本日のテーマ

行為の延長線に何が起きるか(2)

~悪い連鎖編~】

 

 

―― 昨日(1)のつづきより

 

人の思いは連鎖します。
自分にとって愛する人や大切な人が喜んでいると、自分も嬉しくなります。
しかし、逆のこともあります。
愛する人、大切な人が悲しんでいたり、苦しんでいると、こちらまで切なくなったり、辛くなってしまいます。
連鎖は、「善いこと」も「悪いこと」も関係ないようです。

 

わたしに相談に来る人たちの悩みも様々ですが、大切な人が苦しんでいることの相談も少なくありません。

 

以前、あるお母さんから中学生の娘さんのことについて相談を受けたことがありました。

娘さんが学校で、いじめに遭っているというのです。
 



娘さんを見ていると、とても切なく、辛くなるそうです。

そして、娘さんのことで、

 両親…

 姉妹…

 祖父母…

が、とても心配していました。

 

この相談を受けていて、人から人への連鎖する影響力を感じました。
娘さんがされた行為に対し、複数の人に影響が及んでいたのです。

 

一人の心を傷つけたり、悲しませたり、苦しい思いにさせることにより、その人を取り巻く人までが心配したり、悩んだり、悲しんだり、辛くなるという連鎖が起こります。
人は一人ではなく、つながっていることがハッキリわかります。

 

だからでしょうか、それ以来、街中や電車の中で周囲の人を見ていると、いつの間にか、こんなことを考えていることがあります。

 

この人にはどんな人が、
 帰りを待っているのだろう…
 心配したり、応援していたりするのだろう…

人には見えない所で、その人を思う多くの人がいて、

「みんな誰かの大切な人」なのですね。

 

一人をいじめて苦しますことにより、その人の家族や、その人を思う人たちに悲しみや辛い思いを与えることになります。

このことをしっかり自覚したいものです。

 

悲しみ、苦しみの連鎖は怖いものです。

一人の人に対しての行為は複数の人に連鎖します。

 


複数の人に心配させたり、辛い思いをさせたりしないためにも、人を大切にしたいものです。
どうせ連鎖させるなら、悪いことでなく、善い行為の連鎖を。