やがて、去勢術に

抗アンドロゲン剤(カソデックス、オダイン)を加える​

MAB療法が広く行われるようになりました。

 

MAB療法の良し悪しはともかく、

次いで、去勢術に様々な治療が組み合わせられていきました。

 

転移性前立腺がんで見つかった場合には、

最近では、最初からの

去勢術+イクスタンジ

去勢術+ザイティガ

去勢術+アーリーダ

去勢術+タキソテール

の効果が、明らかとなりました。

 

Aという治療法がいいとします。

そして、Bといういい治療がでてきたとします。

次に、自然と思いつくのは、

AB

2つ組み合わせるともっと効果がでるのではないかと誰でも考えます。

相加作用、相乗作用​という​言葉があります。

AB

つまり、

1+1=2

ABA

ABB

となれば、効果がある治療となります。

1+1>2


​となれば、相乗効果といって、

相加作用以上の効果があるといいます。​

 

但し、治療には、副作用がつきものです。

効果において相加作用、相乗作用がたとえあったとしても、

副作用も倍になって、辛いものになってしまえば、


いい治療とは言えませんね。

 

転移性去勢感受性(転移がある去勢術の効果がある)前立腺がんにおいては、

去勢術+イクスタンジ

去勢術+ザイティガ

去勢術+アーリーダ

去勢術+タキソテール

去勢術+タキソテール+ニュベクオ


は効果があって、副作用が少ない

相加作用のある治療といえます。

 

去勢抵抗性(転移がある去勢術の効果がなくなった)前立腺がんに対しては、簡単ではありません。

​​世界中で、相加作用のある治療を探している段階です。


イクスタンジザイティガは、

​​
去勢抵抗性前立腺がんに、効果が認められている治療です。

 

​​去勢術+イクスタンジ+ザイティガ​

相加作用はあるでしょうか?

今年3月30日に発表された論文に関して、​

今日の配信​​で解説しています。

https://www.mag2.com/m/0001605001

 

興味がある方は、参考にしてください。

 





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最終更新日  2023年04月09日 14時52分20秒
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